ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

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2008.03.14

許されざる者

  診察をしてると、生活上のいろいろなことに対して専門的なアドバイスを求められることがある。お風呂に入っていいかとか、プールはどうだとか、食べ物は、遠足は、サプリメントは、酒は、タバコは等々。
 やってはいけないこと、やらないほうがいいもの、少しならいいもの、全然問題ないものなど、いろいろです。
 もちろん、医者によって、意見、見解の相違があるのも事実ですが、何でもかんでもダメ、ではなくて、どこまでなら、やっても良いか、というのを、なるべく許可してあげるのが、医者の実力だと思っています。
 ちなみに、「風邪のときにお風呂ダメ」というのは迷信で、元気ならば熱があっても、比較的元気なら入って大丈夫です。かえって体の代謝がよくなり、風邪が早く治ります
これは、全然問題ない例。
 中耳炎や副鼻腔炎のときのプールは、意見の分かれるところですが、私は急性期でない限り(滲出性中耳炎の状態なら)許可します。水泳などで、呼吸器系が強化されれば、かえってメリットになることもあります。
 QOL(クオリティ・オブ・ライフ)という考え方が、医療の現場に導入されて、だいぶ医者の考え方も変わってきました。子供の頃、水泳が習えなくて、一生泳げなくなってしまえば、その人の人生にとって、かなりの損失でしょう。
 ペットについては、私自身、かつて猫を飼っていて、猫アレルギーになってしまったのですが、なるべく許してあげたいです。ウチに来ている子で、ハウスダストや、ダニ、花粉などアレルギーのいっぱいある子の母親から、相談を受けました。知り合いの家で、室内犬を飼っていて、その子も、ぜひ飼いたいと言っている。
ここで、ダメと言うことは簡単ですが、(我が家でも室内犬を飼っている関係もあり)何とか、許可してあげたい。そこで、血液検査をして、現時点では犬のアレルギーがないことを確認して、いろいろな注意事項を守ることを、約束して許可しました。
 一方、これだけはダメ、というものもあります。
 花粉症のとき、布団を外に干すこと、洗濯物を外に干すことは厳禁です。帽子や、マスク、ウインドブレーカーなどの花粉がつきにくい服装も必須です。こういったことをきちんとしないで、「花粉症が治らない」、なんてことは絶対言わないように。
 私なんか、本人は全然花粉症がないのに、家族に花粉症の者がいるので、この時期、外出するときは必ず帽子とウインドブレーカーです。しかも外で花粉を払ってから、必ず玄関で脱ぎます。メンドくさいが仕方ありません。
 タバコに関しては、私は最近きびしいです。自分が吸っていた10年くらい前までは
「んー、なるべくやめたほうが、いいんだけどねー。」
くらいのレベルだったのですが、最近はもう全然吸わないので
「タバコ吸ってんの?そりゃ、治るわけないよ。」
から
「このまま吸い続けると、死んじゃうよ。
くらいまで、脅します。自分は吸わないので、強気です。
 喫煙者の方々、最近、肩身が狭いのではないですか?
禁煙することにより、健康的にも、経済的にも、社会的にも、家族的にも、また地球環境的にもいことばかりです。当院、禁煙外来に一度、ご相談ください。たくさんの、成功者が出ています。
(アー、でも今月花粉症で忙しいから、来月以降のほうが、ゆっくりお話できるかも・・・と言うのは、自分勝手?)
 まあ、プロの目から見ると、世間一般での常識が、必ずしも医学的に正しくない場合もあるので、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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2008.03.13

ピアスの白い糸

 商売柄、よくピアスをあけます。特に3月は、卒業などをきっかけにピアスを開けに来る、若い人が多いですねー。
 さて、皆さん。
「ピアスをあけたあと、ピアスの穴から、白い糸みたいなものが出ることがあって、それを引っ張ると失明する。」という話、いわゆる都市伝説を聞いたことがあるでしょうか。
この話、結構有名で、どこで聞いてもたいがいの人が「聞いたことがある。」といいます。
さて、この話の真偽は[emoji:e-3]
 お答えしましょう。
「ピアスを開けたあと、穴かな白い糸みたいなものが出ることがある。」→→→「本当です[emoji:v-363]」
「それを、引っ張ると失明する。」→→→「ウソです[emoji:v-363]」
 ピアスを開けてしばらくして、穴から白っぽいひも状の物が出てくることは、まれですが、実際にあります。それは、一体なんでしょう。答えは落屑した上皮、簡単に言えば、「垢」です。ピアスを開けて、しばらくすると、穴の中が表皮のようになります。肉の上に皮が張ってくるのです。だから、ピアスを抜いても、穴はふさがらなくなります。これを医学的に「上皮化」といいます。
 細胞には寿命がありますから、そういった上皮になった細胞も少しづつ死んで、また新しいものに変わるわけです。古い細胞は、いわゆる「垢」として排泄されるわけですが、普通は、少しづつなので、目にはそれとわかりません。
 ところが、うまい具合にそれが堆積するとそれが、ひも状につながって出てくることがあるのです。
 体から糸が出てくる。しかも、白い。血管ではないとすれば、神経に違いない。そういえば、ケンタッキーフライドチキンにも似たようなのがあったぞ。何の神経?ひょっとして、目につながっている?
引っ張ると失明しちゃうかもー!戻せ、戻せー。[emoji:e-270]
 ってんで、また押し込んだりする。「明日、起きて、目が見えなかったらどうしよー。」[emoji:v-12]
などと考えて、不安な一夜を過ごした人は、100、200人ではききますまい。
 大丈夫だから。抜いちまいな。ウチにも2人くらいそういう症状で来た人がいます。引っ張らないように、そーっと来院したわけですが、無造作にピンセットでつまんで引っこ抜いてあげます。
 というわけで、この都市伝説の真相、医者でも意外と知らない人が多いかも。教科書や、文献にはありませんからね。知らない人に教えてあげましょう。[emoji:v-218]

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2008.03.12

セカンド・ウェーブ

 花粉症、多いですねー[emoji:v-356]。今年は、平成17年以来の流行で、カルテを見ると、3年ぶりって方が結構多いです。
 さて、タイトルの「セカンド・ウェーブ」、って何のこっちゃ、と思うでしょうが、これは私が勝手に名づけたものです。
 花粉症の推奨される治療は、花粉が飛び出す、約2週間前を目安に、いわゆる抗アレルギー剤(現在は第2世代の抗ヒスタミン剤といいます)を飲み始めます。このことによって、アレルギー症状の発現を抑制したり、遅らせたりすることができます。これを、初期治療といいます。
 その後、症状に応じて治療をステップ・アップしながら、シーズンを通して薬を飲んでいく、というものです。これと、適切な防御を行うことによって、8割程度の方は、かなり快適にシーズンを送れます[emoji:e-278]。
 この治療をするために1月下旬から2月上旬にかけて、たくさんの患者さんが訪れ、2~3か月分薬を持って行きます。よって、年一回しかお会いしない「常連さん」がいっぱいいるわけです。
 または、レーザー治療をするために12月~1月に来院する方も多いです。
 この方たちの来院が「ファースト・ウェーブ」です。まだ、症状が出てないので、その年の傾向や、飛び始めの予測日を説明し、新しい知見や最新の花粉予防テクニックなどについて、アドバイスをします。花粉症の治療に、まじめに取り組む「よい患者」[emoji:v-290]さんたちです。
 さて、現在来られているのが「セカンド・ウェーブ」、第2波です。花粉症の症状が、いよいよ本格化してきたから、病院に来ました、という方たちです。多くは、発症して数日間という方が多いので、すこし強めの薬を出したり、回避、防御をする上での生活上の注意を説明し(多くの方はきちんとした防御をしていません。)、来年は、もうちょっと早く来てね、と、初期治療の重要性を説明します。
 この時期からだと、治療開始によって、症状は軽くなりますが、症状を完全にコントロールすることは、困難なことが少なくありません。まあ、毎年花粉症に悩まされる、「普通の患者」[emoji:v-291]さんたちです。
来院日から計算して、およそ花粉飛散の終わりまでの日数の薬を出します。
 その次に来院されるのが、私が最も恐れている「サード・ウェーブ」です。
この群は、「まったく治療をせず、根性でがんばってきたが、もう限界だ、何とかしてくれ[emoji:e-270]。」といったスポ根挫折型の方や
「甜茶や、カテキン、サプリメント、鼻に塗る軟膏、漢方薬や鍼、灸、整体、お札やまじない、加持祈祷?」といった、あまり効果のはっきりしないモノに頼ったがダメだったという、民間療法破綻型
(ちなみにこの手のものの中で、唯一ヨーグルトだけはエビデンスがあります。別にカスピ海でなくても、可です。)
また「内科、小児科、アレルギー科など花粉症専門でない病院で治療したが、やっぱりダメだ。」と気づいて、あわてて耳鼻科の門をたたく、かかる病院間違えた型
それから「中耳炎や、副鼻腔炎(蓄のう症)などを合併した。」ので来院した合併症型、などがあります。
 この方たちの、治療と説明が一番大変です。一回の治療では、到底改善しませんし、生活指導も非常に、初歩的なレベルから説明しなきゃならない場合が多く、時間がかかり、骨が折れます。
この群がいわゆる「困った患者」[emoji:v-292]さんたちです。
 皆さん、まだ間に合います。取り返しのつくうちに早く来院してください。で、我慢するなら最後まで我慢してくれ[emoji:e-2]

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2008.03.11

中耳炎

 本日来院した1歳の子供[emoji:e-260]。週末に、熱が出て、小児科受診。右の耳は赤く、左は水がたまってているといわれ、抗生剤などが出てる。昨日見てもらって、やはり同じ所見なので、耳鼻科に行くように言われた、とのこと。
 フムフム、診てみましょう。てな感じで耳を覗いて、思わずふきだした。
 耳垢でいっぱいで、ぜんぜん見えねーじゃん。[emoji:e-451]いったい、ナニ見てたんでしょう。
 でも、こんなことはぜんぜん珍しくありません。
 皆さん、小児科で中耳炎といわれたとき、あまり信用しないように。私の経験では、診断的中率は、ベテランの先生で5~6割、下手すると3割を切ります。まあ、私が心臓の聴診できないのと同じように(心室中隔欠損だのⅡ音の分裂だのわかんねー。)小児科医に鼓膜の所見を求めるのは、不可能でしょうけどね。
 
 それにしても、わかんないときはわかんないって言えばいいのに(それとも、わかったと思ってるのか)。でも、耳鼻科に行くように言っただけ、この先生は良心的だったかも。
 でも、意味のない抗生剤を4日間も飲まされちゃったわけだ。
 外来の患者さんには、よくお話してるのですが、
「風邪のときは、(本当に風邪であれば)熱が39度でも40度でも抗生剤は、いりません!」
 風邪ってウイルスだから、抗生剤は無効です。しかも、いらない抗生剤飲むと耐性菌(薬の効かない菌)が増えるので、本当に抗生剤が必要なときに効かなくなっちゃいます。
 かつては、毎年のように抗生剤の新薬が出たので、「念のための抗生剤」、でもよかったのだが、もう10年以上抗生剤の新薬は出てないし、今後の発売予定も、とりあえず、ない。
だから「念のために」とか「とりあえず」なんて枕詞のついた抗生剤は飲まないほうがいいのだ。
(「とりあえず、生ビールで、[emoji:v-275]」ってのは好きです。)
 でも、これはただの風邪です、といえることが大事なのだ。
 耳鼻科になって、本当によかったなーと思うことのひとつが、子供の風邪のとき、小児科に比べて、圧倒的に診断力のあることです。得られる情報の量が、小児科とは比較になりません。特に、鼓膜、鼻腔、扁桃などをしっかり見られますし、インフルエンザや溶連菌感染の診断も、はるかに耳鼻科のほうが確実です。
 以前は、耳鼻科の病気で、経過を見ていた子が、「熱が出たので、小児科にかかりました。」
といって、何も考えてないような処方箋を見せられて、がっかりしたものですが、最近は、熱が出たときに、まず耳鼻科に来ていただいて、きちんと診断を受ける患者さんが増えてきて、うれしいことです。
 ともかく、子供の発熱は、まず耳鼻科へ。抗生剤は、風邪薬ではありません!

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2008.03.10

パソコン

 本日来院した患者さんは、ご覧になったと思いますが診察室の院長、副院長のデスクの上にパソコン[emoji:v-216]が設置されました。
 別に、診療時間中に、女性に交際を迫る脅迫メールを送るわけではありません。(あたりめーだ。)
 当院は、インターネットから受付ができるので、患者さんの受付状況、来院情報をチェックするためです。
 実は、暇だったら診察の合間にインターネットしたり、ブログ書いたりできるなーと思いましたが、
やっぱ、この時期は無理ですね[emoji:v-294]。本日も200人を越える来院で、受付ページを見てたら、いったん受付したものの、キャンセルされた方も多数おられ、まことに申し訳ありません[emoji:e-443]。明日は、火曜日なので多少すくかしら・・・。花粉症もすごいけど、インフルエンザもまだ結構多いですね。
 実は当院の受付嬢も一人、本日インフルエンザと診断されました。
「あたし、絶対違うと思います。」
といってましたが、調べたらA型でした。(こっちも、忙しいけどなんとかするからゆっくり休んでね[emoji:v-400]。)
 さて、開院以来13年、当院もだいぶIT化(この言葉って、もう死語?)されてきました。最初はブラウン管のレセコン(受付のコンピューター)のみだったのですが、そのレセコンも液晶化し、電子ファイバースコープを導入し、レントゲンもデジタル化して、フィルムレスになりました。
 そして、今回デスクトップにパソコンが入ったので、次はそろそろ電子カルテですかね。
 まだ、ソフトの「こなれ」が今ひとつなので、導入をためらっていますが、いずれ、カルテも電子化ということに近々なるでしょう。
 問題点としては、打ち込みに時間がかかって、患者さんのほうを見る時間が少なくなってしまう恐れ。
診察中フリーズしてしまった時、どうするか。
トラブルで、データが消失あるいは閲覧できなくなった時どうするか。
あと、訓練の末、せっかく私のカルテの字が読めるようになった、受付の女の子の特殊文字解読技能が生かされなくなってしまうことですかね。
「先生、これってアスベリンですか?」
「えーアクディームって書いてあるじゃん。」[emoji:v-405]

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2008.03.09

遠距離受診

 いまいましい花粉症のせいで、土曜日の外来は、忙しい忙しい。長くお待たせした患者さんスミマセンでした。平日は比較的すいてるんですけどねー(朝イチと、夕方遅くは別。)
 そんな忙しい日に2時間もかけて、群馬県の中之条というところから通院してくる患者さんがいます。
 K君(といっても今や40過ぎのオヤジですが)は、かつて群馬に私がいたとき、診ていた患者さんです。
 今を去ること17,8年前、K君は群馬大学病院に入退院を繰り返していました。「喉頭蓋のう腫」という、のどに腫れ物ができる病気で手術が必要だったのです。小さいものなら、経過観察でよいのですが、彼の場合は喉頭内を占拠するほど巨大で、食事や、場合によっては呼吸を妨げる恐れがあったのです。
 ところが、何回手術をしても数ヶ月で再発してしまい、再手術が必要になります。喉頭蓋のう腫は、組織の一部が残ると再発しやすい病気ですが、4回やって4回とも再発というのは尋常ではありません。
 このとき、私は担当医ではありませんでした。大学病院にはたくさん医者がいますから、私よりも先輩の医師が執刀し、私は手術室に入ることもありませんでした。もちろん、病棟では顔をあわせますし、話をしたこともありました。そもそも、何回も入院してるので、医局のほとんどの医者と、顔なじみです。症例検討会で、たびたび取り上げらていましたが、おー、大変そうだなーと思っていたものです。
 私が、その後市内の病院に出たのですが、そこに突然K君が手術をしてほしい、と診察に来ました。
 「俺で、いいんかい。」 
正直、そう、思いました。ウチの病院では、私が一番上です。もちろんこの手術の経験はありますが、大学病院で4回やって治らんかったのを、私ができるんかいな。
わざわざ、私を頼ってきてくれたのかと思いましたが、本人は、大学病院の手術では、尿道に管を入れられるのでいやだから、といってました。(もちろん、手術を受けるわけですから、それだけではなかっただろうとは思ってますが。でも、やっぱりそれだけだったかも。)
 ともかく、改めて文献や手術書を調べ、手術法を検討しました。最後の手術は、私が大学病院を出てからだったので、カルテを見に行ったたり、先輩の意見などを聞きました。最後の病理診断には「悪性化の可能性も完全に否定できない。」といった、気になるコメントも。
 結局、完全に取りきることが肝要と結論し、定型的な手術を行いました。
 そして、運がよかったのか、私の手術がよかったのか(やっぱり、運かなー)、これきり彼はこの病気とおさらばできたのです
 最初のうちは、退院後、外来でファイバーを入れるたび、再発してませんようにとドキドキしたものです。3-4年たって、私が病院をやめ、足利で開業することになったとき、
「俺の喉は、先生しかわからないから。」
と、そのときはもう再発の恐れはほとんどなかったのですが、3時間かけて遠距離通院することになりました。その後、北関東自動車道が伊勢崎までできたので、2時間に短縮。
花粉症があるので、その薬をもらうついでに、今でも年一回顔(と喉を)を見せに来ています。
 しかし、K君、惜しかった。今日午後3時から北関東道が太田まで開通し、片道30分、往復で1時間も時間短縮できたのにね

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2008.03.03

耳の日

 今日3月3日は耳の日[emoji:e-318]です。朝から何人かに、話をしましたが「あー、そーですねー。」
くらいの反応ですね。一人だけ、昨日お父さんが「明日は耳の日だから、耳鼻科行くぞ。」と言った家がありました。まあ、一般的にはひな祭りだし、祝日にでもならない限り認知度は低いです。
 いや、祝日になっては困るぞ。この時期は耳の日ではなく、花の日なのだ。鼻の誤変換ではありません。スギ花粉症[emoji:e-448]の真っ只中です。こんな頃に祝日が入ったら、その前後にしわ寄せが来て、外来が収拾つかなくなる。何で、みんな花粉が飛ばないと病院に来ないんだー[emoji:e-2]。もっと早く来て、薬を持ってってください。
 この時期のテーマはいかに再診率を下げるか、です。処置や治療が必要な人にきちんと時間が取れるように、当院では花粉症の人はなるべくシーズン前に来てもらって、十分な生活指導と、必要な分だけの薬を2ヶ月、3ヶ月まとめて持っていってもらってます。そのほうが患者さんも助かるはずだし、処方せん料や再診料がかからないからお得だし。(うちは院外処方だから儲からないけど。)年一回しか会わない患者さんってすごく多い。
 しかし、花粉症が始まらないと来院しない患者さんも依然多く、まだまだ説明不足だなーと思っています。
 しかもみんな、花粉症をなめてるぞ。[emoji:e-262]
 今朝も犬の散歩に行ったとき、通学路の旗振りをしてるO氏に会いました。この人一家そろって花粉症。マスクもしないでいるのが気になりましたが、まあ朝だからいいかと思い声をかけました。
 「花粉症、どうですか。」
 「イヤー、もうだめです。」
 (うっ、もうだめなのか・・・[emoji:e-263]。)
 「朝はまだ少ないからいいですけど、お昼から午後は花粉が多くなるから気をつけてくださいねー。今日も多いですよー。」
 「アーそうですか。じゃあ布団なんかも早くとりこんだほうがいいですね。」
 (げっ、布団なんか干してるのか、[emoji:v-40]自殺行為じゃ。)
 「いや、布団や洗濯物を干すと、花粉がついて、はたいてもぜんぜんダメなので、この時期は干さないでくださいね。」
 「えー、洗濯物もですかー。そりゃ、大変だあ。あははは・・・。」
あはははじゃないですよ、あんたのことだよ、今年大変なんだよ、大丈夫かなこの人[emoji:v-292]。
 昨年の猛暑の影響で、今年の花粉は去年の3倍くらいと見込まれています。
まだ準備してない人は、早めに耳鼻科にご相談を。

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2008.02.24

インフルエンザ

 朝、起きたら雪でびっくり![emoji:v-276]夕べ、ビュービュー風吹いてたけど、まさか雪が積もってるとは思いませんでした。
 ま、今日は日曜日なのでゆっくりと思ってると、朝、患者さんから電話。子供が昨日からの発熱で、夜、救急病院行ったら、インフルエンザA型と診断されたが、薬は出せないと言われた由。今も40度近いので、どうしましょうと相談。
 そりゃ、タミフルのみましょうよってな事で、来てもらう。
 タミフルは、昨年いろいろ騒がれたことで、投与しない先生もいるらしい。異常行動によって、事故がおこったことが原因だが、厚労省の中間報告では、今のところタミフル投与群と非投与群で、異常行動の発現頻度に明らかな差は見られない。でも、絶対ダイジョブっていう証拠もないので、今のところ10代は投与しないことになっている。それは、体が大きいと、異常行動が起こったとき、保護者が阻止できないから、というもの。
 私の考えでは、インフルエンザそのものが危険な病気だし、タミフル自体の安全性は高いと思っているので、積極的に出してます。もちろん注意事項はよく説明して、同意をいただいての上ですが。
 だけど、先日、子供がインフルエンザになったら、家族中タミフルあるいはリレンザを半量で予防投与してるアホな医者がいて、あきれた[emoji:v-293]。そんなもん保険適応も認められてないし、耐性誘導を助長するだけじゃ。その家の子が、結局熱が下がらず、ウチに来てインフルエンザと診断されました[emoji:v-363]。
 余談ながら、言っときますがインフルエンザの疑いがあるときは小児科に行くより、耳鼻科にかかるのが絶対お勧めです。インフルエンザの迅速検査は鼻の奥の場所から検体を取るので、耳鼻科医でないと鼻の中に7~8cmも綿棒を突っ込むのは難しいでしょう。
 さて、そんなわけで、ダウンジャケットを着て、薬局に子供用のタミフルを作りに行くと、ナント薬局の鍵の暗証コードが変わってて、解除されない!そこで申し訳ないが薬剤師の小峰君とこに電話。雪の中、朝っぱら薬を作りに来てくれた。小峰君、どーもごくろーさんでした。今日は、珍しく(?)二日酔いでなかったみたいで、よかったよかった[emoji:v-522]。俺も(?)

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2008.02.24

土曜日

 昨日土曜日は、花粉症シーズン到来で、大混雑と思いきや、意外と楽勝。特に午後は、カルテが並んでいるが、待合室で待ってる人が誰もいない時間もあり、その時来た人は待ち時間ゼロ。ウチは、インターネットから受付ができるので、とりあえず受付だけしといてあとで行こうという人が多いとこんな事態になる。(だから、お昼と、夕方の終業間近の時が、大変。)
 それにしても、まだ花粉が本格的ではないことと、前もって来た人はもう薬をもらっちゃってるので、今週は空白のように空いている。
 当院は、花粉症の人にはなるべく長く薬もってってもらって、なるべくシーズン中の混雑を緩和するようにしている。大体2ヶ月くらいまとめてもっていってもらってるので、1年に1回しか会わない人は結構多い。もちろん、再診料、処方せん料は1回しか入らないので、収入の面からは不利だが、そんなセコイことしてもしょうがないでしょ。
 その代わり、今シーズンの花粉の傾向、シーズン中の注意、指導などはいろいろなケースを想定して、ひたすらしゃべりまくって説明するので(これはまったく点数にならない、)声枯れでのどが、ガラガラです。1日に何十回同じことをしゃべるやら・・・。紙にプリントしちゃえばいいのかなとも思うが、職業や、部活やなんかで注意事項は変わるし、やはり相手の反応を見ながら話のポイントを変えているので、プリント作っても、結局しゃべることは変わらないような気も・・・。
 まあ、来週のライブの日は少し声をセーブしなくちゃかな?

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2008.02.21

保険改正

昨日は、足利佐野耳鼻科医会という年2回行われている、恒例の会合で、佐野まで行ってきました。要するに足利、佐野地区で耳鼻科をやっている開業医、勤務医が集まって飲み食いして親交を深めるという会で、一昨日に続いて、夫婦2人で出かけました。
その時話題に出たことの中に保険点数の改正がありました。私はほとんど興味ないというか、あまり話題にしたくない分野です。大体保険点数表を見て診療の方針や内容が代わるわけじゃなし、何より点数改正に伴って、毎回高いレセプトコンピューター用のソフトを買わされる羽目になり、またそれをインストールする事務員にも手間かけてすまないなーと思うからです。しかも今度はプラス改正になるようで、小泉首相がいなくなったら急にプラスでいいのか?医療費まだまだ削減しなくちゃいけないだろ!とゆー気ががします。
その中で小耳に挟んだのが、今度滲出性中耳炎の管理料が追加になるらしい、という話。滲出性中耳炎ってのは鼓膜の向こう側に水がたまって難聴になる中耳炎で、確かに治りにくく、反復することがある。でもこういうのを作ると、漫然とただ通わせて、鼻の処置や、ネブライザーばっかりやってる病院が優遇されてしまう。やっぱ、滲出性中耳炎ってのは良くならなければ鼓膜切開をしたり、鼓膜にチューブを入れる手術をして、早くナントカしてあげたほうがいい。とゆーわけで、こーゆー改正、私は反対です。

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医療系をまとめました。
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