ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2008.03.24

骨の折れる仕事

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 この間の土曜日で連続200人オーバーはやっと途切れ、一山超えたかなーと思いましたが、
また本日200人越えで、この半月ずっとこんな感じですね。やれやれ。[emoji:v-292]
 今日最後の患者さんは、時間外(でも続いちゃってるけど)の魚の骨。あー、もうみんな、晩飯食ってるのかー。腹減ったなー。
 そういえば、研修医の頃、大学の当直なんかをするわけですが、もっともいやだったのが鼻出血魚の骨でした[emoji:v-404]。急患では、耳が痛い、熱が高い、呼吸が苦しい、鼻が殴られて曲がった、10円玉を飲み込んだなど、いろいろな患者さんが来るわけですが、鼻血と骨は、その場で結果が出ます。
 患者さんの症状によって、緊急手術が必要ならば、待機の先輩医師を呼ぶわけですし、まず薬を出して、また明日来てくださいということもできる。状態が、かなり悪ければ、とりあえず入院させて経過を見ます。
 その点、鼻出血も、重症なら入院ということもあるわけです。
 一方、魚の骨は困ります。何しろ、原因は、はっきりしてるので、診断も何もありません。患者さんとしては、早くとって楽にしてくれ、というわけです。取れなくて困るということはほとんどありません。
見つからないのが困るのです。魚の骨くらいではレントゲンに写りません。
 患者さんは、軽く考えていますから、先輩の先生が来るまで待っててくださいというわけにも行きません。また、そんなことで、呼び出すわけにも行きません。
 でも、新米医師[emoji:v-116]には、なかなか見つからないものなのです。
 やはり、何回も見ていると、カンやコツもわかってきて、意外とあっさり取れるものです。最近、視力はどんどん落ちているのに、あー昔は、こういうの見つかんなかったろうなーと思うものがすぐ見つかります。もちろん、顕微鏡や、ファイバースコープなどのアシストも大事なのですが、どこを探せばいいか、ということがわかるようになってきます。
 以前、病院にいたころ、夕方、魚の骨の異物の方が来ました。午前中、内科の病院にかかったら
血液検査から、レントゲンまで撮られて、見つからず耳鼻科に行くようにいわれてきたそうです。
外来で、ちょっと見てすぐ取ってあげました。患者さんは喜んでいましたが、午前中のあの、高額な診療代は何だったんだ、と嘆いていました[emoji:e-443]。
 まあ、この場合は、患者さんの病院の選択ミスですが、医療技術の低いところのほうが、報酬が多くなるという、保険診療の矛盾もありますね。
 最後に、興味深い話を。
 2-3年前、夜、当院に急に耳が痛くなった3歳くらいの子が急患できました。
「風邪はひいてましたか?」
「いいえ。」
「鼻水出てました?」
「いいえ。全然。普通にご飯、食べてたんですが、急に耳を、押さえて泣き出して、大騒ぎなんです。」
この時点で、ムムムッと思ったわけです。
一応、両耳を見て
「んー、中耳炎はありませんねー。ところで、おかず何でした?お魚じゃなかったですか?」
「えー、はい、そうですけど・・・。」
「あっ、そう、はい、じゃあ、お口アーンして。ほらっ、取れましたよ、魚の骨。」
キツネにつままれているような、お母さんと、おばあちゃん。そして、子供はけろっと泣き止んでいます。
 そうです、魚の骨が扁桃腺に刺さると、耳の痛みを訴えます。
もちろん、中耳炎も考えられますが、食事のときというのは嚥下によって、耳管が、働いてるときなので、鼻も出てない子供が、いきなり泣き出すような激痛になることは、あまり考えられません。
こんなこと、経験がないと、ナカナカ、気づきませんし、家族も、夢にも思いません。
でも、この時はもう、口の中見る前から、確信してました[emoji:v-218]。
 で、今日最後の、アジの骨、めちゃ細かったけどすぐ取れて、事なきを得ました。
めでたしめでたし[emoji:e-402]。

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