ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.09.24

新型インフルエンザとタミフル



 インフルエンザはマスコミの話題が先行してるワリに
この辺では、今のとこ比較的落ち着いてる。
 発熱者もそれなりにいるんだけど、
先週今週は実際に当院でインフルエンザが陽性で出た人はいなかった。
この連休中も急患で何人か検査しましたが。
 しかし普段は、何となく、病院に行くとインフルエンザがうつるから、
かからないでガマンする、なんて人もいるみたいで
外来は不気味にすいてます。
 ただ、どうみても、インフルエンザではないのだが、
「心配だから検査してくれ」とか、もっと困るのは
「インフルエンザの検査をしないと、幼稚園や職場に来ないでくれといわれる」
人が少なからずいるようです。
 中には「魔女狩り」のような仕打ちを受けた保育士さんもいました。
 特に幼稚園や保育園の先生方がきちんとした知識を持ってない、
ということが見受けられます。
(まあ、それについて、間違ったいい加減な助言をする医者もいるみたいですが。)
 必要なら、私、出張してお話してもいいですよ。
 しかし、合併症のない方で亡くなられた方が出たので、
心配は心配です。
 ただ、それを受けてか、簡易検査で陰性でも、タミフル出していい、
ということになって、大丈夫か知らん、という気持ちです。
 タミフルの投与は、検査で陰性でも、周囲の状況や、本人の容態から考えて
インフルエンザの疑いが充分強い、といった状況において認められるのであって
何でもかんでも、タミフル出しとけ、というわけではない。(はずだ。)
 これが、一人歩きすると、大変なことになります。
 一つは、タミフルの枯渇化です。
 日本は世界の大半のタミフルを保有してるというが、
実際にインフルエンザでない人にバンバン出せばたちまち在庫がなくなるでしょう。
同じ人に2回、3回と処方される可能性もあるわけだし。
 もう一つは、インフルエンザウイルスの耐性化です。
 すでに、昨シーズン、従来型のインフルエンザにタミフル耐性株が
多く発見されている。
 濫用によって、新型インフルエンザのタミフル耐性が進めば、
ワクチンが充分に用意されてない今、
重大な事態になりかねない。
 それにしても、タミフルは危険であるので処方すべきでない、
と一時盛んに主張してたマスコミは
最近全くその点に触れませんが、どうしちゃったんでしょうね。

2件のコメント

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    うちのブログでも書きましたが
    http://ameblo.jp/i302/entry-10345283629.html
    あんな提言されたら「処方しない」って選択肢はなくなってしまいますね。医者の存在意義はなくなります

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます。
    しかし、こういう通達とかって、どうしていつも現場の実情から大きくかけ離れてるんでしょうか。
    困ったもんです。

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