ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

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2010.09.17

Non Smoking Boogie


 当院は禁煙認可施設で、
禁煙治療に保険が使えます。
 院長、副院長とも、昨年、日本禁煙学会の認定指導医の資格試験を受け、
合格しました。
 んで、こんなのに載ってます。
禁煙治療に保険が使える医療機関情報
 さて、ここのところ、禁煙外来希望者が急に増えています。
 まあ、直接の理由はタバコの値上げが大きいと思います。
 しかし、値上げだからやめる、という単純な理由ではなく、
前々からやめようと思っていたが、これをきっかけに、
という方がほとんどのようです。
 確かに、近年、喫煙環境の減少、
特に公共交通機関や飲食店での禁煙化が進んでいます。
 そーいやあ、舘ひろしさんがやめたんだよなあ。
 あんだけ、テレビ、雑誌で広告されると、
禁煙成功しないわけにも行かないし、
成功後も、ちょっと一本なんてことがあると、
写真週刊誌の餌食になっちゃいそうだ。
 たかがタバコなのに、大麻や覚せい剤みたいな扱いになっちゃうかも。
 そういった意味では舘さん、禁煙して、
リバウンドも不可能ならば
健康も獲得して、タレントさんとしてのイメージもぐっとアップして
良かったじゃないですか。
(最近、薬物関係で再々逮捕、なんてダメタレントがいたぞ。)
 うちの外来にも舘さんのちょっとキモいポスター貼ってありますが。
 そーいえば、ファイザー製薬、最初から「舘ひろし」の予定だったんだろうか。
 ひそかに交渉して、断られた大物喫煙タレントがいたら、
ぜひ名前を知りたいもんだ。
 そして、次もだれかやるんでしょうかね。
 今度は女性タレントとかスポーツ選手とか。
 ネットで調べると女優では松たか子さんとかスモーカーで有名らしいですね。
 野球選手やゴルフ選手には喫煙者が多いらしいし。
 でも、イチローは吸わないだろうな、やっぱり。
 横綱「白鴎」は吸うんだろうか?
 だって、横綱は「スモウ・キング」だから・・・。
 まあ、くだらないオヤジギャグは置いといて、
ともかく、禁煙により、
身体的(本人および家族の)、社会的、経済的に幸せになりたい方は、
是非ご相談ください。
 現在のところ、保険認可になっているのは
「ニコチンパッチ」と「経口禁煙補助薬」の2種類があります。
 ということで、この週末は四国松山まで、
「日本禁煙学会総会」に参加してお勉強してまいります。
(連休を使って行ってきますので、休診はありません。)
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2010.09.16

今年のインフルエンザはどうなる?

 インフルエンザのワクチンの案内が来て、
ああ、もうそんな時期かと思う。
 思えば昨年は新型インフルエンザで大変だったなあ。
 昨年の私の予想通り、ソ連型は姿を消したため、
今年の予防接種は、
パンデミック2009(H1N1、いわゆる新型インフルエンザ)、A香港型(H3N2)、B型
の3種の「ブレンド」になりました。
 昨年のように「新型」「季節型」と分けて打たなくていいわけです。
(ホントは去年もこれができればよかった。)
 さあ、今年の流行はどうなるか。
 昨年かかった人は、おそらくまだウイルスの変異があまり無いと思われるので、
かかりにくい、と思います。
 昨年かかってない、おそらく3~4割のヒトを中心に流行があるかもしれません。
 問題は、ウイルスが2年目に感染力や病原性を増すことがある、
という過去のデータです。
 事実スペイン風邪ではそのような事がありました。
 新型ウイルスが人間の細胞内での暮らしに慣れて、
よりスムーズに増殖をするようになるため、と考えられます。
 この点は要注意ではあります。
 しかし、一方いい話題も。
 近年、急速に増加してきたタミフル耐性ウイルス。
 そのほとんどが「Aソ連型」でした。
 今回、Aソ連型の「消滅」により、その点はリセットされちゃいました。
 つまり、現時点では、タミフル耐性ウイルスはほとんどいないはず。
 さて昨年の「新型」で、日本のインフルエンザ死亡率はダントツで世界最低でした。
 人口10万人対の死亡率で、
日本は0.16、これはドイツ0.31などに比べても優秀で
カナダは1.32、アメリカに至っては3.96です。
なんと日本の25倍の死亡率です。
 これは初期からタミフル、リレンザなどの
抗ウイルス薬が使用できたことによるのは明らかで、
日本の国民皆保険制度の「いいところ」が発揮された形です。
 (オバマさんも国民皆保険、やりたいわけだ。)
 しかし、いずれ「新型」も耐性化する。
 今年は新たに吸入式の抗インフルエンザ薬「イナビル」が発売になります。
 現時点では、タミフル、リレンザ、そしてこの新しいイナビルを
バランス良く使って行くことが「耐性化」を遅らせるポイントでしょう。
(単一の薬剤だけを使うと早く耐性化します。)
 そして、何といっても大事なのが予防のワクチン。
 抗ウイルス薬を「予防」に使うのはやっぱりダメですよ。
 昨年かかった人もできるだけワクチン打っといた方がいいです。
 去年のような事態にはならないと思いますが、
今年、どんなことになるかは実際、ふたを開けてみないとワカラナイ。
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2件のコメント
2010.09.10

多剤耐性アシネトバクター

 多剤耐性菌が問題になっています。
 要するにほとんどの抗生物質が効かない細菌です。
 多剤耐性アシネトバクターによる院内感染が
帝京大学で発生したり、
インドから帰国した男性から
NDM1といわれる耐性酵素を持つ大腸菌が検出されたとか。
 でも、なかなかこういう事の本質が正確に伝わらない気がする。
 やたら、こう恐怖をあおったり。
 オソロシイデスネー、しか言わないゲストコメンテーターとか。
 報道する側がそもそもきちんと理解してないような気がするなあ。
 新型インフルエンザのときにも感じた、
もやもやを感じてしまいます。
 多剤耐性アシネトバクター、実は当院でも患者さんから検出されてます。
 驚くことは無い。
 アシネトバクターは、そこいらにいる弱毒菌。
 セラチア、緑膿菌、アシネトバクター、キャンピロバクター、エンテロバクターは
その頭文字をとってSPACEと呼ばれる弱毒菌5人衆だ。
(緑膿菌はPsudomonasでPなのだ。)
 まず、耐性菌はどこにでもいる、という認識が必要です。
 しかも、普通は何も悪さをしない。
 健康なヒトに病気を起こすことはまず、ありません。
(ただ、慢性性中耳炎だけは別です。いつも困ってます。)
 問題はこういった耐性菌を世の中に増やさないこと。
 抗生物質の濫用によって、こういった菌が
「選ばれて」いるわけだ。
 健康な人々が抗生剤を飲むことによって、
薬の効く菌は死滅するがその分耐性菌が増える。
 その耐性菌はその人には直接何の影響もないが、
巷に出て行って、社会に潜伏する。
 多くは死滅しちゃうんだろうけど、
数が重なると、そっから病院とかに紛れ込んで、
時に、「免疫弱者」に重大な感染症を引き起こすわけだ。
 セラチアも、ちょっと前、院内感染で問題になりましたね。
 だから、カゼのときは抗生剤は飲んじゃダメよ、
といつも言ってるんだがなあ・・・・。
 また、そのうち機会を見てこのブログで耐性菌のお話をしたいと思います。
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2010.08.30

目にはさやかに見えねども


 気象情報では、相変わらずの猛暑とか、暑さの記録更新を告げ、
9月もまだまだ暑いですのでご用心、なんていっています。
 しかし、お盆過ぎから外来患者さんには異変が。
「今週になってから、急に鼻水、くしゃみが。」
「この2,3日、妙に目をかゆがっていて。」
 なんてヒトが続出。
 カルテをひっくり返すと、
以前のアレルギー検査で、ブタクサやイエダ二が強く反応している。
 鼻を見ると明らかにアレルギー性鼻炎の所見が。
 ああ、生物学的反応は感覚的印象より正確だ。
 秋来ぬと目にはさやかに見えねども、
   ヒトの鼻にぞおどろかれぬる。

 【解釈】(毎日暑くて)秋が来たという様子ははっきり目には見えないけど、
     (アレルギー性鼻炎の患者さんの)鼻の中を見ると自然にはっと気付いた。
 【解説】 夏の間は花粉症にしろダニ・ハウスダストにしろアレルギー性鼻炎の患者さんは
     症状、所見が軽快する。まだ、夏だと思っていた作者は、
     患者さんの鼻粘膜の状態を見て秋の訪れに気付くのである。
     「ぬる」は、おなじみ「~ぞ」を受けての係り結びである。
    「おどろかれ」は「おどろく」に「られ」がついた形。
     「おどろく」は「はっと気付く」の意。
     「られ」は、可能、尊敬、受身、自発の4種類があるが、
     ここでは「おどろく」の心情表現があるので「自発」である。
     「自然と~」「思わず~」などの訳を当てる。
     「おどろかされる」と受身で訳すと減点ですので気をつけましょう。
     
      <用例>山岸ならPKをとめられると思った。(可能)
         ポンテ様がいい時間帯にゴールを決められた。(尊敬)
         ロスタイムにやられた。(受身)
         サポーターの気持ちがしのばれる。(自発)
        ・・・・・・・なんか、引きずってるなあ。
 
 なんだかんだで、過ぎゆく夏。
 
 そーいや、ツクツクボーシやコオロギの声が・・・。
     (ナニ、コーロギだと?あのやろー)
 まあ、夏休みも終わり。
 この土日は、夏休みの宿題で大変だった、という家も多いんだろうなあ。
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2010.08.23

コメント欄のご質問にお答えします。

 ブログのコメントコーナーにこんなコメントをいただきました。
お忙しい中ありがとうございます
あの…前にも聞いてもらったんだけど…
いま、あたしは20代で…今年の4月から看護学校へ入学したため地元を離れて暮らしています
滲出性中耳炎でおととしぐらいから、月に2~3回ぐらい耳鼻科に通ってました
左耳は全く聞こえないわけじゃないけど…あまり聞こえません…
鼻から空気を入れる治療?を先生からすすめられたんだけど…
スッゴく痛くて怖くて、イヤで…
鼓膜切開をしてもらって耳にチューブを入れてもらってました
抜けたりしたんで耳鼻科に通い出して3年ぐらいの間に3回チューブを入れてもらってました
その時はよく聞こえてたんだけど…学校入学する前の3月頃にチューブが外れて…そのまま地元を離れてしまい…7月まで耳鼻科には通っていませんでした…
夏休みに入り…今は地元に帰ってるので耳鼻科に行ってます
先生にまたチューブを入れてほしいと頼んだんだけど…
今は耳には水がたまってないって言われて…鼓膜の傾きがキツイから耳が聞こえにくくなっていると言われて…
痛いけど我慢して…週に2回通い…鼻から空気を通してもらって治療をしてもらっています…
もうすぐ夏休みが終わり…地元を離れるんですけど…場所が変わってもやっぱり定期的に通院したほうが良いですよね?
1番悩んでるのが…交通の便が悪くて病院(クリニック)が遠いことなんです…
学校がある場所が田舎で本当に交通の便が悪く…耳鼻科に通うのが大変なんです…
痛いうえに通院が大変になってくると…耳鼻科に通うのがが苦痛で仕方がないんです…
右耳は普通に聞こえるから…生活には支障はないんだけど…
正直いつまで通院すれば良いのかがわからなくて…
鼻から空気を通してもらって治療をしてても…その時は聞こえるけどまた聞こえにくくなって…
完治するのは難しいんですよね?
やっぱり…定期的これからもずっと通う必要があるんですか?
学校の近くに大きな病院があり…
学校が休みの土曜日も診察しているので…
その病院なら近いから通院はしやすいから…受診してみようか考えてるんだけど…
大きな病院だから…受診をためらってます…
滲出性中耳炎で…大きな病院を受診しても良いんですか?
まだ3年学校へ行くんで…学校がある場所でも耳鼻科に通院して…ちゃんと治したいとは思ってるけれども…
完治するのかしないのか先が見えない…
定期的に通院するとなったら、病院(クリニック)が遠いから月数回であってもしんどい……
それなら近くてすぐ通える大きな病院に行きたいけど…大きな病院だから迷ってます…
自分で言ってて…本当に勝手なわがままな患者だなあって思うけれども…
悩んでます…

 と、こんな内容です。
 「・・・・・」が多いところが、相当悩まれてる感じです。
 実際に診察してないので、正確なお答えはできませんが、
少し検討してみましょう。
 「手掛かり」がいくつかあります。
①3回くらいチューブを入れたが外れてしまった。
②通気した時は良いが、また戻ってしまう。
③今、水はたまっていないが、鼓膜の傾きがキツイ、といわれている。
④今、20代である。
 知りたいことが4つあります。
①小さい頃、中耳炎を繰り返したことは無いですか。
②小さい頃、副鼻腔炎、蓄膿症などと言われたことは無いですか。
③アレルギー性鼻炎、花粉症などはありませんか。
④自分の声が響いたり、鼻をすする癖はありませんか。
 お話を伺うと、なんとなく鼓膜の所見が浮かんできます。
 おそらく、いわゆる「アテレクティック・イヤー」気味の耳なんでしょうね。
 アテレクティック・イヤーとは何か。
 鼓膜は「太鼓」の皮みたいにピンと張った状態が正常です。
 それが、長く滲出性中耳炎が放置され、
中耳に水がたまった状態が続くと、
鼓膜の皮が薄くなってぺナぺナになってしまいます。
 「鼓膜の傾きがキツイ」というのは、
おそらく鼓膜が、向こう側に接着するほど「内陥」しているということだと思います。
(私はこれをいつも「ボディコンの鼓膜」と呼んでましたが「ボディコン」が死語になってしまった。)
 イメージ的にはやけどのあとの水疱を針でついて潰した状態とか。
 汗をかいて、シャツごしに「胸ポチ」がわかっちゃう状態とか。
(どうしてもエロ路線に行ってしまう・・・・。)
 ともかく鼓膜がペチャンコで向こう側にはりついちゃってる状態です。
 耳管といわれる耳と鼻をつなぐ管の機能異常からおこり、
耳管狭窄症でも鼻すすりタイプの耳管開放症でもなります。
 鼓膜はペチャンコなので聞こえが悪く、
通気にて一時的に良くなっても、
またすーっとしぼんでしまいます。
 耳鼻科で通気直後に患者さんにハナすすりをしてもらい、
その様子をファイバーで観察すると、わかります。
 普通はチューブが自然に外れてしまうことは少ないので、
この方のようにすぐ脱落しちゃうのは、
鼓膜に「コシが無い」ことに起因する場合が多いです。
 さて、では治療方針です。
 一般に「耳管機能」は幼小児では悪く、
成長とともに成熟してきます。
 20代、ということであれば、今後加齢による耳管機能の改善は望めません。
 耳管機能は、鼻の病気によって悪化しますから、
アレルギー性鼻炎などの鼻の病気の治療によって、
鼓膜の状態の改善が期待できます。
 アレルギー性鼻炎などがあれば、自覚的な鼻詰まりが無くても、
そちらの治療をしてみるべきです。
  しかし、鼻も悪くない、アレルギー性鼻炎もない、といった時には
事態は深刻です。
 まずその場合、耳管開放症の有無が最も問題になります。
 先ほどの④の質問はそこなのですが。
 それがあれば、そちらの治療ですが、
一応「自分の声が響く」という記載がないので、
耳管狭窄症のみだと考えられます。
 耳管開放症の治療は、またまた難しいので、
別の機会に説明します。
 さて、鼓膜が変化してしまった以上、
通気のみでは治りません。
(もちろん、程度によっては徐々に治るものもないわけではないですが・・・)
 チューブ留置は検討されるべき治療です。
 鼓膜がある程度チューブに耐えられれば、
水がたまっていなくともチューブ留置をすべきです。
 ただし、鼓膜が極端に薄いと脱落、そしてその後の穿孔を残す恐れがあります。
 鼓膜に極端に薄い部分がある時は、比較的厚い部分との境に切開を置き、
厚い部分に「あごを乗せるように」チューブを入れると安定します。
 その辺は、実際に診ないと分かりません。
 では、通気は意味がないのかというと、そうでもありません。
 鼓膜の鼓室への癒着を防ぎ、慢性中耳炎、癒着性中耳炎、真珠腫性中耳炎への移行を
阻止するため、定期的な通気は必要です。
 しかし、週2回は必要ないでしょう。
 具体的な頻度は難しいですが、
乾いている耳ならば大人であれば1~2カ月に一回くらいでいいのでは。
 ただしこれは「完治」を目指すものではなく「増悪、進行を防ぐ」行為です。
 大きな病院は、いろいろですね。
 大学病院とかでは、相手にされないでしょうからやめといた方がいいですね。
そもそも大学病院の先生は「滲出性中耳炎」はあまり詳しくありませんし。
 
 常勤の先生が毎日外来やってる病院ならまあ、大丈夫でしょうが
曜日変わりでパートの先生が来てる病院は
こういう「慢性の経過」をとる病気は、やめといた方がいいかも。
 なかなか、これ以上は実際に診てないのでわかりません。
 セカンドオピニオンとして、
いくつかの医療機関で意見を聞いてみるのもいいかもしれませんね。
 その際、診断、ではなく、
「長期的な今後の見通し、方針」をしっかり聞いてください。
 通気して、また来週来てね、では意味無いですから。
 では、お大事に。
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5件のコメント
2010.08.21

耳鼻科勤務医の夏


 以前も書いたけれど耳鼻科は夏はヒマだ。
 昨日なんかは、来院患者さんも久々に100人を下回り、
こうなると「待ち人数ゼロ」の時間も出てくる。
 自動ドアーの開く音がして、誰もいない待合室に小さい子が飛び込んでくると
「ナニー、これー、チョー空きすぎー。」
などと歓声を上げるのが診察室にも聞こえたりする。
 じゃあ、耳鼻科がみんなヒマかというと、そうでもない。
 この時期ヒマなのは「開業医」の耳鼻科で、
「病院勤務医」の耳鼻科はそれこそ1年中で一番忙しいはず。
 風邪や中耳炎などの患者さんはほとんど総合病院の耳鼻科には来ません。
 主として、入院、手術が中心でその関連の方が主体です。
 夏休みは、子供の「扁桃腺」や「アデノイド」などの手術が、
数多く「予約」で入り、病院はごった返します。
 夏休みは、通常「手術日」を拡大して手術するのですが、
「予約」は「夏休み期間の沖縄便」並みに6月中には埋まってしまいます。
 それらが通常の業務に乗っかってくるので、
夏休み期間中は大忙しでした。
 もちろん病院は「お盆休み」はありませんから、
働き通しです。
 入院患者さんがいるので、日曜日も少なくとも隔週で出勤です。
 私が2年目で行った病院で、上の先生からもらった夏休みは「1日」でした。
 「非番」の日曜日と続けて「2日間」休んでよいと。
 同じ病院で内科や小児科の先生は交代で1週間も夏休みとるというのに・・・・。
 しかし、数年して今度は自分が「医長」になったら、
7、8月の夏休みは「ゼロ」になっちゃいました。
 通常の手術日以外にも毎日数件の手術してるので、
部下は休んでも自分が休むわけにはいかないのだ。
 まあ、9月になって2,3日休みとりましたが。
 夏の間は毎日午前中外来やって、午後手術。
 お昼食べてる間が無いので、オペ室に運んでもらい、
1件目の手術が終わって麻酔覚ましてる間に食べる、
なんてこともあったなあ。
 手術が終わって病棟に回診に行くと、
病室の窓から「花火」が見える。
 前橋の花火大会は毎年8月15日でした。
 病院が川沿いなので、良く見えるんです。
 まあ、そこでずっと見てるわけにはいかないけど。
(病棟だからビールも飲めんし・・・。)
 あの頃はよく働いたなー、などと思いながら、
午後の時間が過ぎていく・・・。
 もう、今日は来ないかねえ、なんていうと、
受付終了間際になって、どどど、って来たりするのだ。
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2件のコメント
2010.08.12

8月13日から16日まで休診です。


 今年も8月13日から4日間、お盆休みをいただきます。
 16日まで休み、17日火曜日よりは通常通り診療いたします。
 また、年に一度の家族旅行でダイビングに行っちゃうので、
急患の電話出られません ので、悪しからず。
 耳鼻咽喉科救急の対処法は当院ホームページに書いてありますので、
参考にしてください。
 日赤や地方の公的病院は通常お盆休みはありません。
P7300042_convert_20100801124426.jpg
「レディア」もこの時期、残念ながら動物病院にお泊りです。
「さびしいよー。」
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2件のコメント
2010.08.06

夏に増える耳鼻科の病気


 一般に耳鼻科は夏はヒマな科なのだが、
2つだけこの時期に増加する耳鼻科の病気がある。
 一つは慢性中耳炎、もう一つは外耳炎だ。
 どちらも、耳の外から感染が起こるので、
同じような時期に増えるわけだ。
 急性中耳炎は鼻からの耳管を経由した感染なので、
別にプールや海に入ったからなる、ということは無い。
 ところが、慢性中耳炎は鼓膜に穴があいてる状態なので
普段は乾いていても、プールやシャワーなんかで水が耳に入ると、
感染をおこし、耳だれが出ます。
 夏場は汗かくことも多いので、その辺から感染する場合もある。
 まあ、これはある程度ショウガナイ。
 一方、外耳炎も外耳道経由の感染だが、
ただ、普通に耳が水が入っただけでは、
外耳道に感染をおこすことはまず無い。
 この原因は90%以上が「耳かき」「耳そうじ」です。
 そもそも人間の耳は掃除する必要ない。
 耳かきでも綿棒でも耳そうじによって外耳道の皮膚はダメージを受けます。
 それは、外耳道には皮下組織、すなわち脂肪や筋肉などのクッションが無いから。
 しかも皮膚の上にはもともと「細菌」が常在するわけで、
そのダメージによってそれらが繁殖しやすくなるわけです。
 まあ、硬い地面には草は生えないが、耕すといっぱい雑草が生えてくる、ってイメージだ。
 なかなか、この辺誤解していらっしゃる方が多い。
「耳そうじしてますか?」
 と訊くと、胸を張って、
「一生懸命、毎日お掃除してますよ。」
  
 などと言うヒトがいる。
 まるで、
耳そうじを怠ってたみたいに思われるなんて、心外だなあ、
 という感じで。
 それがダメなんです。
 しかも、毎日のごとく耳そうじすると、だんだん知覚がマヒしてくる。
 耳の半分から奥は、痛みの神経がいっぱいで、
鼓膜なんかは触っただけで飛び上るほど痛いものだ。
 もちろん、損傷を避けるためで、鼓膜破けちゃうとマズイので、
「痛くしてある」わけだ。
 これが耳そうじによって、だんだん鈍麻してしまう。
 鼓膜やその近辺を処置しながら、
「ここ、痛いですか?」
 と訊ねると、誇らしげに
「いやいや、全然。気持ちいいくらいですよ。」
 と、余裕のスマイルで答える人もいる。
 それが、ヤバいのよ。
 そういったヒトビトに、
もう耳そうじは一生禁止です、というと、
多くは
「私から耳そうじを取り上げるなんて・・・・。
   人生の楽しみを返して。」
 などという反応を示しますが、
 ダメなものはダメなのだ。
 でも毎年夏になると、
「先生にダメって言われてたんですが、・・・・・また、やっちゃいました・・・・。」
 と、同じ患者さんが来るんだなあ。
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3件のコメント
2010.07.28

Pの悲劇

 昨夜は足利日赤で耳鼻咽喉科のカンファレンスでした。
 3か月に一回の割合で、
足利の耳鼻咽喉科の開業医と足利日赤の耳鼻咽喉科の医師で、
症例を持ち寄ってああだ、こうだ意見交換をする。
 内科や小児科の開業医の先生も熱心な先生は出席する。
(その代わり、耳鼻科医も全員出るわけではなく、いつも出るヒトは決まってるけど)
 もちろん、飲み食いする会ではなく、
病院の会議室でキチンとお勉強をする会です。
 夜7時から始まり、2時間半くらい。
 さて、昨夜取り上げられた症例で、気管支異物がありました。
 1歳代の子で、ピーナッツと大豆の2症例でした。
 気管支異物は幼児と老人に多いわけですが、
子供の異物で注意しなきゃならないのは、何といっても「豆類」です。
 これらは、声門を通過して気管に入り、
運が悪いと、そのまま 窒息して死んでしまう か、
蘇生してもいわゆる 植物状態 になってしまう事が少なくありません。
 治療は耳鼻科で気管支鏡で摘出するわけですが、
全身麻酔のムズカシイ手術です。
 ともかく、ここで声を大にして言いたいのは、
子供の口にそんなもんを入れてはイカン!
ということ。
 事故は未然に防げます。
 今回1例目はほかのお母さんがおやつにあげたピーナッツ、
2例目は保育園で保育士さんがあげた煮豆だったそうです。
 新米お母さん(?)はともかく「保育士」はやべーだろ。
 いや、このお母さんも自分の子じゃないから、もしなんかあった時には、
相当悲劇的な状況になったかもしれないのだ。
 今度、幼稚園講演会があったら気管支異物の話をしようか。
 そういえば、以前、まだウチの子が小さい頃、家族旅行で電車に乗った。
 その時、近くに座ってたおばあちゃんが、
「あら、かわいいわねえ、はいどうぞ。」
と、お菓子の袋をくれたのだ。
 その瞬間、そばで見ていた、我々両親の顔色が変わった。
 なんと「バターピーナッツ」。
 二人とも耳鼻科医である我々夫婦は、
 「ピーナッツの悲劇」 を多くこの目で見て知っている。
 あわてて、子供の手からひったくるように奪い、
「ああ、ありがとうございます。あとでいただこうねー(汗)。」
と、バッグに素早くしまった。
 ずーっと、そうやって来たので、
いまだに我が子はピーナッツは食べません。
(もうすっかり大きいから別に大丈夫なんだけど。)
 それにしても、子供のピーナッツは本当に怖いです。
 皆さんもくれぐれもご注意を。
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1件のコメント
2010.07.27

見えない力


 耳鼻科の外来で日常的に行われる手術に「鼓膜切開」があります。
 ほぼ毎日あるくらいポピュラーな手術ではあります。
 実は「急性中耳炎」に対する鼓膜切開のタイミングは、
2回あります。
 一つは急性期、鼓膜の腫れが強く、
発熱や痛みが薬でコントロールできない場合。
 鼓膜切開によって痛みや高熱は速やかに改善します。
 まあ、この場合は文字通り「緊急」な状況なので、
患者さんにも受け入れられやすい。
 耳が痛い子に抗生剤と痛み止め出して、
今晩も痛かったり、明日も熱が高ければ来てね、
といいます。
 多くは薬で何とかなりますが良くならなかった子は、
翌日、やっぱ、切った方がいいですねと言って鼓膜切開とか。
 親はある程度覚悟してきますし、
もちろんすぐ結果も出る。
 そして、問題となるのはもう一回のタイミング。
 これは、急性中耳炎の急性期は過ぎ、
痛みも熱もないが、いつまでたっても中耳の滲出液が引かない時。
 普通は2週間くらいで、水が無くなるので、
はい、終わりです、となるのだが、
3週間たっても4週間たっても動きが無ければ、
鼓膜切開を考えるわけだ。
 一刻を争うわけではないので、その時、いきなりというのもアレなので、
説明をして、来週も良くなってなかったら切開しましょうね、
といって、次、来てもらうのだが。
 とすると、一週間後耳を見て、
「!」 ということが意外とある。
「おお、良くなってきてるじゃん。やったね。」
 ってことで、切開は見送り。
 まあ、一般には
「うーん、やっぱ、ダメだったねー、切りますか。」
という場合の方がもちろん、全然多いのだが、
 ずーっと何週間も治らなかったのが、
「じゃあ、今度切るね。」
といって治っちゃう例は、確かによく遭遇する。
 これは、もちろん時間経過でたまたま、という場合はあるだろうが、
どうも何か 「見えない力」 が働いてるような気がする。
 今度切られるのはいやだ、という子供の緊張が、何か治癒力を発生させるのか。
 でも、そういう意識の無いはずの赤ちゃんでもこの手の事はあるので、
その場合は、今度切られちゃうのはかわいそう、という母親の
母性愛や気合みたいなものが、赤ちゃんに乗り移るのか。
 人間の治癒力にはまだまだ「謎」が多い。
 ただ、その時点で「母親の気合(?)」が切れて、
翌週に結局、やっぱ切開、ってパターンもたまにあるけど。
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2件のコメント
医療系をまとめました。
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