ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

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2018.01.20

インフルエンザ検査陰性

 

 インフルエンザは猛威をふるい、A、Bがほぼ互角に戦いを続けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 別経路での感染で、兄弟や親子が同時に一方がA型、他方がB型罹患、

というパターンも何例か見ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こういうとき、インフルの迅速キットは有効だなあ、と思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、キットで陽性が出ればバカでもチョンでも(!)

インフルエンザの診断ができるわけだが、

問題は「陰性」の場合です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この場合は頭を使う必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 患者さんの症状、家族や学校、勤務先の環境、年齢、発症からの時間、

その他諸々を考慮する必要があるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最近のキットは優秀なので、

よく鼻汁を吸引してからグリグリと一番奥までねじ込めば、

発症後まもなくでも十分診断がつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 発症からの時間が短い場合、翌日もう一回検査しましょう、

ということはあるが、2回目の検査で初めて陽性になったことは

まだ今シーズンは1、2回くらいでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、インフルエンザの検査は陰性だったが

抗インフルエンザ薬を処方した例が一回だけあり、

娘18歳が昨夜から40℃でインフルエンザ検査陽性で、

同伴した父親は悪寒、発熱が始まったところで検査は陰性だったが、

臨床的にインフルエンザと診断し、イナビルを出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが、子供であれ他の風邪の可能性もあるが、

健康な成人男性でこれほどの全身症状が急激に発症すれば、

家族歴を考慮すれば、

まあ、インフルエンザでしょうと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もちろん、診断は問診、視診、聴診が重要で、

溶連菌感染などの細菌感染、気管支炎、肺炎の有無、

アデノウイルス、EBウイルス、

乳幼児の場合は急性中耳炎の有無がかなり重要になってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 特に小さい子の場合、はっきりした耳の痛みの訴えがなくて

高熱の原因が急性中耳炎ということはしばしばあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これらが、否定されれば、あとは対症療法になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 必要に応じせきや鼻汁に対するクスリ、

解熱剤は全身症状が強い場合に限り、アセトアミノフェンを頓服で。

それらがない場合は、クスリは無しで、

安静と水分補給で経過を見ていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 検査が陰性だと判で押したように

抗生剤を出してくる医者もいますが、これは考えものです。

風邪には抗生剤は無効だし、

溶連菌以外の咽頭炎は抗生剤を使わないのが原則です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、検査が陰性なのに、何でもかんでもタミフル出す先生も困ります。

いかに熱が高くともインフルエンザでなければ当然タミフルは何の意味もありません。

予防投与も保険適応ありませんし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、今までで一番ビックリしたのは、

昨シーズンの流行期に休日夜間診療所で診た患者さんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 咽頭痛と発熱で昼間、某医院にかかったがインフル陰性で解熱剤で帰された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ノドの痛みがひどく唾も飲めないので夜間に受診しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 診ると、両方の扁桃に膿がびっしりついて腫れあがっております。

急性扁桃炎から扁桃周囲炎になるところでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼間の先生はのど診て何も言わなかったのか、との問いに

内科の先生はのど診ませんでした、との答え。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんでも、発熱があるといったら、別室に待たされ、

そこに先生が来てハナに綿棒入れて検査して行ってしまい、

あとは看護婦さんが結果を言いに来ただけと・・・・。(@_@)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 問診票にはノドの痛みのことも書いたのに

口の中を見てさえくれなかったという・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いくら、インフルばかりと言っても、

医者たるものこういう思考停止になってはヤバいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やはり、医者は「探偵」だと思うので、

常に真犯人を探さなくてはいけません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、聴診はおろか、口も見ないとは・・・・。

マジか・・・。

 

 


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2018.01.16

急性喉頭蓋炎

 

先日、ドイツの中耳炎の話があり、

その中で、小児科で当直していて見逃したらヤバイ病気として

腸重積が出てきましたが

耳鼻科的にヤバイのはなんといっても

急性喉頭蓋炎です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喉頭蓋とは気管に食物が流れ込まないように、

物を飲み込む時に気管の「フタ」の役割をする

靴べらみたいな形の軟骨です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ココが感染によって腫れるとはげしい嚥下痛がおきて、

物を飲み込むのが困難になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、怖いのはその後急激に呼吸困難になり、

窒息、死亡してしまうことがあるということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なので、これを見た場合、速やかに入院をさせ厳重な管理を行わねばなりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、喉が痛いと言っても

ただ舌圧子を使って「アーン」としただけでは喉頭蓋は見えません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子供や老人でなく健常な大人に起こることが多いので、

この人痛がりだなぁ、などと思って帰宅させると大変なことになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特に内科では診断が困難なので要注意です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎年この病気で亡くなる方があり、訴訟になることも多いようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は昨年暮れにもウチから1人病院に紹介しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のどが痛い、という女性の方でしたが、

診てみてびっくり、もうほとんど気管が見えません。

まだ、喘鳴や呼吸困難はないので、

パッと見、重症感がわかりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐに近隣の総合病院にベッドを確保してもらい、入院してもらいました。

救急車で行ってもらおうかとも思いましたが、

家人がクルマで連れてきていたのでそれで直行してもらいました。

案の定、緊急気管切開をしたそうですが、

間に合ってヨカッタ。

本当に危ないところでした。

 

 

 

 

 

 


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2018.01.15

小耳症

 

 先日観たポール・スタンレー氏のことを調べていると、

彼が小耳症で、再建手術を受けていることを知った。

その関係で今はそういった疾患を持つ人々の財団の

スポークスマンもやっているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小耳症は先天性疾患でいろいろなレベルのものがあるが、

彼の場合はレベル3といいますから

耳介は痕跡的で外耳道閉鎖もあり、

右耳は完全に聴力がない状態だったようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小耳症に関しては再建手術をしますが、

通常、幼稚園から小学生の頃に段階的に耳介を形成していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず、胸の肋骨の軟骨部、肋軟骨で耳介の形を作り、

それを皮下に埋め込みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それが、定着したら、今度は後ろから持ち上げて、

耳介を「立たせる」形に形成していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 手術は耳鼻咽喉科または形成外科が行いますが、

ワタシの所属していた群馬大は耳鼻咽喉科で手術をしていたので、

ワタシも何回か経験があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、ポール・スタンレー氏は30代になってから、この手術を受けたようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小耳症の手術は、聴力を再建するためではなく、美容的な面から行うので、

場合によっては手術をしないで成人してしまう方もあるわけです。

子供のころ、それでいじめにもあってかなりつらい思いをしたとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大人になると、肋軟骨が固くなるので、曲げるだけでは形が合わず、

耳介の枠組みを作る際、いくつかの軟骨を組み合わせたりの作業が必要になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシも1人だけ、成人してからの症例、

たしか、20代の女性の方でしたが、経験したことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たしか、別の病気で来院され、小耳症があるので

耳介形成をお勧めして手術したように記憶しています。

その後どうされてるでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても、30歳の時に手術したというポール・スタンレー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 肋軟骨取るのに、あの胸毛は、やはり手術の時は剃毛したんだろうなあ。(^^;

 

 

 

 


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2018.01.12

目くそ耳くそ、ハナたれミミだれ

 

目くそ鼻くそを笑う、とい言葉がありますが、

今回は鼻漏、耳漏の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初診の方には問診票を書いていただくわけですが、

先日、「どうしましたか?」の欄に

「鼻水の耳バージョン」と書いたお母さんがいらっしゃってビックリしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃん、子供はよく鼻水を垂らす、

鼻水はある意味生理的反応であるから、ハナたれてても大騒ぎすることはないが、

耳だれは、違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外耳道は皮膚なので通常乾いているし、中耳との間には鼓膜という仕切りがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なので、すべての耳だれは病的である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳だれの原因は外耳由来の外耳道炎、中耳由来の中耳炎があるが、

この2つの耳だれはその重症度において行って帰ってくるほどの違いがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一般に小児から成人の外耳炎は、耳そうじが原因になることがほとんどだが、

赤ちゃんは皮膚が弱いので、お風呂の水、よだれ、吐いたミルクなんかが流れ込んで、

耳からじくじくと水が出ることはよくある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、ほっといても治ることもあるし、

耳鼻科に行って綺麗にしてもらえばたいがいすぐ治る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが、稀には生後数か月の乳児でも急性中耳炎を起こすことがあるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんは耳が痛いとは訴えられないので、

熱が出て風邪かなと思ってると、耳だれが出てくることがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この場合、鼻から耳管経由で中耳に細菌が入り、

そこで増殖して鼓膜が腫れ、耐えきれなくなるほど腫れると

鼓膜が破裂して耳だれとなって出てくるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てなわけで、赤ちゃんの外耳炎の耳だれは超軽症なものだが、

中耳炎の耳だれはそれこそ最重症の中耳炎の結果なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とくに鼓膜が破れて耳漏が出ると通常は熱が下がって赤ちゃんの機嫌も良くなるので、

はた目からは重症感が感じられなかったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その前は、

小児科で外耳炎と言われて点耳薬つけてたのですが、

止まらないので来ました、という子供が

相次いで2,3人続けてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顕微鏡であふれる耳漏を除去して見てみると、

鼓膜に大きな穴が開いてドクドク耳だれが出ている子や、

耳の穴の上の方からおおきなポリープができていて鼓膜が全く見えない子など、

トンデモナイ重症例で、これまた唖然。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそも5,6カ月で、重症の中耳炎を起こすことはそう多くないので、

小児科の先生もまさか中耳炎とは思わなかったかもしれないが、

ちと、困ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目くそは耳くそを笑っても良いですが、

鼻漏は耳漏を笑ってはいけません。

 

 

 

 


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2018.01.11

今シーズンのインフルエンザ

 

 年が明けて、新学期も始まって、

インフルエンザの流行もだんだんと始まってきました。

まだ、2ケタにはギリギリなってませんが、連日出てます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今シーズンの最大の特徴は、

A型、B型が同時に流行していること。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 治療法、予防法はA、Bともに違いはありませんが、

A型にかかって治っても、B型に対しては免疫はつかないので、

すぐまたB型にかかる場合があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昨日の午前中来られた幼稚園の先生は

「朝出勤したけど、体調悪くて来ました。」

とのことで、熱は37.4℃だったけど検査してみると、

くっきりインフルA型陽性。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 熱が高くなくても全身症状がある方は、検査を受けた方が良いでしょう。

その先生も、平熱も37℃前後なんですけどねー、と言ってましたが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本人のためだけでなく、周囲への影響もありますので。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最近のキットは感度が良いので、

熱が出て一晩待つ必要はありません、

疑わしい場合はそのまま受診してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家族内にインフルエンザ患者さんが出た場合の、

健常者への抗ウイルス剤の予防投与はできません。

 

 

 

 


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2018.01.09

ドイツの中耳炎

 

小倉先生、はじめましてこんにちは。
人様のブログにコメントするのが初めてで質問をここにして良かったのかどうかも分からず、何か失礼がありましたら大変申し訳ありません。
二歳半になる息子の初めて中耳炎について質問があります。
当方ドイツに住んでおり、これからどうしたらいいのか途方に暮れておりますのでどうかご助言よろしくお願いいたします。

2017年12月29日夜に39度台の発熱、耳が痛いというので救急病院の小児科医に診てもらいましたが、呼吸・耳共に異常なし、ウイルス性の風邪と言われアセトアミノフェンの座薬で熱を下げるように言われ、31日になっても熱が下がらないようならまた来るようにと言われました。

30日、耳が痛いという息子の度々40度まで上がる熱を座薬で下げていました。

31日、夜中の3時に熱が41度になり耳の痛さも酷くなり、救急病院へ。内科医に耳は大丈夫と言われ、イブプロフェンの座薬に切り替わりました。
31日、夕方6時、座薬を使っても3時間ほどしか熱が下がらず、常に耳を痛がるので小児科医の常勤している大学病院へ。やはりここでも耳は大丈夫と言われ、アセトアミノフェンとイブプロフェンの座薬を4時間おきに使うように言われました。

2018年1月1日、まだ耳が痛いと言っていましたが、一回の座薬が6時間ほどもつようになりました。

2日、熱が39度台に下がり、かかりつけの小児科へ。中耳炎と診断、アモキシシリン250mg/5ml×3(一日)の薬が出ました。

3日、熱は38度台になり耳から膿が出始めました。

4日、熱が38度台、膿が溢れるのでもう一度かかりつけの小児科へ。アモキシシリン250mg+クラブラン酸62.5mg/5mlを4ml×3(一日)に変更されました。

5日、熱が下がって平熱に。6日、7日とこの薬を服用中、膿も減りました。
このまま熱が再度上がらなければ9日火曜日の診察でいいと言われています。

小倉先生への質問はこの治療の流れは普通なのかどうか、また中耳炎を繰り返さないためには次の小児科でどうしてもらうのがいいのかということです。
私は前もってドイツ語で文章を考えなければ会話もできませんので、今の状況から考えられる私がこれから小児科でやるべき事を教えていただけますでしょうか。

今回私も息子と同じ風邪で初めての中耳炎になり、耳鼻科にかかりました。
ですので小児科医に診断書をもらい、私と同じ耳鼻科で診てもらう方がいいのかどうか・・・初めての中耳炎で何をどうしたらいいのかわからず、でも自分も中耳炎になってみてこんなに痛い思いを何度も繰り返させたくないと思い質問させていただきました。
乱文長文ですみません。

お忙しいところ、お手数をおかけして申し訳ありませんが、どうかご助言よろしくお願いいたします。

 

 

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 ドイツからですか。(@_@)

 

 

 

 

 

 

 

 

 結論から言うと2歳半の初回の中耳炎で、

現在の治療でいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ポイントは、年末年始であったことですが、

ドイツの医療事情及び、耐性菌の発生頻度をワタシが良く知らないので、

その辺の明確なご返答はできないのですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まずは、中耳炎発症から診断までの流れです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おそらく中耳炎の発症は耳が痛いといった12月29日の夜でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本でも救急病院の小児科医では(場合によっては耳鼻科医であっても)

幼小児の鼓膜所見をとることは難しく、

中耳炎の診断が難しい場合が多いです。

大学病院はそもそも急性中耳炎をろくに診たことがないお医者さんが多いし、

31日の夜なんかに当番に当たってるセンセイはおそらく若手なのでは。(^^;

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 少なくとも日本では救急病院では通常期待される治療は受けられません。

ドイツの事情は分かりませんが、やはり最低限の応急手当の域でしょう。

大みそか当直の小児科の先生も先輩に

「腸重積とかヤバイからゼッタイ見逃すな。中耳炎は死なないから大丈夫。」

などといわれてたかも。

(正しいアドバイスです。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただ、耳が痛い、熱がある、というのに中耳炎の確定診断に至らない医者が、

繰り返し受診しても一貫して抗生剤を出さないのはヨーロッパ的だといえますね。

ここ、なかなか、感心しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本だと、

「良く見えないけど、多分、中耳炎だから抗生剤出しとくね。」

とか、ヘタすると鼓膜見えてないのに

「中耳炎なので抗生剤出します。」

なんていう医者がざらにいる。

急性中耳炎では、まず効果の考えられない

抗菌剤の点耳薬まで出しちゃうヒトもいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドイツのガイドライン日本よりはるかに厳しいと思うけれど、

日本でも初期の急性中耳炎の第一選択は

抗生剤を使わずにアセトアミノフェンの頓服、座薬ということになっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2日の小児科の先生が中耳炎の診断で使用したアモキシシリンも、

おそらく日本よりは耐性菌の比率がはるかに少ないでしょうから、

まちがいない選択です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おそらく中耳炎の起炎菌はドイツも日本と同じく、

肺炎球菌、インフルエンザ菌がビッグ2でしょうが、

クラブラン酸を加えたのは、長引く経過に

ペニシリン耐性のβ‐ラクタマーゼ産生型のインフルエンザ菌、

あるいは第3の起炎菌モラクセラを想定したもので、理にかなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 年末年始で診断まで時間がかかりましたが、このままの流れで問題ありません。

今後中耳炎を繰り返さないためには、

まず、今回の中耳炎を最後までしっかり治すことです。

そして、風邪をひかせないこと。

言うは易く行うは難し、ですが、急性中耳炎が治ったあとしばらくは、

風邪から中耳炎を再発する場合が多いので用心です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドイツの冬、寒そうですね。

でも、ドイツでのホワイトクリスマス、なんてのにはちょっとあこがれちゃいます。

ちなみにワタシは医学部を出たのに、ドイツ語話せませんし、

読むのも辞書があっても困難です。

でも、多分、みんなそうです。(^^;

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お大事に。

 

 

 

 

 


2件のコメント
2017.12.26

年末年始の診療について

 

 さて、いよいよ2017年も押し詰まってまいりましたが、

当院の年末年始の休診は、例年と同じく、

12月31日(日)から1月4日(木)までです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 曜日の関係で、今年はナント最終週がフルにある。(ーー;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 土曜日午前まで、きっちり仕事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いつまで、やってますか。」

との問いに

「今週末までずっとやってます。」

と答えるので、訊いた側は、おっ、という反応多し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今週になり、午前中だけでほぼ100人ペースになっておりますが、

たぶん、ばらけるので最終日はそんなに混まないと思うのですが・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 28日(木)が御用納めのところが多いので、

おそらく29日(金)の午前中が一番混むと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まだまだ、けっこう、あるなー。

 

 

 


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2017.12.12

インフルエンザ予防接種新規受け付け再開のお知らせ

 

 ワクチン供給の遅れにより新規予約を制限していた、インフルエンザ予防接種ですが、

ここにきて、ようやく入荷してきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 インフルエンザ予防接種の新規予約受付を再開します。

 

 

 

 

 

 

 

 幸いまだ、ここ足利周辺では

インフルエンザは昨年のような流行期になっていないので、

今からでも間に合いますので、小さいお子さんや受験生の方で未接種の方は、

今からの接種をお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全体の供給量は昨年より少ないそうなので、

また、なくなっちゃうかもしれず、早めのご予約をお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういやまだ、オレ、打ってないんだった。

 

 

 

 


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2017.11.28

チューブ留置中の長期間の耳漏

 

乳児の中耳炎について相談させてください。現在1歳半の男児、0歳から中耳炎を繰り返し、両耳チューブを入れています。チューブ挿入後、半年以上経ちますが、相変わらず中耳炎に1ヶ月に一度はなり、一度なるとしばらく耳だれが止まりません。鼓膜が綺麗な状態なのは2、3日で、またすぐ鼻水⇨耳垂れを繰り返しています。
初め通っていた病院では耳だれが出るごとにガイドラインに沿った抗生剤が出ていましたが、あまりに繰り返す為、毎週抗生剤を飲むことになってしまいました。
今の病院では耳だれがあっても腫れはないから、と抗生剤は飲まず、耳垂れ吸引とリンデロンの点耳をしています。直近の風邪後、耳垂れが出続けて現在1ヶ月近くになろうとしています。果たしてリンデロンの点耳だけで良いのでしょうか。抗菌剤は飲んでいても不安、飲まなくても不安です。
乳児の耳だれが続く場合、何が最善の策なのでしょうか

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

チューブ留置してある耳の長引く耳だれ、

以前も実は似たようなご相談に回答したことがあります。

 

チューブ留置後の耳漏についてのご質問

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1歳半とのことですが、保育園等には行っているでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1歳前から保育園に行くとやはり難治性中耳炎を起こすお子さんは多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他にもいろいろな要因が考えられますが、

両側性の耳漏だったら、免疫的な問題、

IgGサブクラス欠損症なども念頭に置く必要があるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IgGは免疫を担う物質ですが、

小児の場合、まれにその一部、とくにIgG2が欠損あるいは低値を示す児がいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こういったお子さんは、

インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは別物)や

肺炎球菌などの中耳炎の原因菌に対する免疫力が弱く

とくに中耳炎を反復しやすいといわれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血液検査でわかりますが年齢とともに回復する場合もあり、

逆に無症状の場合もあるようです。

赤ちゃんの採血は大変なので、この子あやしいなあ、と思うことは時々ありますが、

ワタシ自身、まだ、診断したことはありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近い将来、遺伝子診断が普及すれば、もっと多くのことがわかってくると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重症の場合は免疫グロブリン製剤の投与(保険適応外)も考慮されますが

通常は一般的な感染制御が推奨される対応です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回のケースですがワタシも延々と抗生剤を内服することには賛成できません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特にチューブ留置中であれば、局所洗浄は有効な方法だと思います。

また、同時に鼻汁の吸引などの鼻の処置も行えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、それでも改善しない場合は、チューブ抜去は検討する余地があると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チューブは「異物」ですので、チューブ周囲には内服の抗生物質は到達しにくく、

チューブについた細菌がバイオフィルムを形成すると、

点耳薬にも抵抗性になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的には診てないのでこの場合何が最善なのかは何とも言えませんが、

そういう選択肢もある、ということです。

少なくとも、免疫グロブリンよりは先に試してもいいかなと思います。

 

 

 

 


1件のコメント
2017.11.24

ワクチン供給の遅延について

 

 インフルエンザ予防接種まっさかりですが、

重大なお知らせです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワクチンのメーカーが一部審査に落ちたため、

ワクチンの供給が一時滞っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当院では、昨年分と同等のワクチンを確保していましたが、

ワクチン不足のニュースが巷に流れたため、

例年よりかなり早くにワクチンを打つ方が来院されたようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 確保した昨年の量が、早くも、もうわずかで打ち終わってしまう様相です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当初の予想では12月に再入荷があり、ワクチンは足りるはずだったのですが、

現時点で先に予約されている方の分の中にも、

ワクチンが間に合わない方が出てくる恐れが生じてきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いったん、新規の予約を止めさせていただきますが、

すでに予約済みの方で、現時点でのワクチンが無い方には、

順次、ご連絡を行っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 中にはご連絡のつかない方もいらっしゃいますので、

念のためそのような場合は当院の方にご確認ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キャンセルされて、他の施設でうけられても、キャンセル料はかかりませんので

そういった方もご連絡ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 幸い、インフルエンザの患者さんは出ましたが、その後連続して陽性者が出るような

流行期には、まだ入っておりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 情報が入り次第、当ブログでご連絡いたします。

 

 

 

 

 


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