ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2010.01.03

君子危うきに近寄らず

 年末に書いた「マダムの天ぷら」うけたなー、と妻に話したところ、
「元医局員が拍手したんじゃないの。」
との答。
 なるほど、ちょうどウチが出した年賀状にブログのアドレスも載せていた。
 まてよ、ということは・・・。
 ひょっとして当のマダムも読んでる
 やっべー。
 悪意は無いのでカンベンしてください。
 じゃあ、ついでに医局員ネタでいってみる?(←反省してない)
 私の後輩でT先生という男がいました。
 真面目で優秀、キレイ好きで努力家、完璧主義のヒトなんですが、
完璧主義者ゆえ、その慎重さ、用心深さはしばしば常人の理解を超えたところにある。
 彼は、魚を食べない。
 別にキライなわけではない。
 理由は「万一、骨がのどに刺さると困るから」。
 だから、お刺身やなんかは食べるのだが、焼き魚、ウナギなんてのは絶対口にしない。
 彼の家は代々耳鼻咽喉科医なのだが、
子供の頃よっぽど苦しんでる患者さんでも目にしたんだろうか。
 まあ、落ちるのが怖いから飛行機にゼッタイ乗らないなんてヒトもいるくらいだから、
(元オランダ代表のベルカンプ氏とか)
その考えもあるかと思うが、飛行機は死んじゃうけど魚の骨では普通は死なないけど。
 さて、これも遥か昔、私が大学病院にいたころのある日曜日のことだ。
 ナースステーションで病棟のカルテを書いてると看護婦さんが
「先生、急患来ます。オペになりそうです。」
 つかまっちまったよ。日直でもないのに。
早く自分の受け持ちだけ診察して、とっとと帰りゃよかった。
「はーい、で、何のヒト?」
「食道異物です。エビフライ食べたら、どうも尻尾のところが胸につかえちゃったみたいです。」
「しょうがねえ奴だな。まあ、喉頭ファイバーで見あたらなければ全身麻酔で食道鏡だな。」
 てなことで、ばたばた準備をしてるとナースステーションにT先生が入ってきた。
「ああ、T先生、ちょうど良かった、食道鏡手伝ってくれる?」
「いいすけど、なんですか?」
「それが、馬鹿な奴がいてさ、エビフライ食ったらのどにつかえちゃったんだって。笑っちゃうよね。」
 それを聞いたT先生がぼそっとつぶやいた。
「そうか、エビも危ないのか・・・。」
 って、そこかい!
 T先生、この間お会いしましたが、健康づくりのためとはいえ、
毎朝3時から2時間も筋トレしてては、
かえって体をこわすのでは、といらぬ心配をしてしまいます。
くれぐれもほどほどに。

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