ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2011.04.06

インフルエンザ、昨今のお薬事情

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 もう桜も咲いたちゅうにまだインフルエンザ出てますなあ。
 昨日来院した6歳の男の子は、
他院でインフルエンザと診断され
リレンザ使ったが、5日間熱が下がらなかったそうな。
 何で、リレンザだったの、とお母さんに訊いたら
「さあ?」との答え。
 それって、ちゃんと吸えてなくない?
 インフルエンザの薬で、どれが効くとか効かないとか、
いろんなところで噂があるけれど
結論から言えば現時点では 「全部効く」でいいと思います。
 一時、ソ連型が流行った最後の頃には
タミフル耐性株がかなり増えて問題になりました。
 そういえばこんなことも⇒2009年インフルエンザ闘病記
 しかしパンデミック2009(pdm2009)、いわゆる新型インフルエンザの登場で
ソ連型は姿を消し、同時にタミフル耐性もリセットされちゃいました。
 なので、今は、ほぼみんな効きます。
 もちろん、今後耐性誘導を防ぐためには
タミフルを偏重せず、各薬剤を均等に使うのが理想的です。
 ただ「異常行動」の問題が最終的な解決を見ていないため
10代の子供にタミフルは依然解禁されていません。
 もちろん、オレはカンケーないだろうとは見てますけど。
 まあ、そこで
10代は原則、リレンザかイナビル。
ただし、小学生とかで吸入が下手な子は一回失敗すると終わりのイナビルより
チャンスの多いリレンザがいい。
 小学校低学年以下は服用の確実性を考えタミフルで。
 お父さんなんかはすぐ服薬コンプライアンスが悪くなるから
一回のイナビルで。
 まあ、大人でも咳がすごくて吸入薬が吸い込みにくいヒトはタミフルで。
(喫煙者に多いぞ)
 そんな、情報を提示して患者さんと相談して薬を決めてます。
 1シーズンで2回かかったら、一回目とは別の薬がいい、
という話もありますが、まあ、どっちでもいいかな。
 そういう話をすると、じゃあ、今度はこっちにしてみる、
という方もいますけど。
 最近は半日待たなくても検査で陽性が出ることが多いので、
早期の服用はホント良く効き、普通の風邪より早く治る!
 それにしても、ソビエト連邦崩壊から今年で20年。
 最後に残った「ソ連」もこれで姿を消したんだなあ。
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