変異株の論文
最近は新型コロナウイルスの「変異株」の話が
マスコミを賑わしています。
もともとウイルスはその世代交代の早さから
一定の割合で「変異」をするもの。
感染力が強いものの方が主流になるのは
確率論から言えば当然の流れです。
で、このウイルスの毒性はどうなんでしょうね、という話を
そんな中で先週出た論文はちょっとショッキングです。
この論文によれば
英変異株の感染者5万4906人のうち、227人が死亡。
これに対し、それまでに主流だった他の新型コロナ株に感染した同数の患者のうち、
死亡したのは141人だった。
227人と141人というと、約1.6倍ということになります。
この差は、有意な差なんでしょうか。
これによると変異株の致死率が0.41%、
従来型の新型(ややこしい)の致死率が0.25%。
だがWHOのデータでは累計の致死率は2.2%、
死者数世界最多のアメリカ1.8%、
日本は1.9%などとなってるので、
なんか、この論文の数字はやけに低い。
たしかに変異株の動向には十分注意を払いたいところですが、
死にいたる背景には、年齢、基礎疾患、医療環境など
さまざまな要素が絡んでくるので、
これをもって変異株の方が絶対的にヤバイ、
ということはなかなかまだ言えないでしょう。
今後、さらにデータの蓄積と正確な分析が必要だと思います。
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