ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2019.04.16

4月17日院長診察は午前10時まで。

 明日、4月17日水曜日は、ワタシの心臓検査のため、

院長診察は午前10時までです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 心臓の異常の精査のため、病院に検査に行ってきます。

朝から絶飲食、5時間くらいかかるらしい・・・・・。

ラマダン明けは、何を食べようか、今からそればかり考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 10時からは副院長の一診になりますので、

待ち時間等の問題もあり、

ご都合のつく方は、なるべく他の日の受診をお願いします。

 

 

 


コメントはまだありません
2019.04.08

使用前、使用後?

 先週、金曜日頬部痛、顔面痛を自覚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ムムム、これは、来たな、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以前にも書いたがワタシは副鼻腔炎の持病あり、

風邪やなんかで、時に悪化する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レントゲン撮り、陰影を確認し、

自分でクスリを処方。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 症状はすぐ取れ、1週間後はレントゲンで治っていることを確認。

やれやれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 左が治療前、右が治療後です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 妻にシュミットやられずに済みました。(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たまに、蓄膿になると、患者さんの気持ち、自覚症状のツラさがわかって、

これはこれで、耳鼻科医としては悪い経験ではない?

 

 

 


コメントはまだありません
2019.04.05

超大型連休の診療体制について

 新天皇の即位に伴って発生した4月末から5月初めの超大型連休。

誰が名付けたかプラチナウィークともいうらしいですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とくに、いままで祝日ではなかった4月30日5月1日5月2日の休日をどうするかでは

早くから問題になっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 年末に医師会からアンケートが来て、何となく決めたのですが、

当院の診療態勢はこんな具合になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、27日土曜日は通常通り午前中。

28日昭和の日とその代休29日はカレンダー通り休診。

真ん中の特別休日は5月1日だけ通常診療。

といっても、水曜日なので午前中だけ。

5月3日からの祝日はまたカレンダー通り、という感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、3連休と5連休になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ホントは全部休みにしたいところですが、

このアンケートの時期が年末の忙しいときで、

全部休みにしちゃうと、その前後のシワ寄せがコワすぎるので、

途中に「ガス抜き」を設定しました。

休日前後に大混雑すると、

定期的に受診されている患者さんにもかなりのご迷惑をかけてしまうと思いますし、

何より、こっちの身が持たないっす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時期的には耳鼻咽喉科的疾患はかなり少ない時期ですし、

病院関係や休日診療所はやっていますので、

どうしても困った人のために、

という感じで開けています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 足利市の広報を見ると、市内の耳鼻科の医院は、

4月30日~5月2日は

全部休んじゃうところも、全部やってるところもあるようですね。

どちらも勇気のいることです。

整形外科の中には昭和の日も、憲法記念日、子供の日も関係なく、

全て通常診療という医院もあるようでビックリですが、

職員からはクレームでないんでしょうかね。

ワタシなどは、今回、5月1日だけは診療します、というのも

職員の前で言うのにかなり緊張したんですが・・・・。

 

 

 

 

 

 


コメントはまだありません
2019.03.26

アレルギー検査陰性のアレルギー性鼻炎 その③局所アレルギー性鼻炎

 

 またまた続きです。

さて、第3の病態は、というと「局所アレルギー性鼻炎」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これも新しい概念です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 近年海外において、

アレルギー性鼻炎症状を呈す人の中に血液中IgEは陰性だが、

鼻汁中のIgE交代が陽性である症例が、

草木アレルギーやダニのアレルギーにおいて報告され、

「局所アレルギー性鼻炎(Local Allegic Rhinitis:LAR)」

と呼ばれるようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これはまだよくわかっていないことが多く、

局所のIgE抗体陽性のヒトがいずれは血中IgEも陽性になるのか、

はたまた別物なのかは突き止められていません。

ブタクサやダニアレルギーにあるのなら

スギ花粉症にもあるだろうと考えるのが妥当です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそも、鼻汁中のIgE測定は現行では保険適応に無く、

検査法自体も確立していません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現時点でできることはアレルギー誘発テストです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは、鼻粘膜にアレルギーの原因物質(アレルゲン)をしみこませた小ディスクと、

しみこませていない対照ディスクを置いてみてアレルギー反応の出方を調べるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシが大学病院でアレルギーの専門外来をやっていたときには

ルーチンで行っていた検査ではありますが、

日常の外来でやるにはなかなか手間と時間がかかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそもダニとブタクサなどは市販の検査ディスクあるのですが、

スギに関しては検査用のディスクが市販されていません。

ワタシが大学病院のときは対照ディスクに

皮内反応用の注射液をしみこませて代用していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かつてはLARの概念がありませんでしたから、

先に皮内反応か血液検査で陽性になったヒトに誘発テストを行っていたので、

それらの検査で陰性で誘発テスト陽性の患者さんを経験したことはありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今後、この病態についての解明が進むでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このLocal Allegic RhinitisはLARと略されるのですが、

「エル・エイ・アール」ではなく「ラ―」と発音する先生もいるようで、

学会で聴いたときはじめ何のことかワカリマセンでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その時思い浮かんだのが、昔々のテレビ番組「宇宙猿人ゴリ」。

ハリウッド映画「猿の惑星」の大ヒットに便乗して日本で作られた子供向けの特撮番組。

地球を侵略する宇宙猿人「ゴリ」の手下の名前は「ラ―」

 

「ゴリ」と「ラー」で、「ゴリラ」かよ、と子供心にもあきれるネーミングセンスでした。

 

 さて、これで3回にわたった

「アレルギー検査陰性のアレルギー性鼻炎」のお話は終わりです。

それでは、最後にお聞きください。(*^^*)

あー、ナツカシイ。

局所アレルギー性鼻炎のことを考えると、この歌が頭に流れるようになりますよ。

 

 

 


コメントはまだありません
2019.03.25

アレルギー検査陰性のアレルギー性鼻炎 その②好酸球性鼻炎

 前回からの続きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、以前はIgE陰性ならみんな「血管運動性鼻炎」で良かったのですが、

最近はそうでもなくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのひとつが「好酸球性鼻副鼻腔炎」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アレルギーは体を守る仕組みである「免疫」が、

体に有害な作用として働いてしまう一種の免疫の暴走です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 免疫には抗体を介する「液性免疫」のほかに

好中球やリンパ球などの白血球を介する「細胞性免疫」があります。

好酸球は白血球の種類のひとつで「好酸球性鼻副鼻腔炎」は

細胞性免疫の暴走、といってもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 好酸球性副鼻腔炎は先ごろ厚労省指定の難病に指定されましたが、

その概念は新しく、ガイドラインがやっと整備されたばかりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 細かい診断基準は割愛しますが、

IgE抗体陰性で血液中の好酸球が増多している人の中にはこのタイプの鼻炎があります。

喘息、とくにアスピリン喘息や

鼻茸を合併している人は可能性が高くなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 治療上の大きな問題は、普通のタイプのアレルギー薬が効きにくく、

ステロイドが著効する、という点です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なので、このタイプの患者さんで一定以上の症状の方は、

まずステロイドから治療をはじめないとまったくよくなりません。

漫然と対症療法をするのではなく、計画的に治療を進める必要があります。

自称花粉症の方の中にもときどきこの病態の方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、さらに第3の病態があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


1件のコメント
2019.03.24

アレルギー検査陰性のアレルギー性鼻炎 その①血管運動性鼻炎

当院では花粉症の患者さんには

原則としてアレルギーの血液検査をさせていただいております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレルギーの種類と程度を知ることは、

アレルギーの治療の第一歩です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血糖値や血圧をはからずに

糖尿病や高血圧の治療をする内科医はいませんからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは実にいろんなことがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スギ花粉症の程度ももちろん、ヒノキアレルギーを合併してるかどうかは

クスリの処方期間に対して重要な情報です。

イネ科などほかの花粉や、ハウスダスト、イエダニのアレルギーを合併してるかどうかで、

日常生活の注意事項も変わってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中には、長年スギ花粉症だと思っていて、ハウスダストアレルギーだった、

なんて方もいらっしゃったりします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレルギー検査はIgE抗体という物質を測定しますが、

これが陽性である=スギ花粉症である、というわけではありません。

抗体ができてから、発症するまでにはもうワンステップあるのです。

だから体に抗体ができていても、まだ、花粉症を発症してない人もあるのです。

数年のうちの発症する確率が高いので、マスク等の対策は必要ですが、

この時点では薬を飲む必要はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、アレルギー性鼻炎の症状、所見があるのに

スギもヒノキもハウスダストもダニも抗体陰性だった場合はどう考えるべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この場合、総IgEの値にまず、着目します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレルギーの原因は、一般に調べる

スギ、ヒノキ、ハウスダスト、ダニ、イネ科やブタクサ類のほかにもたくさんあります。

別の花粉、動物、食物、化学薬品、・・・・・。

個々のIgE値を調べるのにはキリがありませんが、合計値が出ます。

この総IgEの値が高ければ、通常の検査項目ではない

何らかのアレルギーがあると考えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、こういったヒトは、実はそう多くない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここからが、本題です。

スギをはじめアレルギー検査がすべて陰性で、総IgEの値も低値、

というヒトはどうでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは少なくとも3種類の病態が想定されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一つは「血管運動性鼻炎」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは簡単に言うと鼻粘膜の「過敏症」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワレワレはハナミズを出そうと思ってハナミズを出すことはできません。

くしゃみや鼻閉も同様で、自分の意志ではどうにもなりません。

これらは「自律神経反射」によるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰でも寒いところでは鼻水が出たり、

コショウなんかを吸い込むとくしゃみが連発で出ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血管運動性鼻炎のヒトは、こういった自律神経反射が過敏で、

ちょっとした刺激や、気温、気圧、湿度の変化に対して鼻炎症状が出てしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春先は特に季節の変わり目で、環境の変化が激しいので、

ちょうどスギ花粉の時期に鼻炎症状が出る、という方にはこのような場合があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

環境の変化を受けにくくするためにマスクは有効ですが、

スギ花粉症のヒトのように次の花粉に備えて薬を飲み続ける必要はなく、

頓服的な飲み方で十分です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、だが、これだけではないことが近年わかってきました。

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


1件のコメント
2019.03.23

花粉症から中耳炎に

 さすがに花粉症時期の土曜日の外来は体にこたえる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 土曜日はけっこう初診の方が多く、終わったのは14時を大きく回った。

まあ、Jリーグは今週末はないからいいけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大半は花粉症なんですけど、

副鼻腔炎やら中耳炎を併発し、しかもそれを気づかないで受診される方も多く、

特にお子さんの場合はハナを診たら中鼻道から膿汁が流れ出ていて副鼻腔、とか、

耳垢とったら、中耳に水がたまっていた、

なんてことはよくあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 耳鼻科に来れば、花粉症なのでクスリをください、といっても

必ずハナの中は覗きますし、

子供は全員耳垢をとって、鼓膜を確認するので中耳炎も発見できるが、

小児科、内科で見過ごされて、あとで耳が痛くなってわかるなんてことも多いようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 痛くなればむしろいいけど、痛くないままの滲出性中耳炎の状態が、

わからないまま長期化すると、あとあとメンドクサイことになるので要注意です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 花粉症のお子さんでも

セキが増えてきたら耳鼻科を受診した方が良いでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アレルギーそのもので出るセキもありますが、

とくに夜間などにセキが多いのは、ほとんどが後鼻漏で、

それは副鼻腔炎の症状だったり、

中耳炎を起こしやすい状態になっている、ということです。

 

 

 

 

 

 

 

 


コメントはまだありません
2019.02.27

犯人確保

鼻出血は耳鼻科の外来で扱う疾患でも、

なかなか厄介なものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、その場で出てる出血は、止めなければイケナイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが、ノドが腫れてる、熱がある、耳鳴りがする、なんて類だと、

ではこのクスリ飲んでみてください。

よくならなかったらまた来てね、で何とかなるのだが、

ばんばん出てる鼻出血に、このクスリ飲んで止まるか様子見てね、

というわけにはいかないから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、何回か繰り返し出ていたけど、とりあえず今は止まっている、

というのも別の意味で厄介だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出ていた場所がわかればいいが、

わからないと処置のやりようがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キーゼルバッハ部位という、ハナの入ってすぐの内側の

左右の仕切り版のとこから出る場合が多く、

この部は見てすぐわかるし、処置も容易であるが、

そこに出血点がなかった場合はかなり困難になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特に、高齢者の場合などは、後方からの出血が多く、

単純に止血剤なんか出しても、

また再出血する場合がかなり多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

逆に言えば、鼻出血は出てる場所がわかれば、

出血中でもほぼ勝利は手中に収めたも同然だが、

わからない場合は、今止まっていても、いつ逆転ゴールを喰らうかワカラナイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日来院された70歳代の女性の方。

数日前から右鼻出血を反復するという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は4,5年前にも反復する右鼻出血があり、その時は

受診時に出血中で、内視鏡で下鼻道天蓋からの血管性出血であることを確認。

その場で電気メスで凝固止血したことがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回もそこらへんかな、と思って内視鏡で観察するが、

これといった疑わしい部位が無い。

何もすることができず、鼻炎薬と止血剤で様子を見てもらうが・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、夜に出たとのことで翌日来院。

くまなく探すが出血点わからず。

特に前回の出血部位は綿棒でこすったりしたが出ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、前回と同じ下鼻道天蓋に軟膏ガーゼをパッキングして帰宅していただいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが、3日後にまた出血し、来院。

今、出てるそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、早めに診察室に入ってもらい出血部位を探す。

しかし、ハナいっぱいになった血の塊を吸引除去すると、もうどこからも出ていない。

ついさっきまでは口からもドバドバ出ていたのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで、先日入れたガーゼを内視鏡で見ると、これが真っ白け。

まったく、出た形跡がない。

真犯人は、別にいるのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、また鼻腔内じゅうをカメラで捜索。

そもそも、鼻の中というのは形状が複雑で、個人差も大きく、

ひだや、張り出しがあって、すべてが内視鏡で見えるわけでは無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 探すことしばし。

鼻中隔という鼻の左右を分ける仕切り板のやや後方に、

3人の容疑者を発見した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いずれも直径1mmに満たない赤いポチっとした隆起。

血管のコブならば、出血点の可能性がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 撓性鏡を硬性鏡に持ち替えて容疑者の検分をする。

撓性鏡とはグニャグニャ曲がる胃カメラみたいなファイバースコープであり、

硬性鏡とはまっすぐなファイバースコープである。

撓性鏡は自在に曲がるので隅々まで観察するには向いているが、

ファイバースコープの操作に両手を使うので、

処置をする場合は片手で扱える硬性鏡を用います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 硬性鏡を挿入し、観察しながらまず一個目の容疑者へ

極細の吸引管をそろりそろり近づける。

と、吸引管が触れた瞬間、赤いポチは消滅。

吸引されてしまった。

ただの飛び散った血液のしぶきであったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続いて、確かめた2個目も同様。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 残された、3個目の容疑者に迫る。

コイツは、一番後方、しかもちょっと抉れた小穴の中にある。

まるで、物陰に身を潜めているかのようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこにゆっくりと近づけた吸引管が触れた瞬間、

いきなりピューッと噴水のように血が噴き出した。

一緒に同じモニターを眺めていたスタッフが息を飲む。

お前が、犯人であったか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 犯人確保。

このまま、灼くよー、電気凝固用意してー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すぐに、電気凝固の機械が用意され、そのままバイポーラを挿入。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちょっと動かないでくださいねー、ビビビビッ。

煙は消えると、出血は止まっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやー、これで、もう安心

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最初、前回の出血部位にとらわれ過ぎたので回り道してしまいました。

反省点です。

 

 

 

 

 

 


コメントはまだありません
2019.02.23

舌がんは何科?

 堀ちえみさんのニュースのあと、

舌に異常があるが・・・・、

と来院される患者さんが目に付くようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 白血病を疑って内科医院を受診する方も増えているのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 基本的に舌がんは「見てわかる」ので、そんなにホネではありませんが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところで、舌がん疑いで、歯科・口腔外科に受診される方も多いのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、舌がんは耳鼻咽喉科なのか歯科・口腔外科なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、答えはどっちでもあり、ではありますが、

やっぱ、耳鼻咽喉科だろうなあ、と思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 基本的に「口腔外科」の先生は歯科医師であって、

医師免許は持っていません。

誤解されている方も多いのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 舌がんが「舌」だけならいいですが、

全身疾患とのかかわりがある場合もあるので、

基本的には歯医者さんではなく医者が治療した方が良いと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 厚生労働省の申し合わせでは以下のようになっています。

 

歯科口腔外科の診療領域における歯科と医科との協力関係

歯科口腔外科の診療の対象は口腔における歯科疾患が対象となるが、

特に、悪性腫瘍の治療、口腔領域以外の組織を用いた口腔の部分への移植

その他治療上全身的管理を要する患者の治療に当たっては、

治療に当たる歯科医師は適切に医師と連携をとる必要がある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、各々専門があるので舌がんが専門の歯科医師は、

聴覚が専門の耳鼻咽喉科医師よりも

舌がんの治療に長けているのは間違いないですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただ、開業の耳鼻咽喉科の医者で

勤務医時代に舌がんの治療経験のない人はいないと思いますが、

開業の歯医者さんの中には

ほとんど舌がん治療の経験のない人もいるかもしれませんね。

 

 

 


コメントはまだありません
2019.02.07

内科のメニエール

耳鼻科医の間では「内科のメニエール」という言葉があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

患者さんに問診をするときに

「10年くらい前にメニエールやりました。」

などということをおっしゃる方がいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのときに

「どちら側のメニエールでしたか?」

と訊くと、きょとんとされる方がいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのようなとき、

「そのメニエールという病名はどこで言われましたが?」

と尋ねると、○○病院です、などと内科の病院の名前が出てくるので

ああ、やっぱりな、と思うわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 または

「この間メマイで病院にかかったら

これはメニエールなので次は耳鼻科に行くようにいわれた。」

という方もいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内科で言われたメニエール病のざっと8割は

メニエール病ではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メニエール病は片耳の難聴、耳鳴とメマイ発作を反復する病気です。

耳の症状がなければメニエール病とは言えません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内科の先生は、よくわからないけど

これは危険なメマイではないから大丈夫だな、と判断した時に

「メニエール病」という専門用語を出すと

いかにももっともらしく患者さんも納得するので

さしたる意識もなく「メニエールですね。」と言ってるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、その類縁疾患もあり、

大事なのは小脳梗塞など脳内病変を伴う危険なメマイでなければ、

「メニエール病ですね。今度なんかあったら耳鼻科行ってね。」

で、済むので、誤診が問題になることはまずないのですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが、最近は「良性発作性頭位メマイ」の診断が増えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、やはり内耳の病気で、

平衡機能のセンサーである耳石器の耳石が

三半規管に迷入することにより発生する病気です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

非常に頻度の高いメマイで、

近年体位変換による治療法なども進歩したため有名になってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのため、それを聞きかじった内科の先生が、

「これは、耳石が動いたことによるメマイだから、

今度なんかあったら耳鼻科行ってね。」

というパターンが増えてきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むろん、内科医の診断は

「危険なメマイではない耳性メマイ」なので、

今まで「メニエールなので耳鼻科行ってね。」

と言ってたのを、

「良性発作性なので耳鼻科行ってね。」

と言い換えているだけなのですが、

良性発作性頭位メマイのほうがはるかに多いので、

そうでないこともあるけど

結果的に診断としてはけっこう当たってたりして。(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もちろん、中にはスルドイ紹介状をつけてくる

オヌシ、ヤルナ的な先生もいますが、

多くは紹介状もないので、コチラも診断結果を返信しませんから

自分の診た患者さんが

どんな病名で耳鼻科で加療されているかはご存知ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、こっちも返事書く手間が省けるし、

迅速な対応が必要な危険なメマイとそうでないものをまず判断する、

というのが内科の先生の重要な仕事ですので、

これはこれでいいのです。

ただ、言われた診断名はまたちょっと別ですので、ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホントはそうではなくて「メニエールかも知れないから」

「耳石からかも知れないから」と言ったのを

患者さんが勝手に「メニエール」「耳石のメマイ」と

直に理解しちゃってる場合もあるでしょうけどね。

ワタシとしては「耳からくるメマイだと思う。」

的な言い方が一番いいと思うのですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


コメントはまだありません
医療系をまとめました。
2019年4月
« 3月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
最近の投稿 最近のコメントカテゴリー アーカイブ