ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2010.08.24

美黒の夏

 
 この夏は天候に恵まれ、
外来に来る子来る子が、みーんなイイ色に日焼けしていて、
本当に気持ちいい。
 やっぱり、夏の子供はこうでなくっちゃねー。
 冷夏でみんなナマっちろい年もあるが、
かわいそうだよね。
 以前、私が、小学生の頃は、
夏の終わりに学校で「日焼けコンテスト」みたいなのがあった。
 確か、小学校5年生の時、クラスでやった記憶がある。
 学校のプールでやったんだから、
9月の初めだろうか。
 いや「日焼けコンテスト」ではなく確か
「黒んぼ大会」(!)といってたような。
 今では、人種差別反対団体から総攻撃を受けそうな、
ヤバいネーミングだわ。
 この辺、単民族国家のKYぶりが、
まあ、ある意味のどかな時代だったのかも。
 実は、私、かなり黒かった。
 当時は、塾もゲームもないし、
家族旅行も、キャンプもなく、
ひたすら、学校のプールに通っていた。
 家にクーラーなど1台もないし、子供部屋には扇風機すらなかったから、
プールでも行ってないと暑くてしょうがない。
 ほぼ毎日プールに通ったせいで、
元来の「地グロ」も大いに手伝って、
サヌやエジミウソンもかくやというほど黒かったはず。
(当時ならペレやジャイルジーニョ、ですか。)
 水泳大会では優勝できそうにないので、
実はこの大会でひそかに優勝を狙っていた。
(いや、結果的に黒くなっただけで、
最初から優勝を狙ってプール通いしたわけではモチロンありません。)

 しかし、結果は、惜しくも準優勝。
 
 優勝は、女の子だった。
 どこで、本人や知り合いがこのブログを読んでいるやもしれんので、
ここでは、特に名を秘す。
 
 一緒に学級委員やったこともある成績優秀だった彼女は
もともとはるかに私を上回る「地グロ」であった。
 その後「美白」のイイ女になったのかしら。
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2010.08.23

コメント欄のご質問にお答えします。

 ブログのコメントコーナーにこんなコメントをいただきました。
お忙しい中ありがとうございます
あの…前にも聞いてもらったんだけど…
いま、あたしは20代で…今年の4月から看護学校へ入学したため地元を離れて暮らしています
滲出性中耳炎でおととしぐらいから、月に2~3回ぐらい耳鼻科に通ってました
左耳は全く聞こえないわけじゃないけど…あまり聞こえません…
鼻から空気を入れる治療?を先生からすすめられたんだけど…
スッゴく痛くて怖くて、イヤで…
鼓膜切開をしてもらって耳にチューブを入れてもらってました
抜けたりしたんで耳鼻科に通い出して3年ぐらいの間に3回チューブを入れてもらってました
その時はよく聞こえてたんだけど…学校入学する前の3月頃にチューブが外れて…そのまま地元を離れてしまい…7月まで耳鼻科には通っていませんでした…
夏休みに入り…今は地元に帰ってるので耳鼻科に行ってます
先生にまたチューブを入れてほしいと頼んだんだけど…
今は耳には水がたまってないって言われて…鼓膜の傾きがキツイから耳が聞こえにくくなっていると言われて…
痛いけど我慢して…週に2回通い…鼻から空気を通してもらって治療をしてもらっています…
もうすぐ夏休みが終わり…地元を離れるんですけど…場所が変わってもやっぱり定期的に通院したほうが良いですよね?
1番悩んでるのが…交通の便が悪くて病院(クリニック)が遠いことなんです…
学校がある場所が田舎で本当に交通の便が悪く…耳鼻科に通うのが大変なんです…
痛いうえに通院が大変になってくると…耳鼻科に通うのがが苦痛で仕方がないんです…
右耳は普通に聞こえるから…生活には支障はないんだけど…
正直いつまで通院すれば良いのかがわからなくて…
鼻から空気を通してもらって治療をしてても…その時は聞こえるけどまた聞こえにくくなって…
完治するのは難しいんですよね?
やっぱり…定期的これからもずっと通う必要があるんですか?
学校の近くに大きな病院があり…
学校が休みの土曜日も診察しているので…
その病院なら近いから通院はしやすいから…受診してみようか考えてるんだけど…
大きな病院だから…受診をためらってます…
滲出性中耳炎で…大きな病院を受診しても良いんですか?
まだ3年学校へ行くんで…学校がある場所でも耳鼻科に通院して…ちゃんと治したいとは思ってるけれども…
完治するのかしないのか先が見えない…
定期的に通院するとなったら、病院(クリニック)が遠いから月数回であってもしんどい……
それなら近くてすぐ通える大きな病院に行きたいけど…大きな病院だから迷ってます…
自分で言ってて…本当に勝手なわがままな患者だなあって思うけれども…
悩んでます…

 と、こんな内容です。
 「・・・・・」が多いところが、相当悩まれてる感じです。
 実際に診察してないので、正確なお答えはできませんが、
少し検討してみましょう。
 「手掛かり」がいくつかあります。
①3回くらいチューブを入れたが外れてしまった。
②通気した時は良いが、また戻ってしまう。
③今、水はたまっていないが、鼓膜の傾きがキツイ、といわれている。
④今、20代である。
 知りたいことが4つあります。
①小さい頃、中耳炎を繰り返したことは無いですか。
②小さい頃、副鼻腔炎、蓄膿症などと言われたことは無いですか。
③アレルギー性鼻炎、花粉症などはありませんか。
④自分の声が響いたり、鼻をすする癖はありませんか。
 お話を伺うと、なんとなく鼓膜の所見が浮かんできます。
 おそらく、いわゆる「アテレクティック・イヤー」気味の耳なんでしょうね。
 アテレクティック・イヤーとは何か。
 鼓膜は「太鼓」の皮みたいにピンと張った状態が正常です。
 それが、長く滲出性中耳炎が放置され、
中耳に水がたまった状態が続くと、
鼓膜の皮が薄くなってぺナぺナになってしまいます。
 「鼓膜の傾きがキツイ」というのは、
おそらく鼓膜が、向こう側に接着するほど「内陥」しているということだと思います。
(私はこれをいつも「ボディコンの鼓膜」と呼んでましたが「ボディコン」が死語になってしまった。)
 イメージ的にはやけどのあとの水疱を針でついて潰した状態とか。
 汗をかいて、シャツごしに「胸ポチ」がわかっちゃう状態とか。
(どうしてもエロ路線に行ってしまう・・・・。)
 ともかく鼓膜がペチャンコで向こう側にはりついちゃってる状態です。
 耳管といわれる耳と鼻をつなぐ管の機能異常からおこり、
耳管狭窄症でも鼻すすりタイプの耳管開放症でもなります。
 鼓膜はペチャンコなので聞こえが悪く、
通気にて一時的に良くなっても、
またすーっとしぼんでしまいます。
 耳鼻科で通気直後に患者さんにハナすすりをしてもらい、
その様子をファイバーで観察すると、わかります。
 普通はチューブが自然に外れてしまうことは少ないので、
この方のようにすぐ脱落しちゃうのは、
鼓膜に「コシが無い」ことに起因する場合が多いです。
 さて、では治療方針です。
 一般に「耳管機能」は幼小児では悪く、
成長とともに成熟してきます。
 20代、ということであれば、今後加齢による耳管機能の改善は望めません。
 耳管機能は、鼻の病気によって悪化しますから、
アレルギー性鼻炎などの鼻の病気の治療によって、
鼓膜の状態の改善が期待できます。
 アレルギー性鼻炎などがあれば、自覚的な鼻詰まりが無くても、
そちらの治療をしてみるべきです。
  しかし、鼻も悪くない、アレルギー性鼻炎もない、といった時には
事態は深刻です。
 まずその場合、耳管開放症の有無が最も問題になります。
 先ほどの④の質問はそこなのですが。
 それがあれば、そちらの治療ですが、
一応「自分の声が響く」という記載がないので、
耳管狭窄症のみだと考えられます。
 耳管開放症の治療は、またまた難しいので、
別の機会に説明します。
 さて、鼓膜が変化してしまった以上、
通気のみでは治りません。
(もちろん、程度によっては徐々に治るものもないわけではないですが・・・)
 チューブ留置は検討されるべき治療です。
 鼓膜がある程度チューブに耐えられれば、
水がたまっていなくともチューブ留置をすべきです。
 ただし、鼓膜が極端に薄いと脱落、そしてその後の穿孔を残す恐れがあります。
 鼓膜に極端に薄い部分がある時は、比較的厚い部分との境に切開を置き、
厚い部分に「あごを乗せるように」チューブを入れると安定します。
 その辺は、実際に診ないと分かりません。
 では、通気は意味がないのかというと、そうでもありません。
 鼓膜の鼓室への癒着を防ぎ、慢性中耳炎、癒着性中耳炎、真珠腫性中耳炎への移行を
阻止するため、定期的な通気は必要です。
 しかし、週2回は必要ないでしょう。
 具体的な頻度は難しいですが、
乾いている耳ならば大人であれば1~2カ月に一回くらいでいいのでは。
 ただしこれは「完治」を目指すものではなく「増悪、進行を防ぐ」行為です。
 大きな病院は、いろいろですね。
 大学病院とかでは、相手にされないでしょうからやめといた方がいいですね。
そもそも大学病院の先生は「滲出性中耳炎」はあまり詳しくありませんし。
 
 常勤の先生が毎日外来やってる病院ならまあ、大丈夫でしょうが
曜日変わりでパートの先生が来てる病院は
こういう「慢性の経過」をとる病気は、やめといた方がいいかも。
 なかなか、これ以上は実際に診てないのでわかりません。
 セカンドオピニオンとして、
いくつかの医療機関で意見を聞いてみるのもいいかもしれませんね。
 その際、診断、ではなく、
「長期的な今後の見通し、方針」をしっかり聞いてください。
 通気して、また来週来てね、では意味無いですから。
 では、お大事に。
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5件のコメント
2010.08.22

順位と勝敗

 平塚からは、どうやっても終了後足利まで帰ってこれないので、
またまたスカパーのお世話になる。
 昔は泊りで行った覚えがあるが、あれはもう9年も前なのか。


 2010年J1第20節
  湘南ベルマーレ    1-4     浦和レッズ  (平塚競技場)
        (前半    0-0)
        (後半    1-4)


 試合前に画面に現れた両チームの前節までの勝敗。
 に、似とる、そっくりやんけー。
 ワールドカップ明け後、
湘南は1勝2分け5敗、浦和は1勝1分け5敗。
 日程の関係で湘南が1試合多いが、
1勝をあげた相手がともに最下位京都、というとこまで一致してる。
 かたや湘南は、その最下位の「1コ上」。
 いや、ここまで落ちてるか浦和レッズ。
 ということで、例によって前半は0-0のイヤな展開。
 でもやはり状況を打開するのは「得点」だ。
 スピラノビッチの今季初ゴールが
チームに大きな力と勇気を与えたのは間違いのないところだ。
 そして、セルの追加点。
 下位チームはこれでがくんと来る。
 ちょうどあの京都戦と同じムードになり
ゴールも同じ、4点まで積み上げた。
 
 ただ、1点取られたのは、相手が最下位の「1コ上」だから?
 そういう目で見ると、ここんとこのスコアは非常に「几帳面」だ。
 最下位京都に4-0と完封するが、
その1コ上湘南に4-1と失点を許し、
その1コ上仙台には1-1でやっと引き分け、
その1コ上の神戸には0-1で負けてしまう。
 勝てるゾーンが狭すぎっ。
 うーん、じゃあ、今後はもう勝てないってこと?
 少なくとも今の実力は「降格ゾーン」なのか。
 次節、アントラーズ戦、
もちろん「勝ちを信じて」埼スタに行きます。
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6件のコメント
2010.08.21

耳鼻科勤務医の夏


 以前も書いたけれど耳鼻科は夏はヒマだ。
 昨日なんかは、来院患者さんも久々に100人を下回り、
こうなると「待ち人数ゼロ」の時間も出てくる。
 自動ドアーの開く音がして、誰もいない待合室に小さい子が飛び込んでくると
「ナニー、これー、チョー空きすぎー。」
などと歓声を上げるのが診察室にも聞こえたりする。
 じゃあ、耳鼻科がみんなヒマかというと、そうでもない。
 この時期ヒマなのは「開業医」の耳鼻科で、
「病院勤務医」の耳鼻科はそれこそ1年中で一番忙しいはず。
 風邪や中耳炎などの患者さんはほとんど総合病院の耳鼻科には来ません。
 主として、入院、手術が中心でその関連の方が主体です。
 夏休みは、子供の「扁桃腺」や「アデノイド」などの手術が、
数多く「予約」で入り、病院はごった返します。
 夏休みは、通常「手術日」を拡大して手術するのですが、
「予約」は「夏休み期間の沖縄便」並みに6月中には埋まってしまいます。
 それらが通常の業務に乗っかってくるので、
夏休み期間中は大忙しでした。
 もちろん病院は「お盆休み」はありませんから、
働き通しです。
 入院患者さんがいるので、日曜日も少なくとも隔週で出勤です。
 私が2年目で行った病院で、上の先生からもらった夏休みは「1日」でした。
 「非番」の日曜日と続けて「2日間」休んでよいと。
 同じ病院で内科や小児科の先生は交代で1週間も夏休みとるというのに・・・・。
 しかし、数年して今度は自分が「医長」になったら、
7、8月の夏休みは「ゼロ」になっちゃいました。
 通常の手術日以外にも毎日数件の手術してるので、
部下は休んでも自分が休むわけにはいかないのだ。
 まあ、9月になって2,3日休みとりましたが。
 夏の間は毎日午前中外来やって、午後手術。
 お昼食べてる間が無いので、オペ室に運んでもらい、
1件目の手術が終わって麻酔覚ましてる間に食べる、
なんてこともあったなあ。
 手術が終わって病棟に回診に行くと、
病室の窓から「花火」が見える。
 前橋の花火大会は毎年8月15日でした。
 病院が川沿いなので、良く見えるんです。
 まあ、そこでずっと見てるわけにはいかないけど。
(病棟だからビールも飲めんし・・・。)
 あの頃はよく働いたなー、などと思いながら、
午後の時間が過ぎていく・・・。
 もう、今日は来ないかねえ、なんていうと、
受付終了間際になって、どどど、って来たりするのだ。
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2件のコメント
2010.08.20

久米島のおまけ


 実は先日久米島に行った折、
珍しい現象を目にしました。
 昼食の帰り、空にこんなものを発見。
P8140035_convert_20100817191842.jpg
 雲の一部が虹のように色づいているのがわかるでしょうか。
P8140030_convert_20100820132922.jpg
 サングラスをかけると、より鮮明に見えます。
 皆さん、ご存知でしょうか?
 この現象、「彩雲」といいます。
 雲が太陽のそばを通るとき見えることがあるもので、
珍しいといっても気をつけてると時々遭遇します。
 私も以前、何回か見たことがあります。
 雲の水滴による太陽光の分光スペクトルで、
原理的には「虹」や「プリズム」とまったく同じです。
 古来から「吉兆」とされるようですが、
今回の旅行が上手くいったのもこのせいだろうか。
 さて「彩雲」といえば、「海軍オタク」の私としては
旧日本海軍の艦上偵察機「彩雲」を思い出さざるを得ない。
 太田の中島飛行機が送り出した、
太平洋戦争中日本軍最速の航空機。
 2000馬力の「誉」エンジンの強烈なトルクを打ち消すため、
垂直尾翼がわずかに右に傾いてる とこなんか、
オタクゴコロをくすぐりまくりの「名機」です。
C6N-1S_Saiun.jpg
 艦上偵察機なので、武装は一切「なし」。
 そのスピードで敵機(F6F)を振り切り
「我に追いつくグラマンなし」
と打電したのは有名な話で、
子供ゴコロに、カッコええー、と感動したもんだ。
    * * * * * * * * * * * * *
 ちょっと、話、それましたが、
こんな光景を目にできたのも、休暇でのんびり空を見てたせい、ですかね。
 普段忙しくて、外出てもあまりノンキに空を見ることはありませんから。
 たまには、ぼんやり空を見るのもいいですね。
 「彩雲」はもう飛んでないけど「彩雲」は見られるかも。
 でも、沖縄と違って暑いのでこっちでは熱中症にご用心。
(いや、沖縄、日差しはきついが、暑さは関東の方が全然強烈ですぜ。)
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