ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2010.02.03

ヘルシーな生活

 今朝の「下野新聞」を開くと
「ご用心、ノロウイルスが猛威!」
なんて記事が目に飛び込む。
 もう、遅いわい、って、そりゃ医者のセリフじゃないわ。
 おかげで体重が2キロも減って、まあダイエットには効果あったか。
(いや、この手のものはまた戻っちゃうけど。)
 まったく、健康のありがたさを実感しましたね。
まだ、おなかの調子が悪く、雑炊作って食べてますけど。
 早く、カツ丼食いてー。
 さあ、この手の体重減少がほどなく戻ってしまうのはなぜでしょう。
 「ヘルシー」って言葉、最近よく使いますね。
「低カロリーで、とってもヘルシー。」
「ヘルシーなメニューなので、体重の気になる方も安心です。」
 このように近年では
「ヘルシー」≒「低カロリー」
という意味で用いられますね。
 でも当然「Healthy」は「Health」の形容詞形ですから、
「健康な」「健康的な」という意味です。
 そう、現代社会では「低カロリー」が「健康的」になっている、
きわめて不健康な時代なのです。
 古来、人間を含む生物の最大の命題は「生存」でした。
 いかに、食いつなぐか、いかに、死なないか、という試行錯誤を
生命は何億年も戦って来たのです。
 われわれ人間の体に「血糖値を上げるホルモン」と「血糖値を下げるホルモン」
があるのはご存知でしょう。
ここで、注目する点は、
血糖値を下げるホルモンは「インシュリン」1種類しかないのに対し、
血糖を上げるホルモンは、なんと5種類もあるのです。
 それ以外にも人間の体は、肝臓や脂肪組織や神経系等に何重にも
「飢餓対策」が織り込まれています。
 絶食で「プチ飢餓状態」に入った体は、「飢餓対策スイッチ」がONになってるので、
効率よく栄養をとりこもうとする状態になってるはず。
だから、絶食の後リバウンドでかえって体重が増えたりします。
 生物としての人間はずっと飢餓におびえており、肥満が問題になるなんて、
長い長い人間の歴史において、今日初めて起った事態です。
今も、世界には「肥満」が「富と美の象徴」と考えられる国もあるようです。
 
 それよりもっと大きな問題は、
今もなお、地球上では、飢餓で亡くなっていく人も数多くあるということです。
「飢餓」の問題を解決したのは、むしろ全人類の一部に過ぎないということ。
 それこそ「Healty」な地球にするために、人類はもっと努力せねば。
 早くカツ丼食いたい、なんて言ってる場合じゃないぞ。
 そんなわけで、今年も「浦和レッズサポータークラブ」の会費と同時に
「ユニセフ」と「国境なき医師団」に少しばかりの協力をしてきます。
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