困ったね、早めのパブ〇ン (ーー;)
毎年問題になり、最近も医家向けネット掲示板をにぎわしている事柄。
「風邪ひいたらしいので、早めに来ました。明日、○○を休みたくないので、何とかしてください。」
「風邪ひいたかもなので、悪くなる前に抗生剤ください。」
「風邪もらっちゃったので、点滴でもしてください。」
これらは、すべて、ダメです。
風邪の症状、セキとか、熱とか、のどの痛みを緩和する薬はあっても、
風邪そのものを治す薬はない。
注射だろうが、点滴だろうが、風邪を早く治す薬はないし、
抗生剤は風邪には全く無効です。
風邪はウイルス感染なので、自分の体の免疫で治す。
あったかくして、栄養のあるもの食べて、ともかく寝て治す。
休養が体の負担を減らすし、免疫系は寝てるときに活発になります。
お風呂も入ってOKです。
血行が良くなり、早く免疫細胞が病巣に到達します。
ただ、高熱で体力の消耗が激しいときは入浴は避けましょう。
風邪の2次感染で扁桃炎、気管支炎、中耳炎などを起こしたときは
必要に応じ抗生物質を使うことがありますが、
予防的に飲んでも、抗生物質でこれらを予防することは困難です。
むしろ、予防と称して抗生物質を飲んでいて
これらの合併症を起こしたときは治りが非常に悪くなります。
風邪であれば、免疫不全者を除き、特に子供などは40℃あっても抗生剤は使いません。
ともかく、風邪の初期には医者なんか行かないのが一番。
早く帰って寝てるに限ります。
ただ、唯一の例外がインフルエンザ。
抗インフルエンザ薬は早期の投与が効果的。
全身症状の強い高熱や、周囲のインフルエンザ患者の存在など
インフルエンザを疑う症状があった場合は早めに受診しましょう。
今日も、午前中A型出ました。
そもそも
「良かったね、早めのパブ〇ン。」
なんてCMがイケナイ。
市販の風邪薬はほぼすべて解熱剤が入っていますから、
それを飲んで熱が下がってよくなったと錯覚をして、
学校や職場に行ってウイルスをまき散らしたり、本人の風邪をこじらせたりする。
もっと、こういう事実をマスコミが伝えるべきでは。
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