外科医として
「老眼」になっても内視鏡や、顕微鏡のおかげで、
日常診療はほぼ問題ないが、
困るのは耳鼻科の手術だ。
ちょっと前に1歳上の日赤のS部長から、紹介状に対し
もう細かい手術はやりません、とのお返事をいただいたが、
ワタシもここにきて手術を選ぶ時期にきた。
この間、来院された「副耳」の赤ちゃんですが、
今までは、自分でやっていましたが、病院に紹介しました。
ちなみに当院の副耳手術第1号は、
今も働いているウチの看護師さんのお子さんでした。
その後に来た「粘液嚢腫」の方も紹介状を書きました。
口唇粘液脳腫も、これまでさんざん手術しましたが、
もうこれからは基本、紹介しちゃおうかな、と。
口唇粘液脳腫なら病院でも局所麻酔日帰りでできるでしょうから。
この手の手術はもはや肉眼では無理だが、
顕微鏡をつかえばできないことはないのですが、
顕微鏡はどうしても視野が狭い。
術野は良いとして、持針器に5-0の針糸を把持するのに
また、これが見えない。(^^;)
助手さんに器械出しをやってもらう手もありますが、
術野が狭いと、やはりオープンな手術では何か事故があると困るので、
今後は紹介してやってもらうことにしました。
ナサケナイ。
今後、ホームページを書き換えておかないと・・・。
内視鏡でも顕微鏡下の鼓膜チューブ留置や、鼻内内視鏡下の手術は
術野が外耳道内、鼻腔内とクローズなのでまだ大丈夫です。
この間、病院でこの子は暴れるから全身麻酔だねー、
といわれた男の子の鼓膜チューブ留置などは、局麻で行い、
病院にお返ししました。
こういう他の施設ではできず、当院でしかできない手術は、
まだやる意味があります。
まあ、この程度の小手先で何とかなる手術はやりますが、
これだって顕微鏡で見えても、気力がいつまでもつかどうか・・・・。


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