ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.04.05

帰ってきた左足

 先週のアウェイ開幕戦に続いて、今回は「私のホーム開幕戦」だ。
 あー、埼スタはいいなー。
また、ここに「帰って」来た、という感じはまさに「ホーム」スタジアムだ。


 2009年J1第4節
     浦和レッズ  1-0  大分トリニータ   (埼玉スタジアム2002)
         (前半 1-0)
         (後半 0-0)


 ついに、帰ってきたぞアレックス!
昨シーズンは年間通して15分のみの出場、
単純に計算すると、時給は億単位になっちゃうという。
 4バックのサイドバックはレッズでは初めて。
いやー、長らく戦列はなれて試合勘がどうかとも思ったが、
けっこうキレキレでしたね。
コーナーやフリーキックも積極的に蹴りにいってたし、
左のキッカーがいるとやはり心強いです。
 得点もクロスの質がもたらしたオウンゴールだと思いますし、
(最初の場内アナウンスではエジミウソンのゴールだった。)
左SBというレッズに欠けていたパーツが一つ補われた形ですね。
 まだ、連携の面では熟成不足で、アレックスが左に開いても
ポンテや直輝が見てない場面も何回かあったが、これが形になってくると
強力な武器になりそうだ。
 もっとも、ウェズレイ、高松をはじめ故障だらけのトリニータに1-0では
物足りないともいえるが、内容は前回横浜戦と比べ格段に良かった。
(それにしてもピチブーいなくて良かった。こいつは苦手だ。)
 さて、今日の試合で感心したのがもう一つ。
 それは、主審の吉田さんのポジショニング。
 常にボールに近いところにいるのはさすが。
大分のユニホームが濃い青で、審判の濃いグレーとちょっと似てる。
レッズがボールを持った瞬間、そばに相手がいて、あー、もう寄せられてると思うのだが、
それがよく見ると相手ではなく、吉田さんだったということが何回かあった。
デフェンスラインの裏にボールが出たときもすばやく回り込んでいた。
遠くの方からミスジャッジを繰り返す、岡○正○氏や柏○丈○氏には是非見習って欲しいもんだ。
 それにしても今日のマッチデー・プログラムの大分トリニータのマークが
なんと、FC東京のマークになってた。
これが、実は勝因だったりして。
 今日のプログラムはあとでコレクターの間で価値が出る、・・・・わきゃ無いか。

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2009.04.02

身だしなみはキチンと

 今日来た小学生の男の子。
先日調べたアレルギーの結果を聞きに来ました。
「どうですか、その後、鼻の具合とか。」
「ええ、薬飲んでから全然大丈夫みたいです。」
「そうですか○○君は、花粉症ありませんでした。
おめでとー。もう、お薬はいりません。」
 花粉症かなー、と思っても調べてみると、そうではなく「無罪放免」なんて人は時々います。
「ちょっと診てみましょう。
そうね、鼻かぜだったみたいですね。
鼻ものどももう大丈夫だね。
ただ一つ、ちょっとマズイ点があるなー。」
「えっ、何ですか?」
「そのシャツ。」
○○君は「鹿島アントラーズ」のシャツを着てました。
「あ、いや、これはもらい物で・・・。」
にわかにうろたえるお母さん。
しかも、背番号は40番小笠原。
「オレ、小笠原嫌いなんだよなー。」
「いや、別に挑戦してるわけではありませんので。」
ますますあせって、わけのわからない言い訳してるお母さん。
 皆さんも、当院にかかるときは身だしなみに注意しましょう。
もちろん、何着てきても、ちゃんと診察はしますけど。

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2009.03.31

夏来にけらし

春過ぎて夏来にけらしプール熱 衣干すなよ 天の香具山
【解釈】プール熱だなんて、春が過ぎて夏が来ちゃったみたいだよ、
    でも(まだ実際はスギやヒノキの花粉が飛んでるから)洗濯物は天の香具山に干しちゃダメだよ。
【解説】元歌、持統天皇の歌は「万葉集」では「・・・夏来(きた)るらし」ですが
    「新古今和歌集」「百人一首」では「・・・夏来にけらし」になってます。
    「けらし」は「ける+らし」のつまったもので「~したようだ。」の意で過去の推量を表します。
  〔用法〕インフルエンザになりけらし⇒インフルエンザになったようだ
      あの二人は出来けらし⇒あの二人はデキてるみたいよ
      けらし明太子⇒したようだ明太子
 花粉症もヤマを越えたか、外来もだいぶ落ち着き、特に午後はガラガラです。
しかし、インフルエンザは、まだ出る。
 患者さん発生記録はまだ更新を続け、3月も終わろうというのに
一人もインフルエンザなし、の日はまだです。
さすがに毎日2ケタの患者さんが「陽性」だった頃に比べれば、
最近は1ケタですが、それでも最低一人は「陽性」が出てる。
今日も何人かいましたねー。
 おまけに最近は「咽頭結膜熱」の陽性者もちらほら出てきて、困ったもんだ。
この病気、俗に「プール熱」というアデノウイルスの感染症ですが、
名前のとおり、夏に流行るもの。
扁桃腺が腫れ、高熱が5日から1週間出ますが、抗生剤は無効です。
最近は迅速キットでインフルエンザや溶連菌みたいに外来でその場でわかります。
 インフルエンザと花粉症とアデノウイルスをいっしょに診るって、
最近は季節感がないのー。
この間は手足口病もいたし。
 まあ、最近は冬でもエダマメでビール飲んでるけど、
やっぱ、旬のものは、その季節に味わいたいもの。
 やっぱ、アデノは夏だよねー。
いや、別に自分がかかるんじゃなくて。

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2009.03.30

「私の」開幕戦

 待ちに待った「私の」開幕戦。
 しかし、今日は私のキライな「日産スタジアム」こと「横浜国際競技場」。
このスタジアム、不満を言えばきりないが、
入りにくい、出にくい、見にくいの3拍子そろったスタジアム。
おまけにトイレは少ないし、バックやメインの時は最上階まで上がるのが大変。
しかも最上階には売店がない。
まあ、今日はゴール裏なんですけど。
 そーいえば、この前ここ来たのはクラブ・ワールドカップのACミラン戦だった。
(ナンカ、すごーく遠い昔みたいな気が・・・・)


 2209年ヤマザキナビスコ杯 予選リーグ第2節
  横浜Fマリノス   0-1   浦和レッズ   (日産スタジアム)
       (前半   0-1)
       (後半   0-0)


 駐車場が利用しにくい、も、このスタジアムの不満点なんだけど
今回は、中学時代の同級生が横浜に住んでることが最近判明したので
そこんちに駐めさせて貰い、大助かり。
(また、お願いしますね。)
 さあ、やっと今シーズンもスタジアムまで来たわけだが、
これまた思い返せば、前回のスタジアム観戦といえば
あの、2008年最終節、同じマリノス相手の1-6の惨敗。
あれ、以来か・・・・。
 開始から動きの悪いレッズ。
マリノスのサイドチェンジに、対応は後手後手に回る。
ずるずる下がるライン。
啓太の読みもさえないし、平川はあっぷあっぷで攻撃参加どころじゃない。
坪井は、良かったです。
彼は前節といい、闘莉王がいないと自覚と責任が芽生えるのか
危ない場面を何回も救ってました。
 じりじりする中で、原口元気がPKをゲット。
相手のゴール前は遠くてよくわかんなかったけど、仕掛けるFWとして仕事を果たした。
今日も積極的で良かったです。(ただし守備面では課題多し。)
 ポンテが決め、このまま流れを引き寄せるかと思われたが、そうはいかず。
 逆に、後半、時計が進むほど、かつての「引きこもりサッカー」で
雨あられのシュートをしのぐ。
そして、山岸!
最近、川口に降臨するのを辞めたらしい「GKの神」が降臨したか、奇跡のセーブを連発。
まさか、守りきれるとは思われなかったが、守りきってしまった。
 勝ってよかった。ほっとしました。
去年、ナビスコ一回も勝ってないし。
内容的には「リアクションサッカー」に、ちょっと戻っちゃったかという気もするが、
まあ、良かった、というこの表情です。
このあと、崎陽軒の「シウマイ弁当」を買って帰りました。
P3290095_ks.jpg

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2009.03.27

嚥下のリハビリ(その2)

(これはつづきです。その1からお読みください。)
 とりあえず、起きられるようになんないと。
 栄養チューブを鼻から入れて、検査結果が出るまで安静にさせられていたので
起き上がることも出来なくなちゃったのだ。
カロリーの面からは足りてるので、生物学的には生きているが、人間としてはこれではまずい。
 耳鼻科に転科して調べても、やはりこれ、とういう異常は見当たらず、
まあ、内科であれだけ調べてるし。
 文献を調べても、あまり参考になることが見当たらない。
ついに私は5000円もする「嚥下障害」なんていう、本まで買っちゃったが、ダメ。
 看護師さんとあれこれ作戦を立てる。
 当時、この手のリハビリのプロトコールなんてものは皆無だった。
 そして、手探りで、たどり着いたのが「トロミ」。
 ある朝、当直明け、
「先生、患者さんが食べなかった朝ごはん食べますか。」
「おー、食べる食べる。」
何せ、研修医は金がない。
当直ったって、病院から朝飯が出るわけではないので、こういうのは大歓迎。
 看護婦さんの控え室で食べさせてもらった。
「あれ、センセイ、生卵あまってますよ。」
「しまった、あせって食べたらご飯にかけるの忘れた。ショーユかけて飲んじゃうか。」
つるつるつる、ごくっ。
お、ナンカ、ひらめいた。
これだこれこれ。
こーいうツルリと入るものがいいのでは!
 そのころ、患者さんの食べ物の性状は「かたい」⇔「やわらかい」しかスケールがなかった。
病院食は「かたさ」「塩分」「カロリー」「添加物」などで細かく分類されてたが
嚥下に関しては「粘りけ」「トロミ」が重要だったのです。
 つまり、モノがかたまりでつるっと入っていけば
気管に入ってむせることが少ないわけです。
 最近の嚥下指導では「トロミ」は最重要ファクターで
かなり細かく研究されてるらしいです。
我々も、何とかそこにたどり着いたので、何とか解決の糸口が見つかったわけです。
 そして、リハビリ。
当時はリハビリ専門の部門がなかったので
整形のリハビリの人をよんで、独自のメニューを作ってもらいました。
マーゲン・チューブ(鼻から胃に入れる栄養チューブ)を抜き、
ベットの角度を上げ、少しづつ動く範囲を増やしていきました。
 毎日、ベッドサイドに行くたびにTさんの表情が豊かになります。
「どうですか、Tさん。大分、動けるようになったみたいですね。」
「いやー、センセイ。いつも、歩けー歩けーと言われてるので、
軍隊時代に行軍訓練をさせられてる夢を見ちゃいましたよ。」
なんて、言われたけど、歩けるようになったTさんはどんどん元気になり、
トロミ食も、功を奏して、経口摂取が可能になりました。
 約1ヶ月後、Tさんは、めでたく退院しました。
もちろん、自分の足で歩いて。
 今だったら、きちんとしたプログラム、ガイドラインがあるのでしょうが、
当時は何も参考になるものがありませんでした。
 その時思ったのは、人間は治る力がある、ということです。
治療といえば、それまで薬と手術のことだ、と思ってたのですが、
その薬や手術にしても、人間の治癒力の助けをしてるに過ぎないんだなということに
改めて気づかされました。
 そして、薬や手術やその他、リハビリ、生活指導等を用いて、
人間の「治る力」を最大限に発揮させるような状況を作ってあげるのが
医者をはじめとする「医療者」の役割なんだなーと感じたわけです。
そこが機械の修理と人間の治療の違うとこなんだよなー。
 地道にこつこつとリハビリを指導する理学療法士、作業療法士などの皆さん、
すばらしいなーと思います。
 自分の足で歩いたり、自分の口からご飯食べるって、大事なことですよね。

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