免疫と病気
先日2週間ぶりに来院。
鼻内は異状なく、上顎洞に続く自然孔も広く開いています。
レントゲンで上顎洞の陰影を確認しましたが、
ほぼきれいに治っていました。
左が術前、右が術後です。
篩骨洞も異常ないので、今回で終診になりました。
この方は20年前に、右側の後鼻孔鼻茸を手術したそうですが、
やはり、この手の病態は体質的なものが、かかわっているようです。
この方は、IgEや好酸球の増多はなかったのですが、
やはり何らかの免疫システムの変調が
関与しているのではないかと推測されます。
だが、その内容の詳細は不明。
病気を治すことはできても、
じゃあ、何がどう悪かったのかといっても、
その原因は、実はほとんどわかっていません。
この間のNHKでタモリさんと山中先生が
新型コロナウイルスについての番組をやっていましたが、
やはり免疫というものは、個人差、人種差が非常にある、
という印象でした。
何百万年にもわたるウイルスとの戦いの中で
遺伝子に残してきた勝利の情報が
地域によって差があるのは、ある意味当然かも。
遺伝子学、免疫学の進歩はめざましいですが、
それでも、我々の人体のメカニズムは、
まだまだ、知られていないことの方が多いのだと思います。
テレビを見ながら、鼻茸のことを考えていました。
たぶん、遺伝子のどっかに後鼻孔鼻茸の原因があるんだろうなあ。
コメントはまだありません
コメント/トラックバック トラックバック用URL: