夏風邪ばかりじゃあありません
先日来院された若いお母さん。
先週のどが痛く熱が出て内科に行ったら、「夏風邪」といわれ薬が出た。
すぐ熱が下がったが、また発熱、のどが痛くなったので来ました、とのこと。
ふーん、なるほど、あれかなあ、と思いのどを診ると、
一見して、やっぱり。
で、念のため検査をすると「溶連菌反応」がばりばりハンパなく出てる。
「おやおや。」
この手の事は、それほど珍しいことではないけど。
今回のポイントは
①夏風邪と思ったのに(?)抗生剤を出してしまったこと。
②溶連菌感染症を忘れていたこと。
確かにこの時期ヘルパンギーナをはじめとする夏風邪大流行です。
(注:「夏風邪」とは、この時期に流行するヘルパンギーナ、手足口病、プール熱等のことで、
夏場にかかる風邪ではない ので、ご注意。
RSウイルスだったら、真夏にかかっても「冬風邪」です。)
夏風邪は高熱が出るが、基本的に薬はいらないので、ほっとけばいい。
抗生剤がなければ、症状が取れずに再診すれば溶連菌もわかるでしょう。
ホントに夏風邪なら、抗生剤飲んでも飲まなくてもそのまま済んじゃったことでしょう。
そもそも大人で高熱が出ればヘルパンギーナじゃないかも、と考えてもいいのだが。
そして、家族、特に子供が熱を出してなかったかを訊きます。
1歳、3歳の子がこの2週間以内に発熱したという。
本日来院して、上の子は陰性でしたが、昨日1歳になった下の子が「溶連菌強陽性」。
お母さんが、親子の接触の度合いから考えて、
うつるとすればこの子です、といってただけの事はある。
今はほとんど症状ないんですけどね。
まあ、ちょっと回り道したけど、発見されて良かったですね。
だから、風邪のヒトはいきなり抗生剤のんじゃダメだって。
(別に溶連菌関連にかかわらず、ですよ。)
いまだに、幼小児や普段健康なヒトの「風邪」に抗生剤出すお医者さんもいるので。
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