影響を受けたレコード⑩「アメリカン・イディオット/グリーンデイ」
さて、10日間にわたってお届けした
影響を受けたレコード10選、ついに最終回でございます。
今回の10作を選ぶにあたっては、
最初に候補を上げ、いろいろ考え、記憶をたどり
選考の上、10枚を決めてから、投稿をはじめました。
やはり、音楽というものに自分から興味を持った中学時代から
現在までをたどってみると、
「影響を受けた」となると若い時代に偏っていて、
逆に若いからこそ、いろいろな影響を受けたのだなあ、と思うのです。
そんなわけで9枚目のザ・ローリング・ストーンズが
1982年、23歳、大学4年生、ということですが、
最後の10枚目は、ぐぐぐーっと年代が飛んで22年後、
2004年、9月発売のこのアルバム。
「アメリカン・イディオット/グリーンデイ」
最後の1枚だけは「レコード」ではなく「CD」です。
2004年というと、45歳。
大学を卒業して、群馬大の耳鼻咽喉科に入局したのが1985年でした。
大学卒業とともにバンドは自然消滅、
勤務医時代は、楽器を弾ける仲間を見つけて、
医局内や、勤務先の市中病院で余興的なバンドをやったりしましたが、
それも次第にフェイドアウト。
36歳で開業してからは、そういった仲間もいなくなり、
もう一生バンドなんかやることは無いだろうと思っていました。
それがある日、大学の後輩から電話がかかってきて、
自分が太田市に開業するので、
一緒にバンドやりませんか、との誘い。
最初は、まさか無理だろう、
と思ったのですが、
開業して10年が経ち、経営も何とか安定してきたので
いっちょやってみようか、と始めたのが
もう15年前になるんですね。
錆びついたギターの弦を張り替え、
すっかり柔らかくなった指で、ひさびさに弾いてみると、
テクニックの方はさらに錆びついていました。(T_T)
その時、じゃあ、何をやろうか、という話になったわけです。
ワタシの中には、ひとつの考えがありました。
どうせやるならジジ臭いことはやりたくない。
オトナゲのない、カッコイイバンドがやりたい。
大人バンドを見ると、
プロも含めて、歳をとったミュージシャンは、
渋さや、枯れた感じを売りにする手合いが多い。
若いころはハードロックやパンクやってたのが、
歳とるとブルースや、ジャズに走って、
汗をかかない音楽をやる。
分かりやすい例がエリック・クラプトンで、
若いころクリームであんなにがんがんに弾きまくっていた男が、
その当時は爺むさい格好で老眼鏡をかけてアコギで
座ってレイラなんか歌ってる。
(最近はさらにヒドイ)
ああいうのは、ゼッタイ、イヤダ。
エアロスミスを見ろ、ローリング・ストーンズを見ろ。
そんな時、ふと耳にしたのが、このアルバムのタイトル曲、
「アメリカン・イディオット」。
20年ぶりに電流が、走りましたね。
コレだ、と思いました。
同時に、こういうものに反応する感性が、
まだ自分に残っていたんだ、と大変うれしくも思いました。
そんなわけで、皮膚科の野口先生、産婦人科の土井先生、
耳鼻咽喉科の前原先生と、4人で始めたバンド「CRP」は
ほぼ10年活動しました。
その後、そのバンドは解散しましたが、
前原先生と、ギターの治之くん、ドラムの中野くんと始めた
「C5-dips」でも、この曲は演奏しています。
あの時、バンドを始めたおかげで、
今は、多くのバンド仲間ができ、
対バンをしたり、Facebookを通じたりして、交流ができ、
こんなバトンも回ってくるわけです。
このバトンを回してくれた、
Kozzyさん、高木先生、治之くんに
感謝をするとともに、
ワタシの記事にいいねをしてくれたり、
コメントを寄せてくださった皆さん、
そしてワタシのバトンを受け取ってくれた方々にも、
心からお礼を言いたいと思います。
新型コロナは、ワレワレに多大な災厄をもたらしましたが、
こうやって、また繋がりが深まったことを思えば、
それは100パーセントのマイナス事象ではなく、
少なからず良いこともあったと思います。
16歳で始めたバンドも、
途中浪人の1年間、開業後の10年間のブランクがありましたが、
まさか還暦過ぎてもまだロックやってるとは。
そのことをタイムマシンで時間をさかのぼって
高校生の自分に言っても、まず信用しないでしょう。
早くギターをぶら下げてライブができる日が来ることを
心待ちにしております。


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