けっきょく、花粉症の注射は
ゾレア見送りで、今のところ花粉症の「注射薬」はありません。
かつて、皮下注射していた「皮下免疫療法(SCIT)」は、
「舌下免疫療法(SLIT)」に、ほぼ全面的に置き換わっていますから、
これもなし。
思い出されるのは花粉症のシーズン、一発で治るという注射。
これは脂溶性ステロイド剤の皮下注射なので、
絶対やっちゃダメですよ。
学会からも注意喚起が出て、
まともな医者はまあ、やっていないと思いますが、
大都会や、または逆にド田舎には「ヤクザな医者」がいますので、
くれぐれもご注意ください。
失明なんかしてからでは、遅いですから。
ところで、もう一個ありました。
ヒスタグロビンはヒスタミン加ヒト免疫グロブリン製剤、
ノイロトロピンはワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液、
なにやらアヤシイ。
これらは良くメカニズムがわからないまま「変調療法」という、
これまたよくわからない名前で、
かつては花粉症の治療に用いられていました。
実はワタシも大学のアレルギー外来ではけっこう使いました。
だが、その後、「効かない」ということがわかり、
今では花粉症治療のガイドラインからも削除されています。
しかもこの注射、全然効かないくせに、かなり痛い(らしい。)(>_<)
当時はわからなかったとはいえ、
注射した患者さんには、ホント申し訳ないです。
この注射、他科ではまだ使う疾患もあるらしい。
その辺の知見は無いのですが、ホントに効くのかしら。
ともかく、花粉症にはほぼ効かないのでお間違いなく。
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