ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2011.02.15

音響外傷


  CRPのライブが3月、その前にオーディオメトリーのライブが、
今度の日曜日、ということで、
ここんとこ週2でバンド練習になっている。
 かたや「パンク系」一方は「ハードロック系」と、
ジャンルは異なるが、どっちも、相当ウルサイバンドである。
 で、この頃、練習が終わって家に帰ると、
両耳で耳鳴りがしている。
 以前も「キーン」という、高音の金属音的な耳鳴りはタマにあったんだが、
最近は、ちょっと違う。
 いわゆる「セミの声」なのだ。
 耳鼻科医として言うと、これはちょっとヤバい。
 もちろん原因は騒音だ。
 強大音を聴いた時、内耳細胞がダメージを受けて、
機能が低下すると起こるのが耳鳴りだ。
 病名は「音響外傷(アコースティック・トラウマ)」という。
 多くは一過性なので、じき消失するが、
内耳細胞が死んでしまうと耳鳴りは残り、一生治らないことになる。
 難聴は一般に4000ヘルツ付近の「高音部」から起こるので、
この部分の難聴では高い、金属音様の耳鳴りとして自覚されることが多い。
 しかし、ダメージが強いと、中・低音部まで冒されるので、
シュワシュワいう、いわゆるセミの声のような耳鳴りになる。
 妻に言ったら、
「へー、何ゼミが無いてるの?」
とききやがる。
 そんなん、「アブラゼミ」とか「クマゼミ」とかに決まってんだろー。
 頭の中で「ツクツクホーシ」が啼きだしたら、
そりゃもう耳鼻科の病気じゃないから。

 今のところ、一晩で治ってるけど、今後、練習の時は耳栓しようかなあ。
 うるささや 岩(ロック)でしみいる セミの声
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