ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2019.06.12

犯人は副鼻腔に

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 一ケ月前からセキが止まらない40代男性。

内科で加療するも改善せず。

タバコを20本も吸うので、その影響もあるかと思ったが、

ハナの奥を見てみると、

 

 これは、ハナの突き当り、上咽頭から喉の方を覗いた構図。

画面中央左から右に見える白い線は、後鼻漏です。

つまり、ハナから喉の方へ膿が流れている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さらに上にたどるとその白い線は上の方へつながっていて、

副鼻腔から流れているのがわかります。

だが、鼻腔には鼻汁はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レントゲンを撮るとこんな感じ。

右側が真っ白、右上顎洞炎、いわゆる蓄膿症です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この方のセキの原因は、花粉症に続発した副鼻腔炎。

注意するべきは、花粉症のシーズンは終わっていて、

鼻汁も出ないし、ハナのつまりもなく

本人からはまったく鼻症状の訴えが無いこと。

以前も「セキはどこから」で書きましたが

内科でこれを診断するのはかなり難しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この方は60代の女性、風邪のあとから声がれが続くことで受診。

この方も内科で加療。

喉の奥を見ると、膿性のタンがイッパイ。

声帯も真っ赤に腫れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、そのタンをたどっていくと、やはりハナから落ちてきている。

レントゲンを撮ったら、こんな感じ。

左上顎洞は膿がたまって真っ白、

右側も粘膜肥厚を認めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 診断は、副鼻腔炎による喉頭炎。

この方も、鼻症状は何にもないので、ハナが原因とは夢にも思わず、

診断をきいてビックリされていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 口に入ったものは食道に行く、

ハナから来たものは気管に流れる、

なので、セキや、声がれなどの症状の原因が副鼻腔にあることは、

大人子供を問わずたいへん多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 特に、花粉症のあとのこの時期は、毎日毎日こんな感じ。

花粉症の置き土産、といった感じ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 多くは抗生剤等の治療で良くなりますが、

難治性の場合はハナから針をさして洗浄する「シュミット」が必要な場合も。

診断までが長引くとそのようなこともしばしばあるので、

ご注意ください。

 

 

 

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