データの読みかた
反ワクチン派のヒトのブログから
抜粋した文章ですが、これどうですか?
ワクチン先進国のイスラエルでは、
60歳以上の新規感染者の90%は
ワクチン2回接種済だったことが報告されています。
つまり、ワクチン接種は無駄だったということです。
むしろ、繰り返しワクチンを接種することによって、
感染しやすくなっていると言えます。
一見、正しい論理に見えますが、
実は論理に飛躍があります。
ワクチンを2回接種して、感染してしまった、
というのはいわゆるブレイクスルー感染で、
この間説明しましたが、
一定の割合でおこるものです。
もしイスラエルでワクチン2回接種の人と
未接種の人の比率が50対50、あるいはそれ以下だったら、
この文章の理屈は通ります。
だがイスラエルの60歳以上のワクチン接種率は
93%といわれています。
ということは、
そもそも60歳以上の人の90%以上が2回接種者なので
ワクチン2回接種者の新規感染者数の割合が90%ということは
若干だが効果があるかもしれないということはあれ、
少なくともより罹りやすいことにはなりません。
おそらくイスラエルで60歳以上の人が接種したのは
昨年冬のことなので、
抗体価が落ちているのと、
ワクチン2回接種によりマスク規制が緩んだこと、
そしてデルタ株のまん延が原因でしょう。
実際にはワクチンの効果は弱まるものの、
依然としてかなりの人を重症化から守っているようです。
未接種者が重症化する確率は、接種した人と比べて
60歳以上では約9倍、若年層では約2倍高い
というデータが出ています。
データを読むためには、
よくその数字の持つ意味を理解しなければならないんです。
実際にイスラエルでは8月から60歳以上の人向けに
3回目のブースター接種を開始しています。
約8カ月でブースター接種が必要といわれており、
オレなんか4月に打ったから12月ころだけど、
どうなるのやら。

