ロックな耳鼻科:小倉耳鼻咽喉科医院院長、小倉弘之が日々思うこと。

2009.04.11

哀愁のケフラール

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 昨日も、まだまだインフルエンザ。
しかもB型もいたが、夕方来た患者さんは久々にA型でした。
今日も、B型が出たし、まだ続くのかよー、こんなに暖かいのに・・・・。
 さて、今日かかった、初診の赤ちゃん。
問診票の、飲んでる薬のところに「ケフラール」。
「尿管逆流症って、いわれてる?」
「ハイ。」
んなら、いいです。
 ケフラールって薬、私が医者になった頃(およそ4半世紀近く前か!)に出た抗生物質で、
それこそ、めちゃめちゃ売れた薬だと思います。
 いわゆる「セフェム系」の抗生物質で、当時ホントによく効いた。
時まさしく、抗生物質バブルの頃で、
何でもかんでも「とりあえず」抗生剤、って頃だった。
 その甲斐(?)あって、その後急速に耐性化が進み、
いまや、殆ど臨床的には役に立たないという、
逆に場合によっては耐性菌を元気にさせるので、使わない方がいいこともある、という薬だ。
 でも、この「尿管逆流症」には効くらしい。
私、専門外なのでよくわかりませんが、一応、論文取り寄せて読んだことがあります。
英語の論文だったけど、書いたのは日本の研究者でした。
 だから、今、この薬をそれ以外に使うことは、まず、無い。
(それでも20数年前と同じに効くと思って出してるナサケナイ医者もいたりするが。)
続いて、ヒットした「セフゾン」って抗生物質も、今や相当効かない薬になってます。
コッチは「黄色ブドウ球菌」に対する抗菌力があるので、「とびひ」なんかでは、
まだけっこう使われてますが、中耳炎なんかでは完全に出番ないですね。
 だから、そうやって処方されてる「ケフラール」を見ると、
昔は、一世を風靡した歌手が、いまや売れなくなって場末のドサまわりやってるみたいで
妙な哀愁があります。
ギャラ(=薬価)も、相当安くなったしね。

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