ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

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2019.05.31

キレイな空気でごはんを食べたい

最近自炊がマイブームで、めっきり外食が減った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナポリタンもそうだが、カレーライスも焼肉定食も

自分で作ると大変美味い。

カレーの玉ねぎ、にんじんや、焼き肉のたれや肉の厚さなど、

自分のイメージに沿ってできることもあり、

「オレナポ」ではないが、満足度が高い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近は朝の味噌汁もインスタントではなく、

自分でダシをとって作るようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自炊のもう一つのメリットは意外なところにある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは「タバコ」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタシは定食屋が大好きで、外食の時はなるべく

昔ながらの「○○食堂」的なお店を選ぶことが多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は、残念ながら、その手の大衆食堂は、喫煙率が高いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お店に入って店内を見まわし、

タバコを吸っている人、あるいは吸いそうな人がいると、

なるべくそこから離れた席をとるが、

せっかく料理が来た、といったタイミングで

あとから来たお客さんが、

席につくなりタバコに火をつけたりするとがっかりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんなに美味しい料理も台無しになってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

受動喫煙を防ぐための改正健康増進法が制定され、

禁煙化する飲食店が増えてきているとはいうものの、

田舎では、東京に比べてどうもそのスピードが遅いようである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日の下野新聞によれば禁煙・分煙推進店に登録された店舗は278。

うち飲食店関係は40ほどだという。

むろん登録してない禁煙のお店も増えているが、まだまだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この間の前橋の「レストランとよだ」は禁煙でした。

さすが、群大病院御用達のお店。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 我が家から歩いて1分、子供のころからおなじみの

ラーメン屋さん「泰鵬」も、店内改装後数年前から全面禁煙です。

お店はますます繁盛しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 食事は人生の楽しみですから、すべての飲食店に完全禁煙を望みます。

今日、5月31日は世界記念デーです。

 

 

 

 

 

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2019.05.17

耳鼻咽喉科領域の内服薬と食事:その2

今回は、空腹時に飲むクスリ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳鼻咽喉科領域ではこのような飲み方をする薬は

今まであまりありませんでしたが、

ここ最近、アレルギー性鼻炎、花粉症のクスリで

このような飲み方を指示されるものがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抗ヒスタミン剤の「ビラノア」と「ディレグラ」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらは、食後に飲むと

血中濃度が十分に上がらないことがわかっていますので

食前1時間、食後2時間は内服を避けるように指示されます。

ただし、要するに効きが弱くなるだけで、

何か有害事象が発生するわけではありません。

なので、クスリ飲んだら1時間は何も食べちゃダメ、といことではありません。

忘れちゃうくらなら飲んじゃった方がいいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビラノアに関しては、まったくそうなのですが

ディレグラに関しては、ちょっと複雑な面があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディレグラは、そもそもディレグラ配合錠といい、

「抗ヒスタミン剤」と「プソイドエフェドリン」の合剤です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「抗ヒスタミン剤」は、鼻炎症状のうち

主に「ハナミズ、クシャミを押さえる」作用のクスリで、

「ディレグラ」では成分的にはフェキソフェナジンという

「アレグラ」と同じ成分が使われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「プソイドエフェドリン」は血管収縮剤で、

鼻炎症状のうち「鼻づまり」を改善させる作用があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この「ディレグラ」は食事の影響を受けやすく、

食事の前後に服用すると、クスリの血中濃度が上がりにくい、

つまり作用が減弱することが実証されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところが、血中濃度が上がりにくいのは「抗ヒスタミン剤」の方で、

「血管収縮剤」の方は食事の影響を受けない、

ということもわかっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここが、不思議なところで、

「アレグラ」は服用に食事のしばりがありません。

「プソイドエフェドリン」との合剤になったとたん、

「アレグラ」の方だけ血中濃度が上がらない、

ということになるのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実は、アレグラは外国人のデータで高脂肪食後の服用で

血中濃度が15%程度低下というのがあります。

15%くらいならいいか、ということで

服用に食事のしばりがなかったようですが、

合剤になると日本人のデータで60~80%低下しちゃうみたいで

さすがに空腹時投与の記載になったようです。

だから、ホントはアレグラも空腹時のほうが効きが良いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話を戻しますと、

つまり「ディレグラ」を食事の前後に飲むと、

「ハナミズ、クシャミ」の症状は緩和されにくくなるが、

「鼻づまり」には効く、ということが期待されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ディレグラ」を処方される患者さんは、

主として「鼻閉型」のアレルギー性鼻炎の方が多いと思われますので、

空腹時に飲みそこなってしまったら、

とりあえず、食前、食後に飲んでしまって構わないと思います。

もちろん毎回ではクスリの効果が十分発揮されませんが、

忘れちゃったときは飲んだ方がいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 医者や薬剤師さんに言われたことを律義に守って、

ディレグラ半分近く残っちゃいました、

なんて方がいらっしゃるので、

このことは覚えておいていいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クスリだけではなく、医療の「ダメ」は

「なぜダメなのか?」「どうダメなのか?」

ということは知っておくとトクです。

 

 

 

 

 

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2019.05.16

耳鼻咽喉科領域の内服薬と食事:その1

 処方された薬は、お医者さんの指示通り飲むのが正しい。

もちろんです。

指示通り飲む分には問題ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ですが、指示通りでない場合はどうなのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 例えば、毎食後のクスリは、必ず食後でないとマズイのか?

効かないとか、さらに副作用などの有害な事象が発生するのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 扁桃炎で、抗生剤が出たのだが、

ノドが痛くて食事ができなかったので

食後内服のクスリ飲みませんでした、という人が実際にいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これでは、良くなるはずもないので、

以後、急性扁桃炎などで嚥下痛の強いヒトには、

食事摂れなくても確実に飲んでください、

と一言添えるようにしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、お子さんの場合で、

急性中耳炎で抗生物質が1日3回で出たのだが、

幼稚園で昼間飲めないので朝晩で飲んでいた、

とか、夜ごはん食べないで寝ちゃったので、2回しか飲ませられなかった、

というケースがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これも、ダメダメです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 抗生物質は、細菌を殺す薬、投与量は1日量で決まっています。

仮に、3回のクスリが2回分しか飲めなかった場合、

抗菌力が不足して十分に殺菌できないだけでなく、

感染が遷延化する間に、

薬の効きづらい耐性菌が増えてしまう可能性があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 セキ止めや、痛み止めなどの「対症薬」はクスリが切れてる間

セキが増えたり、熱が上がったりするだけですが、

こと抗生剤は相手が「生き物」なので、

「手負いの状態」にすると厄介です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 抗生物質は食事に関係なくて結構ですから、

1日3回きちっと飲ませてください、とお話します。

幼稚園で昼食後が飲めない場合は、朝、帰宅後夕方、寝る前、

で飲んでいただくように指導します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同じような意味で、

子供さんがクスリを飲ませたらすぐべーってだしちゃたとか、

いくらもたたないうちにはいちゃった、という場合も

そのまま、もう一回全量を飲ませてください。

半分くらいは飲めたかな、と思っても全量でけっこうです。

内服の抗生剤は安全域がたっぷりあるので、

仮に2倍量飲んでも何も問題はありませんが、

半量ですと、抗菌力不足で有害な場合があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほとんどの抗生剤は、食事による抗菌力の影響をあまり受けないので、

まず、全量をしっかり飲む、ということを心がけてください。

ただ、場合によっては胃粘膜を荒らす場合がありますので、

多めの水とともに飲むのが推奨されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、次回は最近みかける「空腹時内服」のクスリのお話をします。

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2019.05.08

学会にともなう休診のお知らせ

 超大型連休の余波で大変でしたが、

またまた休診のお知らせで、申し訳ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かねて、告知しました通り

5月9日(木)、10日(金)は日本耳鼻咽喉科学会総会のため休診です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 新専門医制度になってから、単位取得の規定が厳しく、

どの学会も混乱気味らしいが、今回はどうでしょう。

当院の患者さんでもある某病院放射線科の先生のお話では、

先月開かれた放射線科学会の総会では、

領域講習大混雑で、部屋の外で聴く羽目になったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳鼻咽喉科学会の総会は毎年、この時期恒例ですが、

今年は改元、新天皇即位にともなう休日増加のため、

休診が増えております。

会期は5月11日(土)までですが、

金曜日の深夜に帰ってくる予定ですので、

11日土曜日は平常通り午前中の診察を行います。

大変込み合いそうなので、その点ご了承ください。

 

 

 

 

 

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2019.04.24

病院は通うところ?

 そもそもお医者さんというものは、

患者さんの病気を治したい、というところから始まっている。

なので、受診した患者さんが、どうしたら最も早く良くなるだろう、とか、

どうしたら日常生活に支障なく過ごせるだろう、

と考えるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは、言い換えれば、

どうしたら、早く病院に来なくてすむようになるだろう、とか、

どうしたら、受診する回数を減らせるだろう、

ということでもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、なるべく有効な治療を行い、来院日数を減らせるようにしていますし、

例えば、花粉症の方などは、シーズンの前に来ていただければ、

1回の来院で済むように、長期間の処方と生活指導をしています。

花粉症で鼻処置やネブライザーのために通院する意味はありませんから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところが、中にはそうでもないお医者さんもいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 延々と患者さんを通院させるお医者さんを時折見かけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 慢性副鼻腔炎に漫然とマクロライドを年余にわたって投与し、

毎週通院させてるような病院。

マクロライドの効果は3か月がめやすですから、

それでも改善しなければ、上顎洞穿刺をするべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 乳幼児の鼻づまりに1日2回も連日吸入のために通院させる小児科。

アオッパナでいっぱいの赤ちゃんに吸入させても、

顔にクスリがかかるだけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こういったことを見かけると、医者として

なんとも言えない、ムナシイ気持ちになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 風邪ひいて熱があるヒトにやたら抗生剤を出す医者も困るけど

それはその先生に、知識や技量が無いだけで、

本人は患者さんのためになると思っているので、まだマシだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何かの話の中で

「再診料が大事なんだよなあ」

「そんなことしたら、すぐ治って来なくなっちゃうじゃん」

などという、ことを言った開業医の先生もいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういえば、以前、病院に勤めていたとき、

ある、開業医の先生の代診に行った事があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのときの、連絡事項の中に、

「検診シーズンなので、学校検診の紙を持ってくる子がいますが、

たいしたことがなくても少し通わせてください。」

という一文があり、びっくりしたのを思い出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういえば、学校検診のシーズンになりますね。

 

 

 

 

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2019.04.16

4月17日院長診察は午前10時まで。

 明日、4月17日水曜日は、ワタシの心臓検査のため、

院長診察は午前10時までです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 心臓の異常の精査のため、病院に検査に行ってきます。

朝から絶飲食、5時間くらいかかるらしい・・・・・。

ラマダン明けは、何を食べようか、今からそればかり考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 10時からは副院長の一診になりますので、

待ち時間等の問題もあり、

ご都合のつく方は、なるべく他の日の受診をお願いします。

 

 

 

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2019.04.08

使用前、使用後?

 先週、金曜日頬部痛、顔面痛を自覚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ムムム、これは、来たな、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以前にも書いたがワタシは副鼻腔炎の持病あり、

風邪やなんかで、時に悪化する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レントゲン撮り、陰影を確認し、

自分でクスリを処方。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 症状はすぐ取れ、1週間後はレントゲンで治っていることを確認。

やれやれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 左が治療前、右が治療後です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 妻にシュミットやられずに済みました。(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たまに、蓄膿になると、患者さんの気持ち、自覚症状のツラさがわかって、

これはこれで、耳鼻科医としては悪い経験ではない?

 

 

 

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2019.04.05

超大型連休の診療体制について

 新天皇の即位に伴って発生した4月末から5月初めの超大型連休。

誰が名付けたかプラチナウィークともいうらしいですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とくに、いままで祝日ではなかった4月30日5月1日5月2日の休日をどうするかでは

早くから問題になっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 年末に医師会からアンケートが来て、何となく決めたのですが、

当院の診療態勢はこんな具合になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、27日土曜日は通常通り午前中。

28日昭和の日とその代休29日はカレンダー通り休診。

真ん中の特別休日は5月1日だけ通常診療。

といっても、水曜日なので午前中だけ。

5月3日からの祝日はまたカレンダー通り、という感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、3連休と5連休になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ホントは全部休みにしたいところですが、

このアンケートの時期が年末の忙しいときで、

全部休みにしちゃうと、その前後のシワ寄せがコワすぎるので、

途中に「ガス抜き」を設定しました。

休日前後に大混雑すると、

定期的に受診されている患者さんにもかなりのご迷惑をかけてしまうと思いますし、

何より、こっちの身が持たないっす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時期的には耳鼻咽喉科的疾患はかなり少ない時期ですし、

病院関係や休日診療所はやっていますので、

どうしても困った人のために、

という感じで開けています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 足利市の広報を見ると、市内の耳鼻科の医院は、

4月30日~5月2日は

全部休んじゃうところも、全部やってるところもあるようですね。

どちらも勇気のいることです。

整形外科の中には昭和の日も、憲法記念日、子供の日も関係なく、

全て通常診療という医院もあるようでビックリですが、

職員からはクレームでないんでしょうかね。

ワタシなどは、今回、5月1日だけは診療します、というのも

職員の前で言うのにかなり緊張したんですが・・・・。

 

 

 

 

 

 

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2019.04.04

ためしてガッテンの花粉症SP

 昨日のNHKの「ためしてガッテン」では花粉症のお話を放送。

職業がら、こういうのはチェックしていないと、

患者さんの問い合わせが多いので。

内容はコチラ。

今、ツラいあなたに!保存版 新発想の花粉症対策SP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネタは「鼻の入口部にワセリンを塗る」という方法でした。

これは、別段新しい治療法ではありませんが、

今回、花粉曝露室を使って、検証していたところが良かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たしかに効果はあると思いますし、

これまでの「ガッテン」の「新治療」の中では、

インパクトも少ないかわりに、

それはねーだろ、というようなガセネタではありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 曝露室の実験では、ワタシがこれまで考えていた以上に効果があるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 簡単な方法なので、従来の治療の上乗せとして、

併用されることは耳鼻科医としても推奨します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただし、マスクや薬など、他の花粉対策が必要なくなるわけではありませんので

くれぐれも過信されませんように。

出演された先生が、鼻に塗れば目にも効く、というのはいささかマユツバです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても、このネタ一個で、よく45分間も番組引っ張りますねー。

多分、ポイントだけ伝えるなら2,3分で十分ですね。

うっかりナマで見てしまったが、録画して早送りで見ればよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2019.03.26

アレルギー検査陰性のアレルギー性鼻炎 その③局所アレルギー性鼻炎

 

 またまた続きです。

さて、第3の病態は、というと「局所アレルギー性鼻炎」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これも新しい概念です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 近年海外において、

アレルギー性鼻炎症状を呈す人の中に血液中IgEは陰性だが、

鼻汁中のIgE交代が陽性である症例が、

草木アレルギーやダニのアレルギーにおいて報告され、

「局所アレルギー性鼻炎(Local Allegic Rhinitis:LAR)」

と呼ばれるようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これはまだよくわかっていないことが多く、

局所のIgE抗体陽性のヒトがいずれは血中IgEも陽性になるのか、

はたまた別物なのかは突き止められていません。

ブタクサやダニアレルギーにあるのなら

スギ花粉症にもあるだろうと考えるのが妥当です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそも、鼻汁中のIgE測定は現行では保険適応に無く、

検査法自体も確立していません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現時点でできることはアレルギー誘発テストです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは、鼻粘膜にアレルギーの原因物質(アレルゲン)をしみこませた小ディスクと、

しみこませていない対照ディスクを置いてみてアレルギー反応の出方を調べるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシが大学病院でアレルギーの専門外来をやっていたときには

ルーチンで行っていた検査ではありますが、

日常の外来でやるにはなかなか手間と時間がかかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそもダニとブタクサなどは市販の検査ディスクあるのですが、

スギに関しては検査用のディスクが市販されていません。

ワタシが大学病院のときは対照ディスクに

皮内反応用の注射液をしみこませて代用していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かつてはLARの概念がありませんでしたから、

先に皮内反応か血液検査で陽性になったヒトに誘発テストを行っていたので、

それらの検査で陰性で誘発テスト陽性の患者さんを経験したことはありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今後、この病態についての解明が進むでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このLocal Allegic RhinitisはLARと略されるのですが、

「エル・エイ・アール」ではなく「ラ―」と発音する先生もいるようで、

学会で聴いたときはじめ何のことかワカリマセンでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その時思い浮かんだのが、昔々のテレビ番組「宇宙猿人ゴリ」。

ハリウッド映画「猿の惑星」の大ヒットに便乗して日本で作られた子供向けの特撮番組。

地球を侵略する宇宙猿人「ゴリ」の手下の名前は「ラ―」

 

「ゴリ」と「ラー」で、「ゴリラ」かよ、と子供心にもあきれるネーミングセンスでした。

 

 さて、これで3回にわたった

「アレルギー検査陰性のアレルギー性鼻炎」のお話は終わりです。

それでは、最後にお聞きください。(*^^*)

あー、ナツカシイ。

局所アレルギー性鼻炎のことを考えると、この歌が頭に流れるようになりますよ。

 

 

 

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