フタマタウイルス
風邪症状で来院したお子さんのお母さんが
「保育園で「気管支二股ウイルス」が流行っているらしいです。」
と。
え?
「気管支フタマタウイルスです。」
二股???
一瞬「肺炎双球菌」のことかと思ったが、
はっと、ひらめいた。💡
「フタマタではなくてヒトメタ、
ひょっとしてヒトメタニューモウイルスでは?」
どうも、そうらしい。
「ヒトメタニューモウイルス」(hMPV)は
2001年に見つかった比較的新しく認知されたウイルスです。
呼吸器の風邪を起こす「RSウイルス」に似たウイルスといわれ、
感染様式や症状もよく似ています。
1回の感染で終生免疫ができないのも同様で、
大人になっても感染し、生涯を通じて何度も感染します。
生後6ヶ月頃から感染し、
2歳までに50%、10歳までにほぼ全国民が感染するといわれています。
RSウイルスと同じく発症者のくしゃみや咳による飛沫感染や、
ウイルスが付着した手や鼻、物に触って移る接触感染などによって、
ヒト→ヒト感染で拡大します。
RSウイルスが秋口から春先まで流行するのに対し、
2月から6月が流行のピークといわれますが、
昨今では感染症の流行期は
他のウイルス疾患を含めあいまいになってきています。
迅速キットは6歳未満に保険適応があります。
(RSウイルスは1歳未満)
どちらにせよ、特効薬はなく、
安静、水分・栄養補給などの対症療法のみ。
休んで寝て治す病気です。
中耳炎を合併することも多いので、熱が長引く場合は要注意です。
それにしても「フタマタ」は、無いなあ・・・・。(^_^;)
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