ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2020.06.02

影響を受けたレコード(国内編)⑦「軋轢/フリクション」

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1977年のパンクロック誕生を経て、

ロック・シーンは明らかに構造改革が進んでいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大手レコード会社が、

ヤマハポプコンとか、イーストウエストといった

大規模ミュージックコンテストで優勝したバンドを

商品として売り出す、という方法ではなく

のちに「インディーズ」といわれる

自主制作盤や、カセットテープを輸入レコード店においてもらい、

いわゆる「ライブハウス」で活動を行い、

そこから、口コミ、ミニコミで評判を集め、

頭角を現してくるバンドが出てきたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1979年3月に発売されたアルバム「東京ROCKERS」は

そんな、新宿、六本木のライブハウスで活躍する、

東京ロッカーズといわれたバンドのライブ盤で、

そこに参加していたのが

リザード、S-KEN、ミラーズ、ミスター・カイト、

そして、今回取り上げるフリクションでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの「フリクション」は、

坂本龍一のプロデュースにより

1980年4月25日、パスレコードから初のフルアルバムを発売しました。

このアルバム、発売時のレコード帯のコピーから

「軋轢」と呼ばれているが、

正式タイトルは「フリクション」らしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時、ワタシは田舎の大学2年生。

パンク、ニューウェーブにどっぷりつかっていましたが、

東京のライブハウスに出かける

時間的、金銭的余裕もなく、

また、そんな怖そうなところに一人で行く度胸もなかったので、

音楽はもっぱらラジオ、雑誌、レコードに限られていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雑誌の記事で興味を持って購入したのが、

このアルバム。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衝撃的でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それまで、ロックに関しては、

ともかくロックはアメリカ、イギリスのもの。

日本のロックなどとても同じ土俵では語れない、

と思い続けていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サディスティック・ミカ・バンドにしろ、

四人囃子にしろ、

あくまで「日本のロック」として、評価していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが、このアルバムのサウンドは、

アメリカや、イギリスのものと同列、でした。

いや、むしろ、パブリック・イメージとか、ポップ・グループより

カッコイイかも、と思ったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ともかく、このアルバムは「日本の」という前置きをつけずに

ワタシのプレイリストに加えて、何の違和感もない、

と感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンバーはレック(Ba、Vo)、チコ・ヒゲ(Ds)、ツネマツマサトシ(Gt)

の3人組ですが、

ライブの緊張感が伝わるようなサウンドは、

ニューヨークで活動していたメンバーの鍛えられたグルーブ感と、

やはり、この時期ノッていた坂本教授のプロデュース力が

結実したものでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レック、チコ・ヒゲの2人は

ニューヨークのニューウェーブシーンの中心であった、

ジェームス・チャンスのコントーションズに参加していた、

というのも和洋の違和感のないアルバムになっている要因でしょう。

「ジェームス・チャンス&コントーションズ」の「BUY」、

また、別名義での

「ジェームス・ホワイト&ブラックス」のアルバムは、

大学時代の愛聴盤で、

このあいだの10選にも、加えるか迷ったものでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ともかくワタシ的には、このレコードは

ヨーロッパの文化であるF1で、

ホンダのマシンが優勝した、と近い感覚の驚きでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 音はいわゆる「ポスト・パンク」の流れで、

のちに「オールタナティブ」というジャンルができる前夜のサウンドです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 メタリックでノイジーなギターと、

縦割りの重く激しいリズム。

そこには、パブリック・イメージにはない

疾走感を併せ持っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本語のボーカルの載せ方もユニークで、

曲のスピード、雰囲気をスポイルすることなく、

見事にハマっていました。

ジャンル、スタイルは違うが、日本語の処理は、

「外道」を聴いた時の印象に近い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただ、残念なことに

こののち、ギターのツネマツマサトシが脱退してしまい、

彼は「E・D・P・S」を結成し、

フリクションはメンバーチェンジを行いますが、

どちらも、その後、このアルバムほどの輝きを

見せることはありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ミュージシャンとプロデューサー、

そしてなんといっても時代が絶妙にクロスした上に出来上がった、

瞬間芸術的な作品でした。

 

 

 

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