ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2018.01.15

小耳症

 

 先日観たポール・スタンレー氏のことを調べていると、

彼が小耳症で、再建手術を受けていることを知った。

その関係で今はそういった疾患を持つ人々の財団の

スポークスマンもやっているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小耳症は先天性疾患でいろいろなレベルのものがあるが、

彼の場合はレベル3といいますから

耳介は痕跡的で外耳道閉鎖もあり、

右耳は完全に聴力がない状態だったようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小耳症に関しては再建手術をしますが、

通常、幼稚園から小学生の頃に段階的に耳介を形成していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず、胸の肋骨の軟骨部、肋軟骨で耳介の形を作り、

それを皮下に埋め込みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それが、定着したら、今度は後ろから持ち上げて、

耳介を「立たせる」形に形成していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 手術は耳鼻咽喉科または形成外科が行いますが、

ワタシの所属していた群馬大は耳鼻咽喉科で手術をしていたので、

ワタシも何回か経験があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、ポール・スタンレー氏は30代になってから、この手術を受けたようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小耳症の手術は、聴力を再建するためではなく、美容的な面から行うので、

場合によっては手術をしないで成人してしまう方もあるわけです。

子供のころ、それでいじめにもあってかなりつらい思いをしたとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大人になると、肋軟骨が固くなるので、曲げるだけでは形が合わず、

耳介の枠組みを作る際、いくつかの軟骨を組み合わせたりの作業が必要になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシも1人だけ、成人してからの症例、

たしか、20代の女性の方でしたが、経験したことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たしか、別の病気で来院され、小耳症があるので

耳介形成をお勧めして手術したように記憶しています。

その後どうされてるでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても、30歳の時に手術したというポール・スタンレー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 肋軟骨取るのに、あの胸毛は、やはり手術の時は剃毛したんだろうなあ。(^^;

 

 

 

 

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