ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2020.04.01

新型コロナウイルスと嗅覚・味覚障害

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新型コロナウイルスに感染した場合、

他の症状がなくても嗅覚の異常、

味覚の異常が先行することがある、

ということが報じられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

味覚障害はほぼ嗅覚障害がその主体であることが多いのですが、

むろん、新型コロナウイルスに限った症状ではなく、

他の風邪症候群や、まったく別の疾患でも出る症状です。

個人的にはコロナウイルスはそもそも風邪のウイルスなので

そりゃ、そういうこともあるでしょう、という感想ですが、

なにせ「未知の」ウイルスなので何があるかワカラナイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現時点では、嗅覚、味覚障害だけで

PCR検査を受けることはできません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もともと鼻の病気、たとえば花粉症、アレルギー性鼻炎とか

副鼻腔炎などがなくて

「急に」においや味が感じられなくなった場合は

新型コロナウイルスに感染している場合も考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで、日本耳鼻咽喉科学会から次のような要請がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①「におい」や「あじ」の異常を感じてから2週間は、

できるだけ不要不急の外出を控えてください。

マスクをつけて会話をしてください。

手洗いもこまめにしてください。

医療機関への受診は控えて、毎日体温測定をしてください。

 

②37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合や、

咳、息苦しさ、だるさがあれば、

お住いの区市町村の帰国者・接触者相談センターにご相談ください

厚生労働省のホームページから検索することもできます。

 

③嗅覚障害・味覚障害に対しての治療(対症療法)は、急ぎません。

まずは何も使わないで様子を見ましょう。

自然に治ることが多いです。

発熱や咳などの他の症状がなく、

嗅覚障害や味覚障害の症状が2週間以上経過しても変わらない場合は、

耳鼻咽喉科外来までお問い合わせください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ということですので、

皆様もこのような形での対応をお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 くわえて病院、診療所に対しては、

急性発症の嗅覚・味覚障害の患者さんが来院した場合、

内視鏡やX線などの検査はしないこと、

初診時にステロイドや消炎鎮痛剤の投与を行わないこと、

が指示されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 くれぐれも冷静な対応で、

感染を拡大させないように

皆で注意しましょう。

 

 

 

 

 

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