ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2019.01.12

医者は厚労省の奴隷か。

 働き方改革が話題です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかしながら、こんな記事が・・・

「医師残業上限 年2000時間も」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うーむ、年間2000時間、ということは盆暮れ正月を考慮せず

単純に365日で割っても5.5時間。

月160時間は過労死ラインの2倍以上ですか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一般労働者は960時間上限だという・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思い返せば、実際に勤務医時代はこんなペースで仕事してました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝早くから、深夜まで病院に住んでるような感じで、

それでいて研修医の時は、残業代は一銭もつきません。

その後レジデントになり、残業代がつくようになりましたが、

さらに管理職になり総合病院の耳鼻科の科長になると、

役職手当でまるめられ、また残業代は一切つかなくなっちゃった・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 土曜日は毎週、日曜日は1週おきに出勤、

夏休みもほとんどなく、正月も病棟に行かねばなりません。

土日出勤も、深夜の緊急手術も、全部サービス残業でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 月に数回の当直があり、

何より大変なのは、当直の翌日はまた朝から普通に1日仕事、

というのはやはりちょっと異常ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当時は「当たり前」と思ってやっていましたが、

他の職種に着いた高校の同級生と比べると、

仕事がきつく、リスクも大きいわりに収入はむしろ少なかったりで

医者はワリのいい仕事ではないな、と思っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人の健康を守る、命を預かる、という責任と奉仕の精神と、

早く技術を身に着けて先輩の医師に追いつき、追い越したい、

というモチベーションが、

過酷な労働条件に耐えるモチベーションだったような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、まだ若かったから何とか身体が持ったと思いますが、

そのツケが今、体のあちこちに来てるような・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今では、開業医となり、あまり頑張ると自分の命が危ないので、

十分注意するよう心がけていますが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんせ、ワタシの父などは、マジメな性格ゆえ

おそらくその勢いを保ち続けて医業を続けた結果、

過労、心労がたたり、わずか57歳で急死してしまったので、

やっぱ、あれは「過労死」だなあ、と思うわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「働き方改革」といいながら、

医者は結局まだまともな人間扱いはされていないらしい。

厚労省のヒトは、長生きするんだろうなあ。

 

 

 

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