卒業試験と三国志
国家試験のことを書いていたら、
当時のことを思い出した。
大学の卒業学年となると、
一般の大学では卒業論文を書くわけだが、
医学部には卒論はありません。
その代わり卒業試験、卒試、というものがあり、
これが11月ころから年明けまで延々と続きます。
内科、外科、産婦人科、小児科、麻酔科、脳外科、精神科・・・
あらゆる診療科の卒業試験が3,4日程度のインターバルで行われます。
しかも内科だけも第一内科、第二内科、第三内科、内分泌内科、神経内科など
すべての講座の試験があるのです。
これが相当キツイ。
そのすべてにパスしなければ卒業できません。
しかも、落とすと再試験があるのですが、
それが卒試の合間に行われるので、
再試になった学生は借金地獄にハマったように
どんどん苦しくなっていきます。
実は、その期間中、かなりの危機がありました。
卒業試験の最中、仲の良かった同級生のSくんが
ワタシの下宿に段ボールの箱を持ってきました。
「これな、Tから回ってきたんだけど、面白いでー、
オレ、全部読んだからオグラに回すわ。」
段ボールの箱の中にはなんと
横山光輝のコミック「三国志」全60巻!(;゚Д゚)
何なんだ、コレは?
試験勉強の合間に、とちょっと読み始めたら、
これが、面白過ぎる。
全然止まらない。
いや、こんなもの読んでる場合ではない、
勉強しなければ・・・・
と思いつつも、結局全巻読んでしまった・・・(-_-;)
幸いにも卒業試験はすべて一発で通り、
無事乗り切ったわけだが、
いったいあの「三国志」は誰が回したものなのか。
卒試は競争試験ではありませんから、
ライバルを蹴落としても自分が有利になるわけではありません。
そういう意図で回ってきたものではなさそうでした。
非常に面白かったので、
ワタシも別の友人に回してあげました。(・∀・)
何で、こんなのこの時期に、といわれましたが、
彼も全科目パスし、ともに国家試験も合格しめでたく医者になりました。
「三国志」大変面白かったそうです。
ところで、あわただしく読んだので、
漫画の内容、あまりよく覚えてない。
また買っちゃおうかしら。
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