ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.12.11

またまたご質問にお答えします


 またまたご質問が。
先生、いつもブログ拝見させていただいています。
息子(中2)が、新型インフルになり(11/15から)
一週間で治り、翌週(1週間)、鼻水、頭痛、咳、のため、鼻と咳の薬を服用していました。
次の週(先週)は、ずっと頭痛で、12/5に近所の内科に診て頂いた所、風邪が長引いたと言う事で、抗生物質と、痛み止めと、鼻水の薬と、咳止め(咳はでていなかったのに…??)が出ました。
抗生物質を飲ませていいのか、迷って、頭痛薬だけ飲ませていました。
今週もずっと頭痛が治らず、痛み止めも効かないので、近所に神経内科があり、昨日(12/10)診ていただいた所、蓄膿からくる、頭痛とわかりました。
わかって、ほっとしたのですが、蓄膿といえば、耳鼻科の先生に診ていただいた方がいいのかと、また心配になっています。昨日(12/10)から服用している薬(1週間分出ました)は、メイクアクトMS錠、ムコダイン錠、カロナール錠(痛い時だけ)です。お忙しい所、質問してすみません。よろしくお願いいたします。

 さあ、チクノウですね。
 そんなん、耳鼻科に行った方がいいに決まってんじゃん
といいたいところですが、
その神経内科の先生の実力もわかんないので、
副鼻腔炎の知識も深くスゲエできる先生だと、大変失礼ですのでまず、一般的にお話します。
質問者が日本のどこにお住まいの方だかわかりませんので、
中にはご近所の耳鼻科でも副鼻腔炎の知識の浅い人もいるかも知れないし。
 この場合は最初インフルエンザが先行し、
2次感染として副鼻腔炎(蓄膿症)になった、と考えるのが妥当なところです。
 神経内科で、レントゲンかCTかMRIを撮って、診断されたのでしょうから、
診断そのものは問題ないでしょう。
 治療は、まず、抗生物質、消炎酵素剤(ノイチーム等)去痰剤(ムコダイン等)
の内服です。場合によっては抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬などのアレルギー薬を併用します。
 メイアクト、ムコダインもいいでしょうね。
私なら、こういう時は「キノロン剤」を出しますが。
カロナールは痛いときだけ、っていう出し方も好感が持てます。
 中2でもあればきちっとハナかめるので、耳鼻科に通って
鼻処置、ネブライザーなんてのは必要ないでしょう。
昔みたいに「ジビカはひたすら通院」ってのは過去の話。
副鼻腔炎なら1~2週に1回様子を見せに行けば充分。
 ポイントは
①症状が良くならなかった時
 →これは、もう耳鼻科行くしかないでしょう。シュミットなんかする必要もあるかも知れません。
②症状が良くなった時
 →もう一度、お医者さんに行って、レントゲン(CT,MRIの必要は無い)で
  陰影がなくなってるか確認してください。
 蓄膿症は自覚症状が消えても、副鼻腔に病気が残ってることがあります。
放置して慢性副鼻腔炎に移行しちゃうと大変厄介です。
副鼻腔炎かどうかは、レントゲン撮らなくてもわかることは多いですが、
治ってるかどうかは耳鼻科医でもレントゲン撮んないとわかりません。
 あ、あと、もし「蓄膿症」が片側なら、上の歯の虫歯の有無もチェックしましょう。
「歯性上顎洞炎」っていうチクノウもありますので。

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