蛇の目
本来ならば、オリンピックが開幕したはずのこの連休。
コロナ禍で、オリンピックは1年後の開催すら危ぶまれ、
ついでに梅雨もまだ明けていません。
木、金と連休だが自粛でどこにも行かないから雨でも良いんですけど。
さて、雨の歌といえばカスケーズの「悲しき雨音」や
森高千里さんの「雨」が、ワタシなどはすぐ浮かびますが、
スタンダードといえば「雨雨ふれふれ」で有名なあの曲。
八代亜紀ではありませんぜ。
「〽あめあめふれふれかあさんが~」ですね。
この歌は「あめあめふれふれ」かと思ってたが、
「あめふり」というタイトルだそうで。
まんまやな。
さて、この歌詞の
「あめあめふれふれかあさんが✖✖✖でお迎えウレシイな」
のブランクに入る言葉は?
スタッフのマイちゃんに訊いたところ、
「クルマでお迎え」、だそうだ。
あー、そりゃ、ゼッタイそうだよねー。
朝の時間、イヌの散歩中見ていても、
雨の日はクルマでお母さんが子供を学校まで送っている様子をよく目にします。
特に地方都市ではそうでしょうね。
「かあさんがクルマでお迎えウレシイな」
しかし、このブランクに入る言葉は
「クルマ」ではなく「蛇の目」なのですが、
何歳以上の人が「蛇の目」を知ってるだろうか。
もちろん、ワレワレ世代でも、
いわゆる「蛇の目」はもう普通の「傘」にとってかわられていましたが、
「ジャノメガサ」という言葉もあり、
傘の「異称」として理解していました。
まあ、学校行ってるころ
中に入ってるのは鉛筆でも「フデバコ」で通ったし、
クツ入れるところは「ゲタバコ」でしたから。
今も学校の昇降口にあるものは「下駄箱」と呼ぶんだろうか。
昭和3年生まれの死んだオフクロは、
ハンガーのことは「衣紋(エモン)かけ」、
美容院のことは「髪結さん」と言っていました。
さて、「蛇の目」のこの歌は、1925年(大正14年)に発表されたもので、
何と作詞は「北原白秋」なんですね。
(作曲は「シャボン玉」もつくった中山晋平。)
ともかく、雨の日のうっとおしさを吹き飛ばすような
「ピッチピッチチャップチャップランランラン」
は、名フレーズだとおもいます。
北原白秋の「白秋」は陰陽五行説からとったと思われますが、
「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」の3番目で、
50代後半から60代後半の年齢を指す言葉といわれます。
「青春」は遥かかなた、「朱夏」も過ぎて、
オレは今「白秋ど真ん中」、なわけですね。
おそらく「蛇の目」を知ってるのは白秋世代以上であろう。
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