第101回天皇杯決勝~後編
前編から続く。
試合開始に向けて、メンバー紹介、
徐々に気分が高まってきます。
声の出せないサポーターは太鼓と手拍子、Lフラッグで応援。
大分の片野坂監督は今季限りで退団、とのことで、
大分サイドも優勝を最後の花道に、と燃えています。
釜本邦茂氏が天皇杯のカップをセッティング。
試合開始前の、何やら和風のパフォーマンス。
戦国時代の合戦をイメージしたものでしょうか。
外国人にはウケるかもしれんが、
ちょっとよくわかりません。
そして、この「頂上決戦」の大旗。
デカイっす。
毎年使うのかな。
それとともに、スタジアムでは両サポーターのコレオグラフィーが。
大分も頑張ったが、
やはりコレオに関しては日本一、いやたぶん世界一のレッズにはかなわない。
毎度のことだが、スタンドからはよく見えないのだ。
国歌斉唱のとき、旗を下げて立ち上がったので、ちょっと見えた。
国歌斉唱は海上自衛隊の女性自衛官でした。
*************************************************************************************
第101回天皇杯決勝
浦和レッズ 2-1 大分トリニータ (国立競技場)
(前半 1-0)
(後半 1-1)
*************************************************************************************
結論から書いてしまうと、出来過ぎのシナリオでした。
探り合いで入った開始わずか6分。
関根の強引なボックス内への切れ込みから、
最後は江坂任がシュート。
これが決まって、あっさり先制点。
がっちり守ってなるべく0-0の時間を長くする、
という大分はプランが大きく崩れてしまいました。
これで、レッズの勝ちが見えたか、と思いましたが、
やはり勝負はそう簡単には進みません。
前半は追加点が奪えず、後半へ。
大分がじわじわ攻め込み、失点の怖いレッズは、
ボールをはじき返すが、攻撃の形につながりません。
主にレッズ陣内でボールが動く、イヤな展開。
終盤72分に宇賀神。
83分に槙野と、今期でレッズを去る選手が投入されます。
このまま、開始直後の1点で逃げ切れるのか・・・・
あと、3分、あと2分、と心の中でカウントダウンをしてると、
なんと終了間際の90分にペレイラに同点弾を喰らい、振り出しに。
静まり返る、ゴール裏。
(もともと声は出せないけれど。)
頭をよぎるのは、天皇杯準決勝の川崎対大分戦。
延長前半に川崎が先制したが、
延長後半ロスタイムに大分がヘッドで同点弾。
PK戦にもつれ込んだ末に大分が勝ったという
つい一週間前の出来事。
大分の選手には自ら勝ち取った「成功体験」があります。
しかし、サッカーの神様が書いたのは
もっとドラマチックなシナリオでした。
後半ロスタイム、コーナーからのこぼれ球を
柴戸がダイレクトボレー。
それを頭でコースを変えてゴールに叩き込んだのは
なんと、あの、槙野でした。
帰ってからVTRで見ても、すごいゴール。
どこまでが意図で、どこからが偶然なのか。
まさに「魂のゴール」。
そして、ホイッスル。
ひさびさに、泣きました。
かくて、101回目、新国立競技場での
初めての天皇杯は浦和レッズが獲得しました。
サッカーの現地観戦は、今年この1試合のみ。
いまだかつてなかったことですが、
これを見れば、もう満足。
これによって、レッズは
来年のアジアチャンピオンズリーグへの出場権を獲得しました。
今季で引退となる阿部キャプテンの花道にもなりました。
それにしても準決勝での宇賀神のゴールも劇的だったが、
槙野は、全部持っていきました。
なぜ、コイツと来季契約しないのか。
天皇杯優勝賞金の1億5000万で再雇用してくれ。
かくして、今年のワタシのサッカー現地観戦は
勝率100%、ということになりました。
これからもこの新国立競技場で
素晴らしいゲームを見られることを期待しています。
(スタジアムのつくりには、少なからず不満もありますが。)
コメントはまだありません
コメント/トラックバック トラックバック用URL: