春を待ちながら
この間25日の日曜日はこれでした。
春を代表する2曲です。
このチケットを予約したときは2月下旬なら暖かい日もあるし、
一足早く春の雰囲気が味わえるかなと思ったのですが。
当日は冷たい雨が降り、都心でも最高気温4℃という真冬日でした。
いつものように浅草でランチですが、
今日は駅の外に出てみることにしました。
氷雨模様というのに浅草は人でいっぱい。
お昼はここで。
親子丼が名物です。
これこれ。
ふわっふわです。
これはナカナカの絶品。
ごちそうさまでした。
そして渋谷へ。
オーチャードホール3カ月連続。
予約したチケットを受け取ります。
ネットで予約、決済するが、
チケットは紙チケットを当日現地で手渡しという、
ビミョーにアナログなシステム。
クラシックファンは年配者が多いせいか。
「田園」の名で知られるベートーヴェンの交響曲第6番の初演は1908年。
あの偏屈そうなベートーヴェンがよくこんな曲を書いたなと思うほどの
のどかでポジティブな香りに満ちている。
そして、田園からおよそ100年後の1913年に初演された
ストラビンスキーの「春の祭典」は、
まったく「田園」とは趣を異にした作品で、
その時代の先進性を感じさせる。
ベートーヴェンにしろ第九での合唱の導入など、
常に時代の最先端を試行していた作曲家であるが、
ストラビンスキーも時代を経て古典となったベートーヴェンなどの様式を
否定することによって、またその時代の先進性を追求したわけで。
その意味ではベートーヴェンにしろストラビンスキーにしろ
きわめて「ロックな大作曲家」といえますね。
実はクラシックを聴き始めて間もないころ
この「春の祭典」を聴いてこんなブログを書いていました。
ベートーヴェンの100年後がストラビンスキー、
そしてそこからまた100年の歳月が経過したわけです。
さて大好きな「春の祭典」だが、
この曲は演奏困難な曲として知られ、
暗譜で挑戦した指揮者が途中で曲を見失い、
テレビの生中継で中断した例もあるという難曲だが、
今日の指揮者は韓国出身のチョン・ミョンフン氏、
暗譜で見事な指揮ぶりでした。
この複雑怪奇な曲を暗譜で、
しかも余裕を持って指揮するというのは、
なかなかスゴイと、ドシロートのワタシでも思う。
非常に気持ちのいい演奏であった。
100年前の初演では物議をかもしたこの前衛的な曲であるが、
聴けば聴くほどハマる、中毒性のある作品である。
うねるリズムと多方からの管楽器の応酬、
腹に響く打楽器と激しいストリングス。
今回、最前列の若い女性のバイオリン奏者は
前半部から弓の弦を何本も切っていた。
実はこのベートーヴェン「田園」と
ストラビンスキー「春の祭典」というカップリングは
先日逝去した小澤征爾氏がボストン交響楽団を率いて
1981年に世界ツアーを行ったとき、
その皮切りとして大阪フィスティバルホールで
公演を行ったときのプログラムと同じであった。
その時の模様がYou tubeにあるが、この「春の祭典」はスゴイ。
そんなわけで、小澤征爾氏の名演を聴きながら、
もうちょっと春を待ちましょう。
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