組長、おかえりなさいませ。
サンフレッチェ広島に0ー4でチンチンにされた試合を生で見た翌日の月曜日には
何のアナウンスもなかったが、
翌火曜日に突然オリヴェイラ監督との契約解消が
チームから発表された。
そして、あの男「組長」が、帰ってきた。
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2019年J1第13節
川崎フロンターレ 1ー1 浦和レッズ (等々力陸上競技場)
(前半 0ー0)
(後半 1ー1)
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10年ぶりの4連敗では、監督交代もやむなしだし、
現時点で新監督の選択としては、
大槻氏しかない、というのも納得である。
今回はオールバックは封印する、という話は聞いていたが、
またまたインパクトあるヘアースタイルだなあ。
最初に先日の川崎市の通り魔殺人事件に対する黙とう。
まったく、痛ましい、許せない事件でした。
当然ながらスタメンもいじってきて、
チーム内にも新たな緊張が感じられる。
赤字が変わったスタメン。
ルーキー岩武はリーグ戦初出場、初先発。
その新鮮なスタメンと、監督交代の緊張からくる前がかりな攻めに
当初、川崎フロンターレは完全に気圧されていた。
今までのレッズには無い早い縦へのボールの供給は
川崎に不安と混乱を起こさせ、
しばしば決定的なチャンスを演出した。
前半2分の宇賀神のシュートはゴールネットを揺らしたが、
オフサイドの判定。
でも、なんか行けるぞ感が、満ち満ちて、良い感じ。
しかし、点は取れるときに取らないと・・・・・・・。
前半は0ー0で終了。
ボクシングなら判定は10対8でレッズ。
大槻新監督も、この時点ではそれなりの手応えを感じていたはず。
だが、さすがは2連覇のチャンピオンチーム、
後半、キッチリと修正を入れてくる。
前半の半ば過ぎから次第にゆるくなったレッズのプレスに
川崎フロンターレは攻勢を強めてきていたが、
55分、ついにレッズのゴールを破る。
得点したのはゼロックスでもやられた、
レアンドロ・ダミアン。
ここからは、完全に川崎のゲーム。
早いパス回しと、前線からの守備で
レッズは攻撃の機会さえ与えられない。
川崎の選手はのびのびとプレーをし、
その表情には、どの選手も余裕の笑みがこぼれる。
しかし、追加点は入らず。
やはり、点は取れるときに取らないと・・・・
後半のロスタイムは4分。
そこまで完璧なサッカーで、川崎の勝利は99%固い、と思われた。
しかし、最後のコーナーキック、奇跡は起きた。
レッズはゴールキーパーの西川まで相手ペナルティボックスにあがる。
まあ、だいたいこんな展開は、負けパターンである。
キーパーが上がってゴールが決まったなんて、
何年か前の天皇杯でモンティディオ山形の
GK山岸が決めたヘッドくらいしか思い浮かばない。
しかし、武藤のコーナーキックは一度ははじき出されたが、
宇賀神がふたたびボックス内へとキック。
それを足技に長けたゴールキーパー西川がアシストし
ボールは森脇の前に。
思い切って打ったシュートは相手DFに当たって
フロンターレゴールに吸い込まれた。
4分のロスタイムの5分目のことであった。
直接ゴールではないが、ボックス内で相手DFを背負ってフリックしたところが西川らしい。
昨年暫定監督時代、公式戦4勝2分けと無敗だった
大槻監督の「無敗神話」はいまだ健在であった。
ホイッスルとともにピッチに倒れこんだ川崎の選手に与えたダメージは少なく無いが
それよりも新体制の初戦で強豪チーム相手のアウェイゲームで
絶対的劣勢の中、ロスタイムに同点ゴールを挙げ、
4連敗から脱出したことは
限りなく大きい。
オリヴェイラ体制下でかつての鹿島アントラーズのような
タイトルとりまくりの黄金時代の到来は淡い夢と消えたが、
ここから、無敗神話が続けば、なんてことも
チラッと思ってみちゃったりするのだった。


あなたのコメント いや~久しぶりに魂の入った試合でした。テレビの前で大興奮。なんか上手くいけそうな予感がしますね。