ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.11.10

タミフル・ドライシロップについて

 ついに怖れていた事態が・・・。
 今日の連絡で、タミフルドライシロップが在庫薄だという事らしい。
 ここんとこの新型の猛威で、需要が急速に増大したためだろうが、
これは厳しい。
 一説には「予防投与」と称して、タミフルをばら撒いたアホ医者にも責任の一端があるかも。
 先日、予防投与の危険性について当ブログで述べ、
(「インフルエンザ困った話」参照。)
その後実際に医師会を通じて、「予防投与」をしないように文書が流れた。
 しかし、その通達の後に来た患者さんでまた「別の小児科医院」で
いまだにタミフルドライシロップが予防と称して、処方されていた。
まあ、ココのセンセイは他の点でもいつも、ちょっとアレなんだけど。
 また、医療機関等での「買占め」もあるのかもしれないが、
これについては、お上が目を光らせてるはず、だが。
 今日来た問屋さんの話によると、
急にタミフルを販売するメーカーの人が問屋さんに顔を出さなくなったらしい。
 ここんちは数年前のトラブルの時も急に姿をくらましたとのことだ。
 あの年は本当に大変だった。
タミフルの消えた冬」参照。
 今のところは「リレンザ」や「タミフルカプセル」に関しては、安定して供給されるらしい。
 カプセルが飲めず、吸入ができない子供に対しては、
また数年前のように、薬剤師のコミネ君にお願いして、
カプセルを割って調剤してもらうことになるかも。
 念のため言っとくけど、
リレンザが上手く吸入できない子に、喘息などで使う「吸入器」に入れて
吸入させるのはゼッタイダメです。
 これ実際にアメリカで死亡例があり、リレンザは吸入器で使わないで、
という通達が出ています。
 またぞろ、そーゆーことを知らないお医者さんがいないともいえない。
「タミフルが無いんで、リレンザを、いつも使ってる吸入器に入れて吸ってみるか。」
などといわれても、しないように。
 季節性のインフルエンザの時までに、タミフルドライシロップが間に合えばいいのだけど。
やはり、季節性の予防接種はしておいたほうがいいでしょうね。
もっとも、こっちもなくなりそうな勢いだけど。
 ともかく、皆さん、くれぐれも 冷静な対応 を。
全員が協力してこの事態を乗り切りましょう。
 我々もあらゆる手段を尽くして、全力で努力しますので。

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