ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2020.04.30

MiG-21 bis BLACK LYNX フィンランド空軍

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そして3機目はおなじみMiG-21。

このうちの1機を作ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当初、ソビエト空軍仕様で製作予定でしたが、

2つキットがそろったので、

2種類あるマーキングのうち、

まずはフィンランド軍仕様で作ってみることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MiG-21のコックピット色は以前書いたように独特ですが、

今回、MiG-21のキットを大量に入手してしまったので、

コックピット色を調合して見ました。

色の調合はあまっても使わないので通常やらないのですが、

こんだけMiG-21があれば作っといても損はないかということで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、いつもの彼には休んでいてもらい、

パイロットなしでシートベルトも塗装して見ました。

ステイホーム、ということで。(^.^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

錘は説明書の指定では5g。

釣り用の板鉛、1cmが0.7gなので約7cmに切り

縦に半分にした14cm分を丸めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回は初のフィンランド空軍です。

フィンランドといえば森と泉の国。

機体はいわゆる「森林迷彩」です。

しかし、写真によってだいぶ色目が違います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪の中のMiG-21というのもオツなモノ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中東の砂漠から雪に覆われた北欧まで、さすが世界のベストセラー。

これは雪下ろしした方が良いのでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塗分けはマスキングシートを切ったり、マスキングパテを使う方法もありますが、

メンドクサイし、多少のボカシがある方が好きなのでフリーハンドでいくことにしました。

まず、境界線を極細のノズルで吹いて、その間を塗りつぶしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 濃いほうの色はキットの説明書の指定ではちょっと違うかなと思ったので独自に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うーん、今度はなんか、ミドリの方がイメージが違うかも。

キット指定のイスラエル空軍機色は明るすぎる感じ。

ミドリガメの色だな、こりゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 グリーンが少し明るすぎる感じでしたが、塗り直しはメンドクサイので

ウェザリングカラーのブルーとブラックでフィルタリングをし、トーンを落としました。

デカールを貼って、艶消しクリアーコーティングを軽く施して完成。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、こんな感じですかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、社会主義国家でないフィンランドになぜソビエトのミグがあるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スカンジナビア半島にあってフィンランドは

常にスウェーデンとロシアという2大国家に挟まれていました。

とくにロシアにはナポレオン後の1809年から

ロシア革命の1917年まで直接支配され、

その後もロシアへの対抗から、

第2次大戦ではドイツに連携して戦い、敗戦国となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第二次世界大戦ではフィンランド空軍のマークは

ナチスと同じ形の青いスワスチカ(鉤十字)であったが、

これは由来は別で偶然だったということである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ともかく、敗戦国となったフィンランドには軍備制限がかけられ、

パリ協定により東西両陣営から武器を購入しなければならないことになった。

なので、空軍ではイギリス製のデハビランド・バンパイアと

ソ連製のMiG-21を併用、という

他のヨーロッパ諸国では例を見ないようなことになったわけです。

勉強になるなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところで、長くロシアに苦しめられてきたフィンランドは

意外な親日国である。

ロシア占領下にあったとき、はるか極東の小国日本が、

日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を撃破し、日露戦争に勝利したときは

当時のフィンランド国民は熱狂的な歓喜に沸いたそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう思うと、なんか親近感がわくフィンランド。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネコも可愛いし。

このマークは「リンクス(オオヤマネコ)」。

スカンジナビアからロシアにかけて分布し、

フィンランドでは1200頭ほどが生息するという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とがった耳が特徴で体長は100~150㎝、体重20㎏前後。

黒いやつはいないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第二次世界大戦中のフィンランド空軍のバッファローにも同じマークがありますね。

先ほどのメッサ―シュミットMe109はドイツ製、

このブリュースターバッファローはアメリカ製。

さて、枢軸国のフィンランド空軍に、なぜ連合軍のアメリカ製の機体が、

という疑問がまたまたわいてくるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 調べてみると、

第二次世界大戦は1939年9月のドイツのポーランド侵攻から始まりますが、

これとは別に1939年11月末にソ連はフィンランドに侵攻し、

フィンランドとソ連の間で「冬戦争」と呼ばれる、戦争が勃発しました。

この時点では、ソ連はドイツと戦ってはおらず、

アメリカもまだ第二次世界大戦に参戦していません。

この時、ソ連の侵攻を受けたフィンランドを支援するために

アメリカはスウェーデン経由でバッファローを44機も提供しています。

当時フィンランド空軍は戦闘機を31機しか保有していなかったといいます。

さて「冬戦争」は1940年3月にいったん停戦しますが、

1941年6月バルバロッサ作戦によりドイツがソ連に宣戦布告します。

当初中立を宣言していたフィンランドですが、

フィンランド領内からソ連に進行したドイツ軍への報復として

ソ連はフィンランドに爆撃をします。

このためフィンランドは再びソ連に宣戦を布告し

これは「継続戦争」といわれます。

当初は2国間の戦争のはずでしたが、

ソ連がイギリスに圧力をかけ、イギリスがフィンランドに宣戦。

結果的にフィンランドは枢軸国の一員となって、

再びソ連と戦うことになります。

実は、この時バッファローはすでに旧式で

太平洋戦争では日本軍の零戦や隼に対しては

全く歯が立たなかったのですが、

ソ連機相手に大活躍をし、多くの戦果を挙げたそうです。

その後ドイツの勝利は見込めないと考えたフィンランドは

1944年9月にソ連と講和条約を結びフィンランドの敗戦というかたちで継続戦争は終了。

しかし、独ソ戦は継続していたため、

フィンランドは今度は昨日までともに戦ったドイツ軍と戦う羽目になったのです。

1945年5月ドイツの敗北でヨーロッパ戦線は終結します。

フィンランドはソ連の侵略から身を守るために巻き込まれた戦いで

戦後は日本、ドイツなどとともに国際連合の敵国条項に含まれる枢軸国扱い。

一方のソ連は1939年のフィンランド侵略により国際社会から非難を浴び

その時点で国際連盟から除名されていましたが、

大戦終了後は戦勝国として国際連合の常任理事国になってしまったわけです。

こりゃ、フィンランド国民は納得いかないでしょうね。

そのために戦後はフィンランドは社会主義国家ではないが、ソ連の影響下にあり、

ソ連から(おそらくはB級品の)MiG-21を買わされることになったのでしょう。

これが、今回の作例につながるわけです。

戦闘機から紐解く世界史、

当時の国家間の状況がわかって実に興味深い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなわけで、話が大分それましたが、

白夜、オーロラ、ムーミンとサンタクロースの国のMiG-21。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘機は恐ろしい兵器に違いはないが、

同じ機体であっても

中東や北ベトナムのMiG-21と違って、血生臭さがうすく、

ネコのマークと癒し系の森林迷彩のおかげか、

そこはかとないほのぼのとした感じがするのはワタシだけでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

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