ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2020.06.23

後鼻孔鼻茸


「鼻茸」というのは一般の人には聞きなれない名称ですが

「はなたけ」と読みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鼻の中にできる「ポリープ」のことで、

松茸、椎茸、舞茸などのキノコとは何の関係もありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一般に慢性の副鼻腔炎(蓄膿症)があるとできることがあるのですが、

その発生には体質的なものがかかわっていて、

慢性副鼻腔炎があったとしても誰にでもできるわけではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近、テレビで何かやったらしく、

昨日はテレビで見たが、ワタシは鼻茸かもしれない、

という初診の患者さんが2名いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人は鼻茸あり、もう一人はありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鼻茸にはいくつかの種類があるのですが、

今回は先月手術したちょっと特殊な鼻茸の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

40代の女性の患者さんは、膿性の鼻汁と鼻づまりのため、

今年3月から、近くの耳鼻咽喉科に通っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抗生物質やアレルギー性鼻炎のクスリが何回も出ていますが、

一向に鼻づまりが改善せず苦しいので受診しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鼻内を見てみると

左の鼻からは確かに膿性のハナが出ているのですが、

鼻粘膜はそれほど腫れていません。

右側は、一見よく通っているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

膿性の鼻汁を吸引すると、左の鼻腔の奥の方に何かあるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鼻茸でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前から見るとわかりにくいのですが、

奥の方に充満した形になっています。

前の先生は見逃したらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、右の鼻の奥の方をファイバースコープで見た写真がこれです。

こちらは鼻茸のない方の鼻。

でも、突き当りに何かあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは上顎洞性後鼻孔ポリープというやつで、

左側の上顎洞から出たポリープが、後ろにまわって

反対側の鼻の方まで出口を塞いじゃっているものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 矢印の部分が左側から回り込んだポリープです。

完全に、閉塞。

こりゃあ、苦しいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ポリープ自体は炎症性のものなので、

治療である程度縮むこともあるのですが、

ここまでなっちゃうと、とるしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ということで、こないだとりました。

右の後鼻孔もスッキリ開通しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ポリープ自体は反対側の左の上顎洞から出ているのですが、

ここもスッキリしました。

広くあいた自然孔から、上顎洞内がみえています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この手の上顎洞性後鼻孔ポリープはほぼ単一性なので、

多発性のポリープよりは手術が簡単です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただ、あまりのデカいので、鼻の穴から出ないことがあり、

のどに落として、口から出すこともあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 局麻なので、じゃあ、これから口に落ちるけど、飲まないでね、

と声をかけて、最後の部分をちょん切るのですが、

ぬるっとした弾力のある「のど越しの良い」ものなので、

たまにそのまま、ごっくんと飲んじゃう人がいます。

別に害はないのですが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この方も相当デカかったですので、

手術前にはのどから出るかもよ、といってありましたが、

鼻からとれました。

鼻の孔よりはるかにデカイのですが、弾力があるので、

ムリムリッという感じで出てきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 取った方も、取られた方も、また見ているスタッフも

スッキリとする手術です。

調べたら2008年にも、この件でブログ書いてますね。

時たま、遭遇する病気です。

 

 

 

4件のコメント

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  1. お笑い芸人の方がこの病気になったらしく、手術をしたらしいです。
    キクラゲのようなものがとれたらしいです。

  2. まー様
    コメントありがとうございます。
    だから、急にワタシにも鼻茸が、という患者さんが来たんですかね。
    堀ちえみさんの一件のあと、ワタシも舌がんかも、という人が多かったです。

  3. きれいに鼻茸が取れて中鼻道まで開放されていますが、やはり内視鏡下にシェーバーで切除するんですか? 私は昔の人間で前方のポリープをシュリンゲで取ることしかできないんですが。

  4. コメントありがとうございます。
    今回はシェーバーも用意したのですが、使いませんでした。
    一般に後鼻孔鼻茸は篩骨に病変が無く、単房性で、中鼻道や、自然孔が拡大していることが多いです。
    シュリンゲはかからないので内視鏡でみながら鉗子で引き出します。
    このヒトは10年以上前に反対側の後鼻孔鼻茸の手術をしたことがあるそうです。
    体質的なものが大きくかかわるようですが、組織検査では普通の鼻茸でした。

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