ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2008.06.25

信仰の自由

 朝、中学時代の同級生(女性)から電話がかかってきた。
何か、急に相談したいことがあるという。
 なんせ、数十年もあってないので、何事かと思いました。
特に、仲がよかったわけでもないし。
友達とあって話を聞いて欲しい、というので
「おそらく、家族か知人が病気になって手術でもするので、
医者である小倉君に相談に乗って欲しい、アドバイスをして欲しい。」
ていうことかなーと思い、すぐその日に会うことにしました。
 ファミレスで待ち合わせて、話を聞くことにしました。
最初は、その「友達」がまだ着かないので、元同級生のその彼女と話をして待つことにしました。
子供が重い病気になって、いろいろ苦労した話を始めましたが、
本題はどうもそのことではないようです。
その、「友達」が来るまで30分も話をしましたが、何で私を呼んだかがわかりません。
その「友達」の身内の相談かと思い、それまで話をしてましたが、
実際にその「友達」が、来てみると、何と
「宗教の勧誘」でした。
 そもそも、私自身は無宗教ですが、必ずしも宗教を否定するものではありません。
 宗教というものは、人間が幸せに暮らしていくための「方便」ですから
信仰によって、自分の気持ちが救われたり、社会が平和になることは
決して悪いことではありません。
 神なんか、もちろん実在はしないけど、人間の心の中に存在すれば、
その人にとっては「いる」ということでしょう。
 ただ、自分の信仰する宗教だけが正しくて、ほかの宗教を信仰することは絶対的な過ちである
という考えに立つと、宗教は危うくなります。
本来、人間を幸せにするはずの宗教によって、争いが起きて
人が不幸になっちゃえば、本末転倒です。
宗教戦争や自爆テロはこの辺から出てるんだよなー。
 今日の彼女も、
「いずれ、日本全国民がこの○○を信じるようになるのです。」
ああー、いっちゃってるなー。
「他の、神社仏閣に参拝することは、悪行を積むことです。」
 「いや、俺、毎日、イヌの散歩で織姫神社行って、ついでに、お参りしてるよ。」
と言ったら、二人とも目をむいて
「えー、そんなことしたら・・・、大変なことになりますよ。」
 始末が悪いのは、二人とも心からそう信じていることだ。
(もっとも、もう一人は幹部だから本当は信じてないかもしれないけど)
自分たちが、いいことをしてると思ってるので、説得の余地がない。
この人たちは、クリスマスも悪魔の行事にしか見えないのかも。
 ある意味、相手をだまして羽毛布団を売ったり、床下工事をやってる人たちの方が
罪の意識がある分、相手にしやすい。
 うーん、困っちゃったなー。
宗教って論理じゃないからなー。
腹も立ったが、元同級生だから、むげにも扱えないので、コーヒー代を置いて
おつりは、お布施です、と言って逃げてきました。
 あー、かわいそうだなーと思ったが、そこで、私が、説明してもわかってくれるはずないし、
「あなたたちが、幸せなのはわかった。
俺は否定はしないけどけど、それは、自分たちの中にしまっておいて、
あまり他の人には強制しない方がいいと思うよ。」
と、言って来ましたが、
「ああー、あの人は、なんて不幸なんでしょう、救われないわ。でも、いつか、わかる日が来るわ。」
と、思ったでしょうねー。
 こちらとすれば、せっかく困ってると思ったので、相談に乗ってあげようと思ったのに、
とんだ無駄な時間を使わされてしまった、と言うことなんですけどね。
 しかし、そういや、私も実はある団体を信仰(?)し、相当のお布施を払ってきました。
でも、私は
「アントラーズはよくないから浦和レッズに改宗しなさい。」
とは強制しませんぜ。

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