ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2011.01.23

指揮者のない音楽会

 昨夜は足利市民会館でNHK交響楽団の定期演奏会を聴いて来ました。
 思い返せば2年前、この人たちに誘われて
足を運んだN響の足利定期公演。
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NHK交響楽団」←その時の記事です。
 あれから、我々の「クラシック道」が始まったのだ。
 当時のブログを読んでもわかるように、あの時は緊張して行ったもんだが、
その後すっかり場数を踏み、
行ったコンサートの数も昨年1年で8回。
 サントリーホールもオーチャードホールも複数回経験して、
もう怖いもんは無いぞ。
 ふふふ、どっからでもかかって来なさい、
みたいな気持ちで臨んだのだった。
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 今回の、「お題」はブラームス。
 指揮はイオン・マリンさんと言うショッピングモールみたいな名前のヒト、
1960年ルーマニア生まれ、ということはオレより1個下の50歳か。
 前半の曲が終了し、15分の休憩。
 しかし、時間が過ぎても一向に楽団がスタンバイしない。
 どうしたかと思っているとアナウンスがあり、
指揮者の体調不良のためしばらくお待ちください、とのこと。
 おお、ドクターコールかかったらどうしようと思うも、
飛行機や船じゃないから、まあそういうこともないかと思いなおす。
 そして、N響の理事長と言う方が出てきて
(理事長、足利まで来てるんだ!)
指揮者が、嘔吐発熱のため演奏不能なので、
指揮者なしで後半のプログラムを演奏いたします、
という説明をした。
 ここで、医師2人と薬剤師2人は「病名」は何だろうと、
カンファランスを始める。
 足利に来て食った仕出し弁当に当たったか。
 いや、それならほかの楽団員も。
 ひとりだけガイジンなので、別のモノ食ったのでは。
 じゃあ、ノロウイルスか。
 いや、ノロは潜伏期間が1、2日ありすぐは出ないぞ。
 出るとすれば、6時間以内に発症する黄色ブドウ球菌だ。
 しかし、夏場と違い、ブ菌は冬は出ないのでは。
 結局我々としてはインフルエンザだろうという結論だったが、
ともかく、そんなこんなで
後半のピアノ四重奏曲(シェーンベルク編)は
指揮者なしで、コンサートマスターの「弾き振り」で演奏された。
 これがなかなか凄かった。
 確かに前半の2曲は体調不良のためだったのか、
何となくメリハリのない演奏だった。
 その時は地方公演だと思って手抜きか、とも思ったのだが、
この後半戦の緊張感はすごかった。
 レッドカードで退場者が出たのでかえってチームに意思統一が生まれ、
前半とは別のチームになってしまうみたいな。
 オケ全員が神経を集中させ、
また聴衆も、ああ、うまくいきますように、
とこれまた大いなる緊張感を持って聴いていた。
 けっして単純ではない曲だと思うので、
途中若干ヤバそうなとこもあった気もするが、
全体として見事な演奏で、コンサートマスターも、楽団員も実力あるなあ、
と思ったものでした。
 ともかくめったに聴けない体験をして良かったです。
 コンサートマスターのバイオリンと、第1チェロ奏者(っていうのか)のヒトが、
体とともに楽器のヘッドの部分を大きく揺らして、
全体のリズムキープをしようとしてました。
 おお、これってCRPのライブの時、リズムがヤバくなってくると、
オレが、ギターのヘッドを大きく揺らしたり、
体全体でリズムをとったりして、
他のメンバーに合わせてもらおうとするアレと一緒じゃん。
 やっぱ、音楽はライブだよなあ。
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