ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2010.07.28

Pの悲劇

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 昨夜は足利日赤で耳鼻咽喉科のカンファレンスでした。
 3か月に一回の割合で、
足利の耳鼻咽喉科の開業医と足利日赤の耳鼻咽喉科の医師で、
症例を持ち寄ってああだ、こうだ意見交換をする。
 内科や小児科の開業医の先生も熱心な先生は出席する。
(その代わり、耳鼻科医も全員出るわけではなく、いつも出るヒトは決まってるけど)
 もちろん、飲み食いする会ではなく、
病院の会議室でキチンとお勉強をする会です。
 夜7時から始まり、2時間半くらい。
 さて、昨夜取り上げられた症例で、気管支異物がありました。
 1歳代の子で、ピーナッツと大豆の2症例でした。
 気管支異物は幼児と老人に多いわけですが、
子供の異物で注意しなきゃならないのは、何といっても「豆類」です。
 これらは、声門を通過して気管に入り、
運が悪いと、そのまま 窒息して死んでしまう か、
蘇生してもいわゆる 植物状態 になってしまう事が少なくありません。
 治療は耳鼻科で気管支鏡で摘出するわけですが、
全身麻酔のムズカシイ手術です。
 ともかく、ここで声を大にして言いたいのは、
子供の口にそんなもんを入れてはイカン!
ということ。
 事故は未然に防げます。
 今回1例目はほかのお母さんがおやつにあげたピーナッツ、
2例目は保育園で保育士さんがあげた煮豆だったそうです。
 新米お母さん(?)はともかく「保育士」はやべーだろ。
 いや、このお母さんも自分の子じゃないから、もしなんかあった時には、
相当悲劇的な状況になったかもしれないのだ。
 今度、幼稚園講演会があったら気管支異物の話をしようか。
 そういえば、以前、まだウチの子が小さい頃、家族旅行で電車に乗った。
 その時、近くに座ってたおばあちゃんが、
「あら、かわいいわねえ、はいどうぞ。」
と、お菓子の袋をくれたのだ。
 その瞬間、そばで見ていた、我々両親の顔色が変わった。
 なんと「バターピーナッツ」。
 二人とも耳鼻科医である我々夫婦は、
 「ピーナッツの悲劇」 を多くこの目で見て知っている。
 あわてて、子供の手からひったくるように奪い、
「ああ、ありがとうございます。あとでいただこうねー(汗)。」
と、バッグに素早くしまった。
 ずーっと、そうやって来たので、
いまだに我が子はピーナッツは食べません。
(もうすっかり大きいから別に大丈夫なんだけど。)
 それにしても、子供のピーナッツは本当に怖いです。
 皆さんもくれぐれもご注意を。
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~続きです
 実は、件(くだん)の保育士さん、日赤の救急に連絡した時、
「耳鼻咽喉科」でなく「口腔外科」に電話したそうな。
 「口腔外科」って、医者じゃなくて「歯医者さん」のことだぞ。
 まさか、歯につまったと思ったわけでもなかろうに。
 大丈夫?

1件のコメント

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  1. […]  この件については当ブログでもかつて記事にしたことがあります。「Pの悲劇」 […]

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