ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2013.06.16

ヤバい若者


 先日、サッカーの試合で埼玉スタジアムに行ったときの話である。
 その時の相手は鹿島アントラーズ。
 関東を本拠地とする人気チーム、上位同士の好カード、
しかもJリーグ20周年記念試合であった。
 こういうゲームだと
ふだんサッカーをナマで見たことないヒトなんかも
スタジアムに足を運んだりする。
 バックスタンド上方、ワタシの席の隣にあとからやってきた
20歳前後と思われる若い男性2人組もそんな感じだった。
 「えーと、×○列の○×△番は、おお、ここだここだ。」
 スタジアムの段を上ってきてワタシの隣に腰を下ろす2人。
「おお、ここ、やばくね?」
「うぉー、これちょー、やべー。」
「やばいだろ?」
 
「うん、やべ、やべ。」
 最近の若者言葉では「ヤバい」は主として
オドロキを持った喜びを表す形容詞、もしくは感嘆詞である、
らしい。
 どうやら、初めてスタンドから見るピッチの様子に感動しているようだ。
 そのうち、場内アナウンスとともに
オーロラビジョンで選手紹介が始まる。
 まず、鹿島アントラーズの選手紹介です。
 時を待たず場内から割れんばかりのレッズサポのブーイング。
 それを聞いて、
「おおおおー、やっべー。」
「やべーー、やべーーー。」
 つづいて、我らが浦和レッズのスターティングラインナップです。
 場内湧きあがる歓声と打ち振られるたくさんの大きなフラッグの波。
「おお、見ろよあれ、やっべーーなあ。」
「うん、やべー、やべー。」
 ともかく、やべーしか言わない会話である。
 その後も応援歌が歌われたり、点が入ったり、勝利のホイッスルが鳴ったり
そのたびに2人して「やべー」を連発。
 おそらく、
「今日の試合、やばかったな。」
「ああ、チョーヤバかった。」
などといって帰ったんだろうなあ。
 まあ、言葉は時代とともに変わるものだから、
コミュニケーションの手段として成功していればいいんですけど。
 ここからはワタシの想像ですが・・・・
 とある病院で耳鼻咽喉科指導医のA先生が研修医のB先生と
頸部腫瘍の摘出手術をしています。
A「お、B先生、みて、CTと違うよ、これやばくね?」
B「ああー、センセイ、マジッすか、こりゃ、やばいっすねー。」
A「ほら、これ、こんな感じ、な、ヤバいだろ。」
B「あれあれ、いや、ヤバすぎですね。」
 実は、難しそうに見えた頸部腫瘍が、
いともあっさり無事摘出できた時の会話だとしても、
もし局所麻酔だったら患者さんは生きた心地はしないだろうな。
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