ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.03.13

春の野に出でて

 
君がため、春の野に出でて若菜摘む 我が衣手で鼻をかみつつ 
 花粉症のシーズンはいよいよ本番を迎えようとしてます。
今年も花粉が多いのですが、2月後半雨が多かったので
スギの木的には、在庫がたまってるので、3月後半一気に在庫放出しそうで怖いです。
 しかし、困るのは幼稚園、保育園の先生方の花粉症に対する認識の低さ。
 近年、花粉症の発症は低年齢化が進み、4歳5歳での発症も もはや珍しくありません。
花粉症治療の基本はなんといっても花粉を吸わないこと。
たくさん花粉を吸っちゃうと、どんな薬も無力です。
しかも、なかなかもとの状態には戻らない。
 それが、幼稚園、保育園の先生が
「はーい、今日はお天気がいいので、みんなお部屋にいないで お外で遊びましょう。」
なんて。
 ふざけんじゃねー。
 あんたらは花粉症がどんなに大変な病気か全然わかってない!
 みんな、鼻も目もグズグズ、ハレハレで中耳炎になって鼓膜切ったり、副鼻腔炎になったり・・・。
 
 「はーい、最近はインフルエンザが流行ってるので
みんな、このインフルエンザ患者さんがいっぱいいるお部屋に入りなさい。
マスクをはずすのを忘れちゃダメよ。」
 なんて、言うか?
 それと同じじゃ。
いや、インフルエンザのほうが治る分、まだましかも。
熱出れば出席停止になるし、その後はもう感染らないし。
 ホント頼みます。
幼稚園、保育園の先生方、
天気のいい日に、花粉症の子供たちを外で遊ばせないで。
 ちなみに冒頭の歌、原作はもちろん百人一首の光孝天皇の歌。
まあ、この際の「若菜」はいわゆる「春の七草」なので、春といってもまだ七草がゆの頃、
もと歌は「雪は降りつつ」だし
その季節には、まだスギ花粉は飛んでないすけどね。

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