ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2008.06.06

研修医時代

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 研修医の違法なバイトが、摘発されました。
多分、氷山の一角なんだと思います。
基本的には、黙認されてたんでしょう。
 基本的に、医者はみんな国家試験をパスしています。
私立の医学部など、コネや金で入れるという噂もありますが、
国家試験はそーゆーのがないから、どこの病院の医者でも、とりあえず大丈夫、ってのは
残念ながら、幻想です。
 国家試験レベルですぐ医者が出来るかというと、これがとんでもない。
自動車教習所を出て、免許取りたての初心者ドライバーは、危ないですが、
医者の場合はそんなもんじゃない。
 路上教習どころか、教習所内も走ったことがない、講義は受けたけど
自動車に触ったこともない、というレベルです。
注射一本、した経験がありません。
 そこで一般には大学病院の医局に入り、タコ部屋のような過酷な修行をするわけです。
勤務時間なんて、あってないようなもの。
ほとんど毎日病院に、泊まってるような状態で、労働基準法もへったくれもありません。
今思い返しても、よくあんなキビシイ生活に耐えられたもんだ、と思います。
 それでも、一日でも早く手に職をつけたいので、
朝から晩まで仕事、勉強します。
外来を、診察時間外に開けてもらって、症状と検査と処方箋の内容をひたすらノートに書き写したり、夜は、ナースルームに詰めていて、急患があれば手術に入れてもらう。
もちろん見学ですが、運がよければ助手をさせてもらえます。
手術室の看護婦さんに「また、今日も先生なの?」と、あきれられました。
病棟の採血は率先してやり(患者さん、下手でスイマセンでした)
医局会の残り物の食事を、夜食代わりに食べて(場合によっては翌日の朝食も)体力を蓄える。
 なんせ、給料はほとんどありません。
確か、私が医者になってはじめてもらった給料は9万円を割っていた。
昭和60年ですから、今とそんなに物価変わらないです。
 しかも、日給月給(いわゆる日雇いと同じ)で、社会保険も労働保険もありませんでした。
自分で、国保負担です。
休日出勤も、残業手当も通勤手当も何もなし。
もちろん、ボーナスもありません。
 でも当時も、当直や手術の手伝いなんていうバイトは、科によっては、結構あったようです。
しかし、群大の耳鼻科はそういうのがまったくなかったので、
私自身は当直バイトの経験をしたことはありませんでした。
 ただ、半年たつと週一回、関連病院の耳鼻科の昼間の外来診療をやりに出ることが出来、
多少の収入増となります。
 基本的に、研修医は下宿代や、光熱費、食費、書籍代(大体コピーで済ます)などを差し引くと、
ぎりぎりの生活で余分なお金はありません。
医局旅行とか、病院の宴会、なんて時は、医局から借金をしてました。
1年間の大学の研修を終えて、外病院に出ると収入が増えるので、
それまでの1年間は無利子で貸してくれるのです。
2~30万は借金したかなー。
 
 今の研修医はどうなんでしょうね。
数年前に、研修医制度が変わったので詳しいことは知りません。
ただ、結構きわどく危ないケースは夜間には、今も昔もあるんでしょうね。
研修医1人で当直ってのは、自分の専門外の患者さんが来るわけですから
かかる方も診る方もお互い怖いすね。
 個人的には、夜間病院にはかかりたくないもんだと思ってます。

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