恵比寿講
11月も後半に差し掛かると、
北日本(気象庁分類)では雪の便りがきかれ、
当院のある足利市でも朝晩の冷え込みや、
木々の紅葉が少しずつみられ、
季節の歯車が、また一コマ進む感じがする。
ワタシが子供のころから、この辺のヒトにとっては
11月19~20日に開催される、西宮神社の恵比寿講が、
冬の幕あけの「季語」であり、
「もうすぐ恵比寿講だからねえ。」
とか、「恵比寿講の時期になるとねえ。」
という挨拶は、
「もう秋も終わって冬になるわねえ。」
とか
「朝晩、寒くなってきたわねえ。」
と、ほぼ「同義」である。
ワタシの通っていた足利市立西小学校と、
足利市立第一中学校のちょうど中間に西宮神社はあり、
恵比寿講の日は、ワタシの家の先から西小学校を経て、
西宮神社の石段の下までは、ずらりと露店が並びます。
イカ焼き、焼きそば、綿菓子、バナナのたたき売り、
射的や、あてくじや、お面屋さん、唐辛子売り、
そして「おたから」と呼ばれる縁起物の飾りを売る露店が
華やかに参道に並び、夜通しにぎわっていました。
子供たちは「えびすこ」と呼び、
その日は学校も早じまいになったので
家に帰ってからお小遣い持って友達と待ち合わせて出かけました。
ただし、学校の先生が巡回しており、
あまり遅い時間までうろついていると「指導」を受けます。
「えびすこ」は子供のころの楽しみだったけど、
ワタシが子供のころは、まだ道端に
白装束で、包帯を巻いて腕や脚がなく
軍歌を流して物乞いをする「傷痍軍人」が座り込んでいて、
あれは毎年怖かった。
もともと、織物の町として栄えていた足利市の恵比寿講は
1603年から始まり、関東では最古といわれています。
今は往時の賑わいほどではないのが、やや残念で、
気候もムカシに比べて「温暖化」したので、
「今年の恵比寿講は暖かいね」と、毎年口にします。
今年は11月19日は火曜日です。
夕方から当院周辺の交通規制がありますので
午後から夕方に受診される方はお気を付けください。
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