ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2020.05.20

オンライン診療は可能か

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 今朝のNHK朝のニュースで、

開業医の来院患者数が減っている、

というニュースをやっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最初に登場した内科医院では2割減、

次に紹介された小児科のクリニックは7割減とのことでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 内科は、高血圧症とか、糖尿病とかで

定期的に薬を取りに来る患者さんが多いので

あまり減らないいっぽう、

小児科は風邪などの急性感染症が多いので、

学校や幼稚園がお休みになり、

国民全員が「風邪予防」に取り組んでいるため

風邪をひく子供そのものが減っているので

減少幅が大きいのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当院も、来院患者さんの数は半分くらいでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 風邪が減っており、外出抑制で花粉症も悪化せず、

それに伴って発症する中耳炎、副鼻腔炎が減っているため

ということはあるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今まで反復性中耳炎などでかかっていた子も、

ここにきてどんどん良くなるケースが多く、

もう来なくていいですよー、

という患者さんが最近かなりありますねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 普段だと「もう、来なくてもいいですよー」

というのは医者にとっては大変うれしいことなのですが、

ここ最近はちょっと心に引っかかるものがあるような

・・・・そこまでではないか。(^^;)

(開業して2~3か月の間は、患者さん少なかったので

たしかにそういう感情があったですが・・・。

ちょっと、ナツカシイ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また4月5月はプール授業前の学校健診のシーズンで、

例年なら健診票を持った子供が多く来院するのですが、

今年は健診が全く行われていないので、

その分も空いてるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシは(妻も、さらに)極端に経済に疎いので、

現在当院の収支が赤字なのかどうか、ワカラナイですが、

どうなんでしょうかねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 トントンくらいなのかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 でも、トントンということは、

ワタシの給料はゼロ、ということなのか・・・・。(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、最近はほとんどお金を使わないので、

スーパーに週一回行って4,5000円、

あとは在庫のプラモデルを作るだけ、

飲み代もスタジオ代もかからない日々ですから、

急には困ってないですが、

この先どうなるんでしょうねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 世間ではオンライン診療を推進しよう、

という動きもありますが、

耳鼻咽喉科の場合はどうも難しそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 セキが止まらない、

内科にかかったがよくならない、

という患者さんがみえました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 内科のクリニックでは、院内に入れてもらえず、

ほぼ診察もなしで、クスリだけ出たそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話を訊くと、

のどは痛くないがタンが絡んだ感じ。

熱はない。

セキは朝晩に多い。

ハナは出ない、つまらない、花粉症はない。

喘息の既往もない。

周囲に同様の症状の人はいない。

タバコは吸わない。

胃のもたれや胸やけはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 問診だけでは全然わかりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それで、鼻の中を見てみると、

鼻内の粘膜は蒼白で浮腫状、

中鼻道から一筋のキミドリ色の粘液が細く流れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 診断は一発で確定。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 鼻粘膜が蒼白、というのはアレルギー性鼻炎独特の所見。

中鼻道とは、鼻の中の気道の一つで、

その奥は副鼻腔につながっている。

そこから出る膿性の鼻汁は鼻の前には出ず、

本人にもそれとわからないまま、

のどに流れ込みます。

もちろん、かんでもハナは出ません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 診断は

「花粉症を含む何らかの

アレルギー性鼻炎に合併した副鼻腔炎」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 患者さんが、鼻は何ともありません、

といってもそれは必ずしも鼻の病気がないことではない、

ということはよく経験します。

花粉症ですといってもそうではなかったり、

逆に花粉症はありません、

といっても実はそうだったりすることは日常茶飯事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほかにも耳の痛いのが、ノドの炎症のせいだったり、

歯が痛いのが、蓄膿症のためだった、

などということはよくある話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これらは、目で診れば一発でわかるが、

問診からでは、なかなかわからない、

というものなので、

やはり耳鼻咽喉科のオンライン診療は難しいでしょうねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 毎年花粉症で、鼻が詰まります、

といってもみると鼻の中がポリープいっぱいで

血液検査で花粉症は全くなく、

好酸球性副鼻腔炎だった、なんてこともよくありますから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても、のども見ないでクスリ出す内科もなんだかなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 新型コロナウイルスは完全排除できる病気ではないし、

かかったら絶対ダメ、という病気でもないので、

「治療上の有益性が危険性を上回る場合」

をよく判断した方がいいでしょうね。

それで、カネとってんだからなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああ、今日もヒマなので、

診療時間中にブログが書けてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2件のコメント

コメント/トラックバック (2件)トラックバック用URL:

  1. 先生、ご無沙汰しております。まあ、毎日先生のブログなど拝見しておりますのでワタシの方は先生の状況がよくわかっているのですが・・・(笑)。今日のお話で思い出したのは、「手と目で看る」でした。漢字の成り立ちですね。いつも勉強になります。4月9日のお話はとても参考になりましたので、家族や親戚・友人に共有させていただいてます。またお会いできる日を楽しみにしております。

  2. 当方、脳出血で片麻痺。お風呂から出ると、鼻水がとまらない。
    耳鼻科にかかったことはありません。
    片麻痺だと鼻も麻痺になるのでしょうか?
    1時間位鼻水がでます。体が温まるから?
    貴院に通院してみたい気もしますが、診察は2階なのでしょうか?

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