2023.03.28
3月19日のこの記事を見て
ブログを書くつもりでした。

N抗体とは以前書いたこれです。
「N抗体の保有率」
これは昨年12月の記事でした。
第8波によって全国の交代保有率はグンと上がり、
関東地方は4~50%。
N抗体は時間ともに消えてしまうため
実際の感染経験者はこれより多く
国民の半数以上がコロナに罹患したと考えていいと思います。
これで、コロナはもう心配しなくていいのかな、
と思っていたら、28日火曜日、

(AはインフルA型、BはインフルB型、SはSARS‐CoV‐2で新型コロナです。)
発熱で受診した市内の大規模工場に勤務する男性、
周囲にコロナの人はいなかった、ということです。
まだ、出るのか・・・・(T_T)

2023.03.27
ここのところ、コロナもインフルも出なくなった、
もう、収束か、と思っていたら、
月曜日になりまたインフルが。
土曜日にあんなブログ書いたからフラグ立っちゃったのか。
この写真では③のヒト陰性に見えますが、
10分後に反応出て4人全員陽性。

周りにインフルエンザなし、の人が陽性に出ています。
①の人は幼稚園の年長さんで、
小学生の姉が土曜日に某小児科でインフル陰性と診断されていた。
経過からはお姉ちゃんの方もインフルエンザであったと推定され、
やはり、小児科では鼻の奥まで綿棒を突っ込む
小さい子のインフルエンザの検査診断は難しいのだな
と改めて思いました。
この冬はインフルエンザは流行らないのでは、
というワタシの予想は、外れてしまいました。
それでも、連日、学級閉鎖、学校閉鎖が起きていた、
コロナ前の流行のしかたと比べれば、
一日あたりの陽性者数は少ないですが、
その分、期間が長くだらだら続いてる印象です。
花粉症のピークが過ぎようとしてる時期に、
複数のインフルエンザ患者が出る、
というのはあまり記憶にありません。

2023.03.02
休日の恒例と言えばPCR検査結果の電話連絡。
水曜日はめでたく全員陰性。

まあ、これはインフルコロナの抗原検査で陰性になった人ばかりなので
陰性で当然、といえば当然なのですが。
それでも、時々は抗原検査陰性、PCR検査陽性、
という例がありますので油断できません。
とはいうものの、コロナが減ったのは事実で、
さまざまな因子を考慮しつつ、
抗原検査が陰性なら、そのままPCR検査なしで、
という例も増えてきました。
問診し、診察し、検査をし結果を見る、
ということはテストの答え合わせなので、
このフィードバックが日々の診療に役立つわけです。
検査する人する人皆陽性、というようなときには
症状が軽微であったり、周囲のコロナ関係がなさそうな人にも
検査の対象を広げなければなりません。
また、今のように流行が落ち着いてきたときには、
1か月前なら検査をしたような症状、経過であっても
検査しないで経過を見る、ということになっています。
すなわち検査をする基準は一定のものではなく、
その時の状況によって常に変化しています。
このことは、常にあらゆる発熱患者を受け入れている
医療機関ならではのことだと思います。
まったく検査をしない医療機関がある一方、
この間は某医院でインフル、コロナ、ロタ、アデノ全部検査しましたが陰性でした、
というお子さんもいてこの医者、一つも頭使って診断してねーな、
と思いました。
しかも、喉は診てないそうだ。
最近は微熱が出てノドが痛くてコロナ、という人よりは、
微熱が出て喉が痛くて花粉症、という人のほうが圧倒的に多い。
そうそう、時々溶連菌感染症もいるので、これまた注意です。
今日も2人いました。

2023.01.14
最近は抗原検査とPCR検査の比率が逆転してきて、
抗原検査をする割合の方が高くなっています。
最大の理由はインフルザの存在です。
当院はインフルエンザと新型コロナを
同時に検査できるキットを使用しています。
この間、両方陽性になった人が出ちゃいましたが。
発熱の方の1,2割にインフルエンザA型が見られるようになってきました。
コロナ前は流行期には
1日に10人以上もインフルエンザ診断してましたから、
大流行とは言えませんが、見逃すわけにはいきません。
先日、若い女性の方で、
同棲している彼氏がコロナになったので、
実家に戻ってきたら、母が発熱。
母はインフルエンザA型。
発熱した彼女は、さあ、どっちだったでしょう。
結果はインフルエンザA型でした。
まあ、そんなわけで、
毎日午前も午後もこんなことの繰り返しで、
大変です。

。

2022.12.17
ついに、昨日、当院で初めてのインフルエンザ陽性者が出ました。
A型です。
保育園に通うお子さんです。
3日前から高熱が出たところ、
通園する保育園でインフルエンザの陽性者があったとのことで
当院で検査したところ迅速検査でインフルエンザA型が
陽性に出ました。
ひさびさにタミフルを処方しました。
そして、本日のその子さんの
お兄ちゃん、父親、母親が相次いで発熱。
お兄ちゃんは39℃台、40℃近くまで熱が出ましたが、
両親は2人とも37℃台前半でした。
結果は全員A型に陽性反応が出ました。
この冬はインフルエンザの大流行はない、
などと強気なことを言っていましたが、
ちょっと心配になってきました。
最初の保育園児が高熱出たときに
医療機関は受診しなかったのですか、
と尋ねたところ、
市内の某老舗小児科を受診したとのこと。
そこでは、当院では検査は出来ません、
ただの風邪でしょうと言われ、薬が出され、
熱が下がらなかったら尿検査をしましょう、
と言われたそうだ。
いや、尿検査より先に調べることあるやろー。
こんなありさまでは、
コロナももちろん、インフルも流行するかもしれんな。

2022.12.12
土曜日にワクチンのキャンセルが出たので、
ワタシもようやくインフルエンザの予防接種が出来ました。
ワタシは大流行はない、という大胆予想したのですが、
まあワクチンは打っといた方が良いだろう、
ということで。
日曜日にプールに行きました。
アンタレススポーツクラブは、
日曜日夕方でも普通にプールに入れるので、
お風呂も入れちゃうので行ってみました。
気持ちよく泳いでいると、
何か腕のところがピラピラしてきた。
コレは!
泳ぎながら気づいた。
昨日、インフルエンザの注射のあと、
看護師さんがシールを貼ってくれたのだった。
皮内針なので、ふつうは何も貼らないが、
ワタシが抗凝固剤のんでるためか。
そういえば、貼っときますねーと
言われたような言われなかったような。
昨日お風呂の時、気づかなかったなー。
などと思いつつ、泳ぎをやめて腕のシールをはがすと、
何と、子供が注射したときに貼ってあげている
でっかいマイメロちゃんの止血パッチであった。

おー、やべー、誰かに見られてないだろうな。💦
とんだヘンタイジジイに思われてしまう。
しかし、水泳中にはがれてホントにヨカッタ。
このままサウナに出も入ったら完全にアウトだったなあ。

2022.12.04
新型コロナは間違いなく第8波に入ったと思われるが、
あまりマスコミは騒ぎません。
そのかわり今後はインフルエンザと新型コロナの同時流行が来るから
それに対する対策についての注意喚起をしています。
ツインデミックなんていう
流行語狙いと思われるような新語も飛び交う今日この頃です。
果たして、新型コロナとインフルエンザの同時流行は起こるのか。
実はワタシの個人的見解では、
このままいけばこの冬インフルエンザの大流行は
まず無いだろうと思っています。
確かに今年の7、8月期に南半球のオーストラリアでは、
インフルエンザの流行があったようです。
しかし、日本とオーストラリアの決定的違いは、
オーストラリアはその時期、
ほとんどマスクをしない社会になっていた
という事です。
この間書いたように、
オーストラリアでは、国民の大半が新型コロナに感染し、
マスク無し、行動制限なしの状態になっていました。
そんな中で、2シーズンインフルエンザの流行がなかったことがあり
インフルの抗体が国民全体で下がっていたので
流行を招いた、と考えられます。
以前書いたように、インフルエンザの感染力は、
発症後にピークを迎えます。
日本がこのまま新型コロナに対する警戒を解かず、
マスク生活を続け、
発熱、風邪症状の人が学校や会社をすぐ休む、
という体制が続けば、
コロナには罹っても、
インフルエンザを蔓延させることはそうはない、
というのがワタシの考えです。
無論、予防接種はすべきですし、
インフルエンザが全くでない、ということはないでしょう。
しかし、新型コロナの検査とともに
インフルエンザの検査率も増えるでしょうから、
野放しになるインフルエンザ患者は、
従来よりはかなり少なくなると思います。
新型コロナが登場するまでは、
ちょっとした風邪や熱くらいで、
仕事を休むんじゃねえ、という風潮が社会にはありました。
それが、今は風邪症状のある人は、
会社に来るな、ということになっています。
なので、インフルエンザが大流行しない、というのは
あくまで、コロナ後に導入されたこれまでの感染対策が
継続されれば、という前提の話です。

2022.09.16
新しいオミクロン対応のコロナワクチンが認可され
今後、その接種が始まります。
昨日、イキナリ当院での個別接種の要請と、
集団接種への協力のお願いが来ました。
毎度のことながら、直前までまったく情報連絡がなく、
新聞、テレビやネット上の情報をチェックしてないと、
ついていけない状況になっています。
集団接種はもうすぐ9月28日にオレの担当すでに決まってるし。
新ワクチン認可の報道があってから、
現在打ってる「旧型ワクチン」は急にキャンセル相次ぎ、
満員だった予約枠がガラガラになり、
ワクチンの廃棄もかなり出ています。
今後はインフルエンザワクチンも打つように言われてますが、
新型コロナワクチンは、公費負担で足利市のサイトからの予約なのだが、
インフルエンザワクチンは自己負担なので予約は各医療機関が独自に行う。
以前は、新型コロナワクチンと、インフルエンザワクチンの接種については
その間を2週間感開けなければならない、という決まりでしたが、
それが確たる説明もないまま、いつの間にか同時接種可能になってるし。
もともと、2週間のインターバルの根拠が医学的に不明でしたが。
しかも、新型コロナワクチンは筋肉注射なのですが、
従来通りだとインフルエンザワクチンは皮下注射。
同時接種は、かなりメンドクサク、混乱しそうです。
もう、お上のテキトーな方針転換に、
末端の医療機関は翻弄されまくりです。
そのうち、医学的根拠もあいまいなまま、
インフルワクチンも筋注で良いよ、
ということになっちゃうかもなあ。

2022.01.31
新型コロナの感染爆発のおかげで、外来診療は
毎日気の抜けない緊張した日々が続いています。
子供へ感染できるようになったオミクロン株は、
瞬く間にその版図を拡大していますが、
その一方で、今シーズンもインフルエンザの患者はとんと見ません。
昨年は、感冒様症状のある人の自宅待機や、
マスク手洗いなどの感染対策の励行によって
押さえられてきたと思われるインフルエンザですが、
(参考:昨年のブログより予防できる病気)
今の新型コロナの感染拡大状況を見ると
今年はいわゆる「ウイルス干渉」も作用しているかもしれません。
山形系統は絶滅したらしいですが、
ほかのインフルはそうはいかないとしても、
少なくとも今シーズンはこのまま出ないような気がします。
さて、ワタクシは12月末に3回目のコロナワクチン予定であったが、
当日、急な発熱で打ちそびれ、
1月15日に接種してからちょうど2週間経ちました。
(3回目の接種の日程)
コロナワクチンの前後2週間は他のワクチンは打てないので、
インフルエンザワクチンのほうも打ちそびれていたわけですが、
今週から晴れて「接種可能」になりました。
でも、この状況ですと
インフルエンザは打たなくても大丈夫そうなので、
打たずに済ませることにしました。
そこは、ちょっと、得したかな。
注射、するのもされるのもキライなもんで。(^^;)
ニンニク注射やビタミン注射を喜んでやるヒトの気が知れません。
あんなもん、効くわけねーし。

2022.01.14
コメントいただきました。
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近々、12歳未満のワクチンが始まりそう?ですが、先生は受けた方が良いと思いますか?
大人のような、服反応がでたら子供は耐えられるのか?等気になります。
子供のワクチン接種について、先生のお考えが知りたいです。
私が1番信頼している先生なので。最近元気なので病院行ってませんが
できたら、教えていただければ幸いです。
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うーーーーーーーーん、これは極めて難しい質問です。
そもそも、ワタシはワクチンの専門家でも公衆衛生のプロでもないので、
一介の町医者の意見として参考にしてください。
ワクチン接種は個人に対する利益、不利益と
社会に対する利益を考えて、
やるべきかやらないべきかが決まります。
社会に対しては、たとえ少しでも感染抑制効果があるのならば
感染者数を減らすことができるわけなので、
ワクチンは「やった方がマシ」ということになります。
この場合、被接種者の金銭的負担は無いのでコストのことは議論していません。
実際には、国が払う、ってことは税金で賄う、ってことですから
ワレワレが負担してることには変わりはないのですが。
社会的に感染者数が減る、ということのもう一つのメリットは
新たな変異株の出現をある程度抑制できる、ということです。
大人から子供まで、全国民に感染爆発が起これば、
ウイルスの自己複製の回数は天文学的数字になり、
そのため新たな変異株が発生する可能性も増えるわけです。
この場合、オミクロン株より感染力の弱い株は生き残れませんから
できてもすぐ消滅します。
感染力が強い株のみ生き残りますが、
それが強毒性になる可能性もあるわけです。
オミクロン株より感染力が強く、
重症化リスクの高いウイルスの出現は避けたいところです。
ただ、一般にはより重症化率の低い株になる場合が多いのではありますが。
いっぽう、個人の利益、不利益はどうでしょうか。
子供は注射がキライ、痛がり、暴れる、ということは置いておいて。
一番に検討されるのは副反応の問題です。
ファイザー社の資料によれば
5~11歳の副反応のデータは
倦怠感39%(16〜55歳は59%)
頭痛28%(同52%)
発熱7%(同16%)
と、いずれも大人よりは副反応はかなり少ないようです。
この結果は、主として子供のワクチン接種量を
大人の3分の1に設定したためだと思われます。
その3分の1の量で16歳から25歳の全量接種の群と比べて
中和抗体の産生量に差はなかったとのデータが出ています。
子供は免疫応答が活発なため、
大人の3分の1の量でも十分免疫がつくようです。
そもそも子供は本来的に
初めてのウイルスに対する免疫反応が早く、
おたふくかぜでも水ぼうそうでも
小さい子ほど軽く済みます。
いっぽう大人になってから初めてかかると
重症化するのはよく経験するところです。
ちょっと待ってください。
インフルエンザワクチンは大人が1回接種なのに
子供は2回接種でした。
子供の方が多く注射しています。
新型コロナワクチンが3分の1量で十分とは、
どういうことでしょう?
これはインフルエンザが
昔からあるウイルスだからです。
インフルエンザは毎年流行するので、
12歳くらいまでには1回以上感染することが多く
(それとわかるような症状出なくても)
大人の1回接種はその免疫の記憶を蘇らせるためになります。
その一方、子供はインフルエンザの経験が相対的に少ないので
まず一回打ち、インフルエンザウイルスを学習してもらったのち、
その記憶を定着させるため
ブースターとしての2回目を打つことになっています。
だから体重が30㎏しかない中学生でも1回ですが、
体重55㎏の小学4年生は2回接種です。
もう1つの検討要項は予防接種の必要性です。
以前には子供には感染しにくかった新型コロナウイルスですが、
オミクロン株に置き換わった今は、
子供にも容易に感染することは
海外のデータからも明らかなようです。
ただし、症状は軽症が多く、無症状もあるようです。
しかも、オミクロン株に対してはワクチン効果はだいぶ減弱する、
ということもまた報告されています。
まとめると、感染拡大を抑制する効果はある程度期待され、
ワクチンの副反応に関しては大人よりだいぶ軽そうだ。
だが、オミクロン株に対する効果は従来株より劣り、
かつオミクロン株は罹患しても軽症で済みそうだ、
ということです。
なので、子供にワクチンを打つべきか否かは、大いに悩ましい。
ワクチンを打たなかった場合、
その感染力を考えれば、
インフルエンザの流行時よりはるかに多くの
学級閉鎖、学校閉鎖が起こることは
まず確実です。
ただ、それは打った場合でも規模は縮小するかもしれないが起こりうる。
新型コロナウイルスの感染拡大が爆発的に進行しているこの現状では
1か月先の予測もつきづらい。
子供の接種が始まるとされている3月までに感染の状況がどうなっているか、
ということによって子供へのワクチン接種の必要性は
変化してくると思います。
なので、基本的に接種はした方が良いと思うが、
接種時期の状況で子供への接種のメリット、デメリットを判断、
というのが、煮え切らないですが今のワタシの考え方です。
正直、1か月後の状況がどうなるか
まったく予想がつかない現状ですので。
このまま、感染が拡大していれば
打った方がいいでしょうが、
収束に向かっていった場合は・・・。
しかし、家族内に重症化リスクを持った、
高齢者、心臓、腎臓、呼吸器などに慢性疾患を抱えた方、
糖尿病、担癌状態などで免疫不全の方などがいる場合は、
状況はどうあれ絶対的に接種した方が良いと思います。
学校と家族内だけのコミュニティで過ごす
小学校低学年の子供はいいが、
塾や遠征を伴うスポーツクラブに所属するような
小学校高学年の生徒も
接種した方が良いグループと考えて良いでしょう。
