ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2011.06.16

いらない記録


 せっかく水曜日は午後休診なのに、
今日はポリオの予防接種があり、おまけに夜は耳鼻咽喉科の学会。
 10時過ぎに帰ってから風呂入って、
さあ、遅い晩飯食いながら録画でサッカー観戦だ。


  2011年J1第15節
   サンフレッチェ広島    0-0    浦和レッズ   (広島ビッグアーチ)
           (前半    0-0)
           (後半    0-0)


 テレビのスタジアムの映像、広島サポのなかに「首位奪還」のダンマクが。
 ええ、広島って今、2位なんだ。
 こっちは下から3番目。
 ううむ、今日は広島さんの、胸を借りるつもりで・・・、
いやいやここは勝たねばいかん。
 しかし、レッズのスタメンを見ると
GKの加藤はともかく、
暢久、啓太、そして平川・・・、やけに「古(いにしえ)」のメンバーじゃねえか。
達也だってもう相当レッズ長いし・・・・。
 オリンピックや怪我やらの影響で、ここんとこの若手路線が
すっかり影を潜めた「マスターズ路線」。
 案の定、ミッドウイークの連戦、アウェイということもあり
何となくまったりした展開でスリルの少ない
(攻められるときに限って「ウラを取る命」の寿人と
「なにが何でもシュート命」の李忠成のスリリングな攻撃を味わう)
あまり面白くない展開になってしまって・・・・
 いつのまにか酒飲みながらテーブルで寝てしまい、
気がついたら試合終了後の選手インタビューやっていた。
 昼間の疲れもあったが
まさか試合見ながら寝ちゃうとは・・・・。
 やはり試合内容にも問題ありなのでは・・・。
 しかも引き分け連続Jリーグタイ記録ですと。
 そんな記録、イラネー。
 さあ、週末、新記録作らないように・・・・。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

コメントはまだありません
2011.06.13

魂のゴール

 土曜日、CRPライブの関係で週末のJリーグは
翌日録画観戦。
 しかし、そもそも大宮のNACK5スタジアムは、
キャパが1万5千そこそこなのでチケット入手が難しい。
 で、なんと埼玉スタジアムでパブリック・ビューングもあったらしい。
 同じ街でパブリック・ビューイングとは、異例中の異例だが
以前埼スタでやってて、大宮の水増し入場者申告が発覚したことをうけての
NACK5なんだろうが、しっくり来ないなあ。


 2011年J1第14節
 大宮アルディージャ    2-2   浦和レッズ  (NACK5スタジアム)
           (前半   1-0)
           (後半   1-2)


 確かペトロのサヨナラ試合はJ2時代の大宮戦、
しかも負け試合・・・・。
 今回はペトロビッチ監督としては絶対勝ちたい一戦だったろうなあ。
 ラファエルはすごいストライカーなんだろうなあ、
と思ってるのは浦和サポだけなんだろうなあ。
 それにしても対浦和戦5試合連続6ゴールは
もはや相性とかそういうものを超えた「呪い」みたいなものを感じるなあ。
 ラファエルのヘッドのゴールなんてめずらしい、
って多くの大宮サポが書いてるし。
 まあ、0-2から追いつくことが何回もできるのは
そりゃ悪くないが、勝ち点1づつではなかなか進まないぞ。
 良かったのはGK加藤がJリーグ初先発で、
なかなかいいプレーを見せたとこ。
 そして、なんつっても24番、元気の「魂のゴール」じゃあ!
 あの体勢からのゴールイン、しびれましたなあ。
 しかし、そんな元気もオリンピック予選でしばし、離脱・・・・。
 でも、今週末は、オレが多分、埼スタに行くから、大丈夫じゃね?
(いまだジンクス継続中・・・・。)
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

2件のコメント
2011.06.12

CRPサマーライブ2011


 昨日6月11日の夜は、太田ミュージックアシストで、我が「CRP」のライブでした。
 たくさんの皆様に(お願いして)お越しいただきました。
2011年6月11日CRP Music Assist 004_ks
 さあ、ショーの始まりだ、いきなりセックス・ピストルズだー!
2011年6月11日CRP Music Assist 008_ks
 この間、アヤちゃんの赤ちゃんを取り上げた「土井先生」。
2011年6月11日CRP Music Assist 014_ks
 
 最近長男のファッションがパパに近づいてるらしい「野口先生」。
2011年6月11日CRP Music Assist 016_ks
 奥さんも元気になり良かったねの「前原先生」。
2011年6月11日CRP Music Assist 013_ks
 ウチの奥さんも手術終えて元気になりました。
2011年6月11日CRP Music Assist 034_ks
 今回は、パンク、ロックンロール主体の「突っ走り」プログラムだー。
2011年6月11日CRP Music Assist 027_ks
 まだまだこんなもんじゃねー、行くぜー。(怒涛の52歳!)
2011年6月11日CRP Music Assist 104_ks
 そして、うれしいゲストが。
 以前たびたびCRPのボーカルのお手伝いをしていただいた
ロック・バンド「ラッド・ユニオン」のエミちゃんが、
なんと行田でのライブのあとに
メンバーとともに応援に駆けつけてくれました。
 せっかくですので、アンコールも終わった後、
飛び入りで「ホンキー・トンク・ウイメン」を。
2011年6月11日CRP Music Assist 110_ks
 ロックな一夜のシメはこれだあー!
2011年6月11日CRP Music Assist 113_ks
 お越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。
 そしてこのブログを見た皆様、ナマで見てみたくなったでしょ、
次回ライブにはぜひお越しくださいね。
 おつかれさまでしたのビールはサイコーなのだ。
2011年6月11日CRP Music Assist 116_ks
 また、やるぞー。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

5件のコメント
2011.06.09

子供の頃なりたかったもの

 日本人宇宙飛行士、古川聡さんが乗ったソユーズの打ち上げが成功しました。
 この人お医者さんなんですね。
 実は、ワタシ、宇宙飛行士になりたかった。
 小さいころからテレビやマンガの影響で
宇宙に非常に興味があった。
 古川氏は1964年生まれでワタシより5歳下なので
「ウルトラセブン」に憧れて、と言ってましたが
ワタシはもうちょっと古く「鉄腕アトム」や「ウルトラマン」
東宝のSF映画なんかだなあ。
 ソ連の世界初の人工衛星スプートニクが1957年、
そして同じくソ連のユーリ・ガガーリンが初の有人宇宙飛行を成功させたのが1961年、
ワタシは1959年生まれなので、まさにスペース・エイジで、
1969年のアポロ・イレブンの月面着陸まで
米ソの宇宙開発競争をリアルタイムで見て育ったわけだ。
 しかし、じきに宇宙飛行士はあきらめた。
 宇宙飛行士にはスーパーな運動神経と強靭な体力が求められると知って、
体育が苦手で、当時クラスの半分以上ができる「さかあがり」さえ満足にできない自分などには
到底無理だと感じたのだった。
 そもそも、現実として当時はアメリカ人かソビエト人でなければ
宇宙飛行士の資格はなかった。
 しかし、宇宙へのあこがれは強く、
ロケットや宇宙関係の本は読みまくった。
 とくに小学校2年生の誕生日に買ってもらった
「宇宙旅行の話」というハードカバーの少年向けの科学の本は
ぼろぼろになるまで読んだもんだ。
(実は今も持ってる。1964年発行、著者は当時の国立科学博物館の館長だった。)
 月と地球、太陽系の成り立ちから、恒星の話、
銀河、星雲、ロケットの仕組みや、宇宙開発の話など本当にわくわくしたもんだ。
 光の速さと「光年」の概念などを知り、気が遠くなるような感動を覚えました。
 あの星の光は、ずっとずっと昔、まだ地球上に恐竜がいたころ発したものだとか、
光の速度で飛んでもいちばん近い恒星にも何年もかかるとか、
宇宙の偉大さを感じていた。
 で、宇宙飛行士をあっさりあきらめた少年は
その後ずーっとしばらく「天文学者」になろうと思っていた。
 新しい天体を発見したり宇宙の神秘を探るのだ、
と思っていた。
 しかし、数年後その夢があっさり消滅することになる。
 ある時、本を読んでいて重大な事実を知るのである。
 天文学者の主な仕事は「計算」である。
 さまざまな天体の運動や軌道、距離などをを計算しまくる。
 実は、小学校時代最も苦手で、嫌いな教科は「算数」であった。
 とくに「図形」はまだいいが、「計算」が苦手で苦手で…・。
 ともかく、その事実を知った時、天文学者はすっぱりあきらめました。
 「天文学的数字」なんちゅう言葉も算数ギライをビビらせるには充分で・・・・。
 (今考えれば、計算はコンピューターがするわけで、
紙に鉛筆でするわけではないのですが、
当時 2ケタの割り算に四苦八苦 していたワタシとしては
こんなこと一生やりつづけるのはトンデモナイということだった。)
 もし、オレが算数が得意だったら、今頃は医者ではなかったかもしれない。
 そうすると、このブログタイトルも 「ロックな望遠鏡」 とかだったりして。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

5件のコメント
2011.06.08

電気ポットの化学


 昨日妻が「ポット、壊れちゃったよ。」
と言った。
 えー、パソコンに続いてまた電化製品の故障かよ、
と思ったが、そういえば前日確かオレがポットの掃除をした。
 お湯がカラになったので水を入れようとして
ふと見るとなにやら中にいっぱいこびりついている。
 たまにはこれを取ってやろうとガリガリこすったり、逆さまにしたリしたんだった。
 確かにスイッチを押すとごわんごわんすごい音が鳴ってるだけで全然お湯が出ない。
 オレが壊しちゃったのか。
 新しいの買おうか、と言う妻に、いやちょっと待て、
とインターネットで検索。
 いろいろ調べると診断としてはポンプの中に石がつまっちゃったらしい。
 オレが不用意にガリガリしたせいだ。
 異音がしたりお湯の出が悪い時はクエン酸洗浄で良くなるらしい。
 レベル的には異音もものすごく大きいし
お湯も出が悪いどころではなく全く出ないので
果たしてこれで救命できるか。
 ともかく「クエン酸洗浄剤」をスーパーで買ってきて妻に試してもらった。
「どうだった?」
「全然ダメみたいねー、でももう一回やってみる。」
 すると2回目は音がやや小さくなり、ちょろちょろお湯が出るようになった。
 お、ひょっとしてイケルかも?
 で、もう一回クエン酸洗浄して
今朝になったらポットは復活!
音も故障前より静かになっていた。
 なんか、お湯出口から細かい石も出たそうだ。
 ヨカッター\(⌒▽⌒)/
 で、そもそもナニが起こったのか?
 クエン酸ってのは大学の生化学でクエン酸回路なんつーモノを丸暗記させられたが
ほとんどゼンブ忘れた。
 しかし柑橘類や梅干などにも含まれる物質だ、くらいは知ってる。
 クエン酸は調べてみるとこんな化学式
   CH2COOH
   |
 HOCCOOH
   |
   CH2COOH
 これはカルボキシル基がついてるから弱酸だな。
 一方ポットの水垢は炭酸カルシウムCaCO3だそうだ。
 これらが反応してクエン酸カルシウムCa3(C6H5O7)2と
クエン酸水素カルシウムCaH(C6H5O7)になる。
 なるほど
  酸+塩基→塩(えん)+水
 ということだ。(これなら高校生レベルだ、ナツカシイっすね)
 このできる塩のうちクエン酸カルシウムは水にやや溶けにくいので
クエン酸量を過剰にして水溶性のクエン酸水素カルシウムにしてしまうと。
 おお、なんかスッキリした。
 お湯とともに出てきた小さい石はクエン酸カルシウムだったかも。
 ついでに、じゃあなんでポット内に炭酸カルシウムがたまるのかも調べてみた。
 もともと水道水に溶けてる炭酸水素カルシウムは、
 Ca(HCO3)2  → Ca2+  + 2HCO3-
のように電離して解けている。
ところが、このような水を煮沸すると炭酸水素イオン HCO3- が分解して、
  2HCO3- → CO3 2-  + H2O + CO2
となり
  Ca(HCO3)2  →  CaCO3↓  +  H2O + CO2
という反応が起こり、水に溶けにくい石灰石の主成分である炭酸カルシウムCaCO3
ができると。
 なるほど電気ポットは煮沸するからか。
 やっぱり、化学、大事だす。 
 ところで、我がロックバンド「CRP」の前原先生の奥様が尿路結石とのことで
先日前原先生から相談を受け
泌尿器科医であるワタシの弟に紹介した。
 そして弟に「体外衝撃波結石破砕術」いわゆる「石割り」をやってもらったそうな。
 前原先生の奥様が術後尿中に砕けた石が出たと言う話を聞いて
失礼ながら、ふと連想してしまった。
 こっちも調べたところ、カルシウム結石はクエン酸で解けるが
クエン酸を多く含む食品を食べても
結石の原因であるシュウ酸の摂取量も増加するので勧められないと。
 人間はポットより複雑なので
ウメボシ食べてもダメらしい。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。
  
                      

コメントはまだありません
2011.06.06

元気な24番


 昨日は久々の埼玉スタジアム。
 いろいろ忙しくアウェイも含めてずっと行けなかったので
サッカー見に行くのは4月24日の名古屋戦以来、
今年はまだ2回目ってことだ。
 リーグ中断もあったが、これはかなり異例だ。
 天気予報では、突風、雷など気になることいってるので
それなりの装備をして家を出る。
 あらかじめ決めておいたことがある。
 今日はレプリカを買おうと。
 毎年、新しくなるユニにあわせてレプリカを買うのだが、
どの背番号にするかで迷うのである。
 ちなみに去年は8番柏木だった。
 10番ポンテと大分迷ったんだった。
(ポンテの退団時期がはっきりしなかったので購入時期が遅れた。)
 今年は、決めていた。
 24番である。
 それにしても、なんで2桁背番号は1000円以上高いんだー。 
(特にかつて11番を購入した時に理不尽さを強く感じたなあ。)
 で、そのレプリカを来て席につく。


 2011年ヤマザキナビスコカップ1回戦第1戦
   浦和レッズ    2-0    モンテディオ山形   (埼玉スタジアム2002)
        (前半  1-0)
        (後半  1-0)


 ここんとこのレッズの集客数と、橋の天気予報、
リーグ戦でなくナビスコであることを考えれば
ガラガラなんだろうなあ、と思ったが、
今日はメインアッパー入れてないわけね。
 
 梅雨空とあいまって、何となくサビシイ。
・抵シ撰シ托シ大ケエ・匁怦・墓律蜿悶j霎シ縺ソ+014_convert_20110606064708
 さて試合は主導権を握るべく積極的にボールポゼッションをするレッズと
密着マークでバイタルエリアから中では仕事をさせまいとするモンテディオの
「予想通りの」試合展開となった。
 磁石のようにくっついてくる山形ディフェンスに
なかなかシュートを打たせてもらえない。
 しかし、この間からの2トップによって、
フォワードにある程度柔軟性が出てきた。
 高崎のPKはそんな「スペースに出る動き」が奏効した。
 後半達也の投入によってさらにスペースへの意識が出たが、
それも次第になぜか足元へのパスに戻っていってしまう。
 必然、カットされ、押し込まれ、あわやという場面も数回。
 しかし、それを打開した、原口元気の追加点。
 やっぱり24番を選んで間違いなかった。
 あの左45度は「原口元気ゾーン」だなあ。
 かつて「デル・ピエロゾーン」ってのがあったけど。
 さらに歴史を遡れば「右45度」といえば釜本。
 「左サイド杉山からのセンタリング、右45度の釜本にわたりゴール!」
鈴木文弥アナウンサーの声が蘇るなあ。(古っ)
 調子に乗って話しがそれたが、元気には今後もますます元気でいてほしい。
 ところで前半の元気の「幻のゴール」だが、
あれ、なんでオフサイドなの?
 いやあスタジアムではてっきり最初の原口のトラップがハンド取られたのかと思ったが、
かえって録画見たら高崎のオフサイドの判定だった。
不可解だ。
・抵シ撰シ托シ大ケエ・匁怦・墓律蜿悶j霎シ縺ソ+020_convert_20110606064821
 レッズはようやく、名古屋戦以来の公式戦今季2勝目を上げた。
 ともかくこれで、オレの行く試合は全部勝つ、それ以外は勝てない、ということがわかった。
 いや、それじゃ困るんだが・・・・。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

4件のコメント
2011.06.05

パソコン壊れたの続報

 パソコンを修理に出して見積もり報告を待っていたが、
結果は「×」!
ハードディスク不良により交換とのこと。
 なんでだー。
 一体オレが何をしたちゅうんじゃー!
 このままではデータが全部消えてまうので、
とりあえず、修理を中止し返却してもらう。
 一方でネット上でデータ復旧業者を探すと
これがけっこうあるんですね。
 そりゃそうだ、これだけビジネスやプライベートにパソコンが普及してれば
その分故障、トラブルでのデータ復旧のニーズもあるというものだ。
 お相撲さんの壊れた(壊した?)携帯から
八百長データが復旧されたくらいだから、
オレのパソコンのデータも復旧できるのではないか。
 それにしても、修理出してハードディスク交換とわかって、
返却して他の業者でデータ復旧して、バックアップとってから
またメーカーに修理出すって、すごい二度手間三度手間ではないか。
(それだけで料金取られてるし。)
 可能な技術なら、メーカーで一括して面倒見てくれたっていいじゃん。
 そもそも買って 1年2ヶ月 で壊れるようなパソコン作ってるくせに。
 逆にすぐ壊れるパソコン作ってるからそこまでやってると
手間が大変なのか・・・・・。
 パソコンだから命にかかわらないけど、
自動車メーカーだったら大変なことだぞ。
(お医者さんなんてもっと大変だ。)
 ったく、もう[emoji:v-359]。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

コメントはまだありません
2011.06.02

全米医師連盟の提言


 最近インターネットで見た興味深い記事に次のようなものがあった。
全米医師連盟の提唱するプライマリケアのガイドライン、
いわゆる初期治療に当たる医師への「べからず集」である。
 日常診療で不要な検査、やってはいけない治療をまとめ
そのトップ5を発表したものである。
 なかなか面白いので見てみましょう。
 まずは「一般内科」編から。


1.発症早期の腰痛の画像撮影は原則行わない
2.無症状かつ健康な成人へのスクリーニングを目的とした血液生化学検査、尿検査は行わない
3.無症状かつ低リスク者への心電図を含む冠動脈スクリーニングをしない
4.脂質異常症の初期治療にはジェネリックのスタチンのみを用いる
5.65歳未満の女性または70歳未満の男性で危険因子がない場合には、DEXAによる骨粗しょう症スクリーニング検査を実施しない


 「スイマセン、昨日から腰がすごく痛くて、立てないんです。」
「(ぎっくり腰だと思うけど)レントゲンとって見ましょう。」
は、ダメ!
 「最近、酒の量が多いので肝機能調べてほしいんですけど。」
もダメ!
「親が心筋梗塞で死んだんで、最近胸が気になるので心電図とって見てください。」
もダメ!
「最近は若いヒトでもダイエットなんかで骨粗しょう症多いんですよね、調べてみますか。」
もダメなのだ。
 もちろん人間ドックや検診では問題ないが、日常診療ではダメよ、ということだ。
 まあ、この辺はワタシがかかわることが少ないので、
なるほどそういうものなんだなあ、
という感想ですが。
 続いて、耳鼻科に大いに関係のある小児科領域の「べからず集」


1.streptococcus陽性でない限り、咽頭炎への抗菌薬処方を行わない
2.意識消失やその他の危険因子がない軽症の頭部外傷例に画像診断を行わない
3.滲出性中耳炎では専門医への紹介を早期に行わない
4.小児の親に市販の咳止めや感冒薬を使わないようにアドバイスする
5.喘息を適切にコントロールするための吸入ステロイドを使用する


 なるほど、そうだよねー。
こちらはおおいに納得。
 streptcoccusは溶連菌のこと。
当院では疑わしい子には溶連菌検査をして
陽性なら抗生剤を出すけど陰性なら出しません。
 熱が高いからと言っていきなり抗菌剤を子供に出す先生わりといるんだよなあ。
この間は、0歳の子の発熱に初回から出ててびっくり。
カゼ薬と言われたそうだ。
 「風邪」であれば抗菌薬は不要なわけで、自分で言ってることが矛盾してるぞ。
風邪ならば39度あっても40度あっても抗菌剤はいらないわけだ。
 この記事には患者側のプレッシャーに負けて抗菌剤を出さないように
このガイドラインを見せて親に納得してもらう、とある。
 しかし、医者のほうからさしたる説明も無く
抗菌剤出しちゃうんでは話にならんな。
 3番の「滲出性中耳炎」に関しては日本と米国で事情が違うので
ちょっと説明します。
 アメリカでは小児科医はすべてのプライマリケアを担当するために
ちゃんと、子供の滲出性中耳炎を診断するトレーニングを受けてます。
いわば小児科医と耳鼻科開業医を合わせた存在です。
専門医ってのはもう病院にいて中耳炎の手術をする段階。
 日本の小児科医は、ワタシの知る限りでは、
きちんと滲出性中耳炎(場合によっては急性中耳炎も)の診断をできるヒトがあまりいないので、
(いや、いるとこにはいますよ、そりゃ)
やはり耳鼻科にかかってください、といいたい。
 咳はむやみに止めてはいけないし、
市販の感冒薬には解熱剤が入っているので
症状をマスクして悪化させてしまうことがあるからだろう。
 でも、見てると風邪で「ロキソニン1日3回」とか
「二フラン1日3回」なんて処方する先生もいるので困ったもんだ。
(まあこれは大人の場合だけど)
 子供の喘息⇒吸入ステロイドはもう常識みたいなんだけど
いまだに子供の喘息にテオドールから出す先生って、いるんだよなあ。
 日本でもこういった「べからず集」が浸透すれば
膨れ上がる医療費に歯止めをかけたり、
耐性菌の出現が抑えられたり、
患者さんが適切な医療を受けられると思います。
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

2件のコメント
2011.06.01

廃用萎縮


 術後1ヶ月を過ぎておかげさまで妻の足はだいぶ良くなってきた。
 室内では杖なしでけっこう歩いてるし、
外を歩くスピードも大分速くなった。
 それもこれも術後早期のリハビリが功を奏してると思う。
 以前も書いたけど、手術翌日から歩行訓練を開始したわけだ。
 施設によっては術後ずっと安静でようやく今頃から本格的にリハビリなんて
病院もあるらしい。
 しかし安静を続けると筋肉は萎縮してしまい
元の状態に戻るのには大変な時間を要する。
 これを医学的には「廃用萎縮(Disuse Atrophy)」と呼ぶ。
 頑強な肉体を持つはずの宇宙飛行士が長期間無重力の宇宙に滞在すると
地球帰還後歩けなくなってしまう、あれだ。
 人間に限らず生物は日常使うべき器官、機能を使わないでいると
その部分の機能や大きさが退縮してしまう、という現象が起こる。
 モグラの目みたいに進化の過程や世代を重ねて起こるものもあるが、
主に個体の時間的経過で起きるものをさす。
 いずれにせよ、筋力を落とさずに、常に使い続けるのが
回復への早道ということで、
毎日彼女にはめずらしく欠かさず筋トレ、散歩をしている。
 ・・・・・・・・・・・・
 
 ところで最近テレビを見ていて彼女がポツリ。 
「ああ、この人どんどん眼がちっちゃくなるわね。
そのうち無くなっちゃうんじゃないかしら。」
 テレビに映っていたのは菅直人首相であった。
 そういえば、これが以前の顔。
images・狙convert_20110601163818
 こっちが最近の顔。
PN2011052701001178_-_-_CI0002_convert_20110601164046.jpg
 確かに眼がちっちゃくなっとる。
 いろいろ都合の悪いことを敢えて見ないように眼をそむけていたので、
「廃用萎縮」してきちゃってるのかなあ。
 
♪居眠りばっかりしてたら、眼がちっちゃくなっちまったー
(トランジスタラジオ/RCサクセション)
人気ブログランキングへ

↑ランキングに参加しています。応援のクリックをよろしくお願いいたします。

コメントはまだありません
医療系をまとめました。
2011年6月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
最近の投稿 最近のコメントカテゴリー アーカイブ