ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.03.09

医者の喫煙率

 さて、皆さんはタバコを吸いますか?
 最近、目を通した医学雑誌の中にちょっと気になる記事がありました。
 それは、診療科別の喫煙率の年次推移、というものでした。
 つまり、お医者さんの中でタバコを吸う人がどれくらいの割合でいるか、
診療科によってはどうか、男女でどうか、年ごとにどうか、という統計だ。
 近年、公的な場所での分煙、禁煙化が進んでおり、先進国での喫煙率は
どんどん低下している。
 もちろん、一番の理由は健康に対する明らかな害、が一般に浸透してきたからである。
 で、その健康を守るお医者さんはどうか?という話だ。
 全体的な結果は、予想通り喫煙率の低下で
全体の喫煙率は男性医師で
2000年に27.1%だったものが2004年に21.5%、2008年には15.0%になった。
女性医師では
2000年に6.8%だったものが2004年に5.4%、2008年に4.6%になっている。
 まあ、予想された結果かな、という感じですが、面白いのは診療科別の喫煙率。
 男性医師で最も低いのはどこでしょう。
 答は「呼吸器科」の3.6%。
 そりゃ、そうだよねー。
実は、呼吸器科の専門医の受験資格に「非喫煙者であること」との要件があるらしい。
振り返って、我が耳鼻咽喉科は16.7%と、平均以上である事が情けない。
喉頭がんの喫煙との因果関係は、肺がんのそれと比べてはるかに高いちゅうに。
足利市では、耳鼻科医10人いますがでタバコ吸う人は1人で、喫煙率10%ですね。
(その一人はアイツだ)
 ほかの科を見ると、外科19.8%、産婦人科17.8%、泌尿器科19.1%と外科系の科の方が
内科13.0%、循環器科13.6%、消化器科13.7%、小児科13.4%と、内科系の科と比べ
タバコ吸う医者が多いことがわかる。
オペが終わって、一服、というところか。
 まあ、耳鼻科も「外科」なので、その辺の流れなんだろうなー。
 しかし、ダントツで喫煙率の高い科があります。
 それは「精神科」、なんと23.1%!
 あー、何となくわかるわ、これ。
 一方、女性医師の統計は全体に数が少ないのだが、タバコ吸う女医さんが多いのが
1位産婦人科で12.5%、2位整形で10.5%。
しかも、産婦人科の女医だけは
2000年3.8%、2004年7.5%、2008年12.5%と順調に(!)増えてるのはナゼ?
 まあ、私自身もタバコやめてもう12,3年になりますね。
 最近は禁煙補助薬が保険認可されてます。
当院も、指導施設の認可をとって、禁煙外来を行ってます。
実は、禁煙指導認可施設は、それほど多くはありません。
禁煙したい方、是非ご相談ください。

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