ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2017.01.12

「声」と歌合戦

 

年が明けてもうしばらく経つので恐縮だが大みそかの紅白歌合戦の話である。

 

 

 

 

 

 

 

生放送、歌番組、というある意味シーラカンス的な

『生きた化石』のテレビ番組のスタイルを唯一今に伝える番組である。

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタシが、小中学生のころはいわゆる昭和歌謡全盛時代であり、

各テレビ局が生放送歌番組を持っており、

しかも視聴率の取れる看板番組であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日テレの「紅白歌のベストテン」

TBSの「歌のグランプリ」

フジテレビの「夜のヒットスタジオ」

テレビ朝日の「ベスト30歌謡曲」

いずれも人気番組であったがこの中で唯一低調であったTBSは、

その後「ザ・ベストテン」というお化け番組を作って一気にトップに君臨することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、大みそかは午後7時から日本レコード大賞、9時から紅白歌合戦、

というのが王道であり、

日本国民の大多数は8時50分にレコ大が終わるとすばやくトイレに行って

チャンネルを回し、紅白に備えたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか、最近の紅白はそのオーラが無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ナゼなんだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沢田研二が「勝手にしやがれ」で

石川さゆりの「津軽海峡冬景色」を破ってレコード大賞をとり、

そのまま、その2人が紅白で再び同じ曲で「対決」する、

なんていうのはなかなかに見ごたえがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インターネットを含むメディアの多様化によって、

そういった図式はすでに成立しなくなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそも「レコ大」の大賞曲なんてここ10数年、毎年全く聞いたこともない曲だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ムカシは、例えばその歌手に全く興味がなくとも、

ヒット曲というものは本人の意思とはカンケイなく聞き知っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 メディアが多様化した今は、そうではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その多様化に対応すべく歌手も「個人」ではなく

AKB48に代表される、「団体戦」になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅白の舞台に立つ歌い手の数はこの数年で爆発的に増えてるはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その結果、当然、個人の印象は希薄となり、

例えば歌声を聴いただけで「山口百恵」とか

「ちあきなおみ」「森進一」とった歌手が浮かぶことは少なくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば今年の紅白に出た団体歌手、

AKBやエグザイルやの歌を他の歌手が歌っても印象はあまり変わらないのでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、我々にとってはどうでもいいのであるが、

天地真理とか城みちるとか麻丘めぐみとかアグネス・チャンとか

個人の歌声と楽曲と時代がシンクロして刻まれる時代はもう終わったのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人間の声というのは独特のもので

ギブソンとフェンダーの音の区別がつかない人でも

歌声を聴いただけで松田聖子が歌っているとわかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 わずか2センチそこそこの声帯のどこにそんなバリエーションがあるのか、

また、その微妙なトーンの違いをナゼ誰もが聴き分けることができるのか

のどや耳の専門家としても実に不思議である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 歌の持つ「声」の要素が最近希薄になってるのは、

手書きの手紙が液晶画面のフォントに置き換わってるようで味気ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 見やすい、聴きやすいけど、画一的で印象がなく、残らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

いずれにせよ「The Golden Age of 歌謡曲」はもう過去のものなのだなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全国津々浦々の国民が共通のヒット曲を口ずさむ時代は終わったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、今回の紅白、シン・ゴジラ関係はすごく良かった。

 C1ApvPRUAAE9mYy

 

 C1AnkGHUUAUqiuK

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてワタシのキライな(妻はもっと嫌いな)SMAPが出なかったのは大変ラッキー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも個人的にはSMAPが出演して、

NHKのコント番組「LIFE」のキャラクターである

「週刊ゲスニックマガジン」のサイジョウさんが

SMAPに電撃インタビューするコーナーがあったら

サイコーだったんですけど。

 

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