ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2014.02.22

聴覚障害の身体障害者

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 話題の佐村河内守氏、今や「にせベートーベン」との通称のほうが

通りがいいようですが。

 

 

 

 

 

 ゴーストライターの件のほかに

聴覚障害は偽装だった、という点もかなり「やり玉」に上がっています。

 

 

 

 

 

 

 身体障害者手帳を持ってるが実は聞こえている、というもの。

 

 

 

 

 

 

 身体障害者の等級は1級から6級までありますが、

このうち「聴覚障害」については1級と5級はなく

2級、3級、4級、6級までが設定されています。

 

 

 

 

 

 

2級が一番重くいわゆる「ろう」です。

 

 

 

 

 

 診断は県の認可を得た身体障害者福祉法指定医師が行い、

当院はワタシも副院長も「指定医」です。

 

 

 

 

 

 

 認定はこういった指定医のいる医療機関で受けますが、

そのほかに身体障害者更生相談所などの施設に

指定医師が出向いて診断、認定をすることがあります。

 

 

 

 

 

 

 当院で診断してる方は難聴でお困りの方で、

役所や知人、あるいは民生委員の方などに勧められて受診する方で、

問題のある方はまずいらっしゃいませんが、

世の中には「身体者障害者手帳」欲しさにいろいろと不正を行う方もいます。

 

 

 

 

 

 

 

 以前、札幌でブローカー的な人とつるんで

身体障害者手帳を不正診断していた医者が逮捕された事件がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 障害者手帳を取得するといろいろ有利なので欲しがる人もいるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 ワタシが大学病院にいたころは医局の医師が交代で

大学のすぐ近くにある更生相談所に出向いて

身体障害者の診断をする仕事がありました。

 

 

 

 

 

 

 ここに、手帳欲しさの難聴者が結構来ます。

 

 

 

 

 

 

 もちろん、難聴が全くないわけではないのですが、

身障者のレベルまで悪くないのに、聴こえないふりをして認定を受けようとするヒトビトです。

 

 

 

 

 

 

 鼓膜などの診察のあと聴力検査室で医者が実際に聴力検査をするわけですが、これがヒドイ。

 

 

 

 

 

 

 聴力検査はご存知のようにレシーバーで音を聴かせて、

聴こえたらボタンを押すというもの。

 

 

 

 

 

 

 

 この手の方々はハナっから全くボタンを押す気がない。

 

 

 

 

 

 「ちょっとでも聞こえたら押してくださいねー。」

と大声で言うのだが、マッタク聴こえないというそぶりで

顔をしかめて顔の前で手を横に振るばかり。

 

 

 

 

 

 

 

 慣れてくると詐聴の人は何となくわかるのだが、

聴こえないといわれればこちらは否定するすべがない。

 

 

 

 

 

 

 仕方ないので「全ろうで障害2級ですね。」と「筆談」して、

手続きの説明する。

 

 

 

 

 

 

 

 しめしめやったぜ、と帰ろうとする詐聴者の背中越しに

 

「ああ、○○さん、ちょっと待って、忘れてました。」

 

と声をかけると、

 

「はあ、なんでしょう。」

 

と振り向くヒト。

 

 

 

 

 

 

 こちらは、にっこり笑って

「少し聴こえるようですから、また今度検査しましょうか。」

 

 

 

 

 

 これは実話です。

 

 

 

 

 

 しかも一度ではない。

 

 

 

 

 

 

聴力検査中にあまりに押さないので、

「まるっきり聞こえないと補聴器の補助出ませんよ。」

というといきなり反応してボタン押しはじめる人もいたなあ。

 

 

 

 

 

 

 

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