ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.03.03

メドレー・リレー

 相変わらず、発熱の患者さんが多いです。
 インフルエンザや、溶連菌は子供が学校や保育園でもらうと
家族内にリレーのように感染が広がります。
 中には、保育園に行ってるY君みたいに一人で
最初「インフルエンザA型」、
治ったと思ったら、「溶連菌感染症」
その後すかさず「インフルエンザB型」になり、
こないだから「急性中耳炎」の治療中です、なんてかわいそうな子もいる。
 さしずめ「個人メドレー」ってとこですね。
 先日、来たFさんのお家はH君、Yちゃん、T君の3人兄弟です。
先週初めに一番下のT君が発熱、「インフルエンザB型」でした。
 続いて、Yちゃんが熱を出して来院。
「あー、感染っちゃったのね。」
とのどをみると、いや、こりゃ違うぞ。
診断は「溶連菌感染症」。
 おやおや、まあ、と思ってたら次の日にお兄ちゃんが熱発。
「どっちかねー。」とのどをみると
「うーん、こりゃ、溶連菌じゃないね、インフルエンザの検査しましょう。」
で、調べると果たして「インフルエンザ」。
しかし何と「A型」!
また、別口をもらってきちゃったんだ。
 3人3様の感染症で、いずれも出席停止。
お父さんは頭を抱えてましたね。
家にいる3人がお互い感染らないようにせねば。
しかも、両親も。
 で、今日、最後に「A型」になった一番上のH君が、治癒証明書をもらいに来院。
「あー、元気になったねー、よかったねー。」
で、のどをみると、
「あれ、ひょっとして、溶連菌、感染ってるかも。」
調べてみると、これがバッチリ「陽性」。
 「出席停止」は残念ながら、延長になりました。

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2009.03.02

謎の測定情報

 時々、よくわかんない人がかかることがあるが、
今日の方も良くわかんなかったなー。
 いや、正確に言うとその81歳の患者さんはフツーの方で、
鼻がのどにまわってしまう、とのことで来られたのだが、
問診票の「どうしました?」のところに
「測定結果で・・・」
と書いてありました。
 患者さんが持ってきたのが「良導絡測定情報」なるコピーでした。
 「りょうどうらく」と読むのでしょうか。
早速手元のパソコンでググッたら、どうも鍼灸のツボの話らしい。
ノイロメーターなる器械で、皮膚の電気抵抗を調べると、病気がわかるという!
農協に検査の人が来て、希望者は測定してもらったそうだ。
 それで、その結果、お医者さんにかかった方がいい、というので受診したらしい。
 うーん、何となく怪しいけど、私は鍼灸の知識はないので、内容や検査の妥当性はわからない。
 しかし、その測定情報は相当ヘンだぞ。
私の理解力が足りないのかサッパリわかりません。
こんな風に書いてあります。(以下原文のままです。)
 {症候情報}
 肩・首すじがこります。のぼせたり汗ばむことがありませんか。
 皮膚の異常(ただれ)に注意しましょう。 痔。
 せきが出たり息苦しいことや、喉(のど)の痛みがありませんか。
 肩こりや肩甲部に痛みがあります。口の中(特に歯と喉)に痛みや異常があります。
 皮膚の異常(にきびや吹出物)に注意してください。
 便通異常(下痢と便秘をくりかえす)はありませんか。

 うーん、こりゃ、意味不明です。
断定と質問と意見がごちゃ混ぜです。
 はじめは「肩・首すじがこります。」と断定されているのに、
すぐ「のぼせたり汗ばむことがありませんか。」と質問型式に。
そしてこんどは「皮膚の異常(ただれ)に注意しましょう。」と来て、
一体どう注意するんだ、と思う間もなく唐突に「痔。」
何で、いきなり「痔。」の一言?「痔」がどうしたの?
そしてまた質問が。
 後半も全然わかりませんね。
前半で「喉の痛みがありませんか。」と、質問してるのにここでは
「(特に歯と喉)に痛みや異常があります。」と、断定している。
痛みがあることがわかってんなら訊くなよ。
 皮膚の異常は常に注意しなくちゃいけないらしい。
 最後が質問で終わるのもいやだ。
下痢や便秘があったらどうなのよ。
 まあ、その患者さんは軽い副鼻腔炎があって、お薬出したんですけどね。

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2009.03.01

千住真理子バイオリン・リサイタル

 昨夜は、足利リトル・バードでCRPのコーラスをやってもらってるエミちゃんのバンド
「Rad Union」のライブでした。
 うーん、相変わらず上手い!
我々も来週のライブ、頑張んなきゃ、と思いました。
 そんで、今日はぐぐっと変わって、クラシック。
前回、N響でクラシック・コンサート・デビューをした私が、
今度は何と、バイオリン・リサイタルを聴いてきました。
(ありえねー。)
 前回は、薬剤師のコミネが強引にチケットを取ったのだったが、今回は
私の妻が、こっそりチケットをゲットしていた。
 栃木市文化会館で「千住真理子リサイタル」でした。
 少し早く行って、栃木名物「ポテト入り焼きそば」で腹ごしらえをした後、
会場に向かう。
 感想。
かなり、良かったです。
ちょっと、途中寝ちゃったけど。
 千住さんご本人が言ってましたが、ナマで見ると、いやーバイオリンって、肉体労働ですね。
ナンカ、大工さんがノコギリをひくような力強さで、
あの細いからだからよくパワーが出るなと、びっくりでした。
 そして、特に、千住さんのキャラクターに好感を持ちました。
登場の時、大またでずんずん歩いてきたので、おっ、と思ったのですが、
歯切れのいい話し方、自信たっぷりの立ち居振る舞いに、
あー、なんて男らしい(いや、いい意味で)人だろうと感じました。
 さすが、クラシック界で勝ち抜いてきただけのことはあるな、と。
何か、もっと気取った人かと思ってたので、意外でした。
 またピアノの人も、タキシード着た、怖そうなオールバックかなんかのおじさんかと思ったら
普通の服で、見た目もパン屋のおじさんみたいな優しそうな人でした。
二人で楽しんで、音楽をやってる、って感じがとても良かったです。
(後ろの席のおばさんがうるさかったなー。)
 
 それにしても、バイオリンってのは難しい楽器ですね。
ドレミを弾くだけでも、かなりの時間がかかるといいます。
ギターみたいにフレットがないので、なかなか正確な音程が出ないのですね。
しかも、高音域の楽器なので、人間の耳にはわずかなピッチの違いも不快に感じちゃうのですね。
それをあれだけ完璧に弾きこなす、ってのはスゴイなーと思いましたね。
 以前、勤務医時代、ある病院に耳鼻科のパートで行ってたことがあります。
そこは、精神科がメインの病院で、内科や耳鼻科が併設されていました。
 看護婦さんが、じゃあ、ちょっと先生休憩にしましょうか、と言って
病院内の別の部屋に、お茶を飲みに行きました。
その時、廊下を通っていくと、「院長室」と書かれた部屋から何やら動物の悲鳴みたいな声が。
「あら、院長、またやってるわね。」
「何か動物実験、してるんですか?(精神科の動物実験って怖そうだなー)」
「えー、あの音、院長先生のバイオリンよー。」
 バイオリン?!
いやどう聴いても、ネコの首しめてるようにしか、聴こえなかったが・・・・。

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